友達のつくり方 ~高校留学編~
親を説得して、日本の高校や留学団体の手続きを済ませて、いざ現地へ!! 最初は留学生向けの語学研修に通うということも多いと思います。ここまでは、あくまで全員が留学生の状況ですから、仲間も作りやすいはずです。大変なのは、単身で派遣先の高校に転入してからです。
友達を作ろうったって、特に最初の3カ月は英語がわからないもんです。自己紹介や挨拶ができるようになる程度かもしれません。しかも現地生は、たいてい仲良しグループが出来上がってます。ろくに英語も喋れないような、怪しいアジア人の友達を作る必要なんてないわけです。でも、せっかくの留学を満喫するには、英語力が伸びるかどうかは、友達との楽しい時間をたくさん過ごせるかで大きく左右されると思います。留学やホームステイの環境は千差万別で、初めからラッキーな巡りあわせがある人もいるでしょうが、自力で開拓しないといけない人もいるかと思います。そこで、いくつか心がけてほしいポイントを紹介しますね。
1. ランチタイムを一人で過ごさない
ランチタイムは、カフェテリアや外のベンチで友達同士で過ごすわけですが、一人で座っていては始まりません。心臓に毛を生やして、友達になれそうな集団に歩み寄らなければなりません。1度や2度自分のカバンをどかされても、めげないでください。外見も言葉も違う現地の現地の高校生たちですが、自分と同じ匂いのする集団を見極める努力をしましょう。そして、この人たちこそ仲間だ!と思ったら、コバンザメのごとくしばらくアタックし続けましょう。一人で座っていては始まらないのです。いつか誰かが近寄ってきてくれる、という作戦が功を奏することもあるかもしれません。自己が確立されている人ほど、「友達を作る」という努力をすることに抵抗があるかもしれません。でも、一人で過ごすというのは消極的ですし、「つまらない人」感が全開です。なんだか男女の出会い系アドバイスみたいですが、自分が崩壊しない程度に、積極的に関りを求めていくことをお勧めします。
2. 面白い自分をアピール
非常に難しい芸当です。日本語でも難しいのに、英語で表現するとなると難易度も高くなります。弁が立たなくても、タイミングよく放った一言がウケるなんてこともあります。アメリカ人は好奇心旺盛ですから、面白がって近づいてきてくれる人もいるでしょう。でも、面白くないことがバレたら、みんなそそくさと去っていきます。そんな彼らが、再び戻ってきてくれるまで、来る日も来る日も努力するしかありません。顔芸かもしれないし(それはないか・・・)、モノマネかもしれないし、的を得たコメントかもしれません。先生をからかって笑いを取る、なんてこともあるかもしれません。ただし、英語力が壊滅的な最初の3カ月は、絶望的と思ってもいいかもしれません。そんな時期はひたすら、周囲を観察するのがいいと思います。
3. 共通の興味で繋がる
ファッション、メイク、音楽、映画あたりは、どこの高校生だって興味があります。とにかく自分の興味を発信し続け、小さなきっかけを通じて会話を広げましょう。私が留学していた当時、日本の生理用品はアメリカのよりもだいぶん使い心地が良かったので、もっと仲良くなりたかった友達にプレゼントしたこともありました…。(これはハイリスクかな…笑)受け取った友達は顔を赤らめてましたが、色々試していいと思います。アメリカでは、先生の「じゃ、メイク道具を片付けて」の一言で1時間目の授業が始まりました。そんな状況だったので、当時のアメリカには無かった、日本のファンデーションケースで会話のきっかけを作ったこともありました。当時の私ときたらもう、必死すぎて思い出すと可哀そう(笑)
4. 部活への参加
運動は得意ではなかったのですが、中学時代はバレー部だったので顔を出すようにしていました。私は身長160センチのぽっちゃりですが、アメリカ南部では小柄な部類です。別に上手かったわけでもないのですが、日本式に安定したフォームでサーブを打つと、「ワーオ。彼女、小さな体ですごいサーブを打つのよ!」と見直されます。ちなみに、アメリカ人のフォームはバラバラですが、あの大きな体とパワーで打つアタックには圧倒されます。自分なりのスキルを、最大限に使って自己アピールしていきましょう。
5. 恋愛
かっこい男子も数名はいるでしょう。アメフト部のキャプテンとか、チアリーダーがチヤホヤするような男子は追っかけない方が無難です。(貴方が美人でセクシーなのだとしたら、そっち路線が自然かもですが)むしろ、自分のことを好きと言ってくれる人が出現したら、一見好みじゃないなぁと思っても、ストライクゾーンを広げてお友達として仲良くなるくらいのことを考えてもいいと思います。私も彼氏はできませんでしたし、プロムは女友達と行きました。高校留学中に素敵な恋愛をした、という友人は少ないです。過度な期待を抱いて(私みたいに!)、貴重な時間をモテ男の妄想に費やしすぎないようにしましょう!
ちなみに、私は昨年末に高校留学で仲良くなった仲間とホストファミリーが済む田舎町に、夫と二人の子供と共にに20年ぶりに会いに行きました。一緒にプロムに行った仲間も、今ではいいお母さんとなり仕事や育児に懸命です。初対面の夫同士が楽しそうに談笑し、子供たちが庭で仲良く遊んでいるのを見ていると、胸が熱くなってしまいました。交換留学で出会った友達、彼らのおかげで磨かれた英語力、みんなと悪ふざけしたり涙した日々があってこそ、今の自分がいるんだと再認識した旅でした。また今度会える日まで…。