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【SWEET聖地巡礼】ミック・タッカーのメモリアル・ベンチ

本ブログでは、現在イギリスに長期滞在中であり、英国バンド・SWEETのファンである私が、SWEETの聖地に赴いてレポートをしていきます。

今回は、SWEETのドラマーであるミック・タッカーのメモリアル・ベンチを訪ねて、ロンドン郊外にある墓地「Chorleywood Lawn Cemetery」へ行ってきました。


ミック・タッカーのメモリアル・ベンチができるまで

1968年、ロンドン北西エリアで活動するソウル・バンド「Wainwright's Gentlemen」に加入していたミックは、バンドから「身なりが派手過ぎる」という理由で解雇され、同じくメンバーだったブライアン・コノリーは「それなら自分も辞める」と同バンドを脱退。2人は新しいバンド「The Sweetshop」を結成しました。ベースにスティーヴ・プリーストが、ギターにはフランク・トーピーが参加。名前を「The Sweet」に変え活動を継続していきますが、バンドは実績を上げることができず、フランクが脱退。その後ミック・スチュワートがギタリストとして参加するも脱退。1970年、バンドは後任のギタリストのオーディションを実施し、ウェールズ出身のアンディ・スコットが加入しました。
また、同時期にバンドはプロデューサーのフィル・ワインマンやソングライターのニッキー・チン&マイク・チャップマンらに出会い、ついにデビュー。バブルガム・ポップ楽曲のリリースや、当時の流行であったグラム・ロック路線の売り出し方が少年少女たちの心を射止め、アイドル的人気を博すようになります。

その後、バンドはハードロック色を強めた楽曲を発表するようになり、チン&チャップマンとの決別後、セルフプロデュースしたハードロック・アルバム『Give Us A Wink(甘い誘惑)』(1976年)等、バンドを代表するヒット作品をリリースするなど、成功を収めていきます。

しかし、ヴォーカルのブライアンが過度のアルコール摂取によりバンド活動に支障をきたすようになり、1979年脱退。その後は主にスティーヴがリード・ヴォーカルを取りつつ、ミック、アンディもヴォーカルを担当する形で残された3名によるSWEETの活動は継続されました。しかし、スティーヴが数年前から居を構えていたアメリカへ活動の拠点を移すことになり、1981年のライブを最後に、オリジナルメンバーによるSWEETは解散となりました。

1985年、ミックとアンディに元Iron Maidenのポール・デイらが加わり、新バージョンのSWEETが結成され、活動を継続します。しかし、ミックが1991年に脱退し、最終的にバンドにはアンディだけが残されたのでした。

その後、ミックは白血病になり闘病を余儀なくされます。1997年頃、兄から骨髄移植を受けますが、感染症を繰り返し、2002年2月14日のバレンタインデーの日に、54歳という若さで帰らぬ人となりました。
葬儀は2002年2月25日に執り行われ、今回私が訪れるChorleywood Lawn Cemeteryにおいて、墓標のないお墓に埋葬されました。そして、SWEETファンの寄付によってメモリアル・ベンチが製作・設置されることになったのだそうです。

「Chorleywood Lawn Cemetery」へ

今回私はメトロポリタン線に乗って、最寄り駅「Chorleywood」から目的地を目指しました。

ロンドン中心部方面から来た際、駅を出る改札は設置されていません。しかし出口に機械があるので、乗車時に使ったコンタクトレスカード(またはオイスターカード)のタッチをお忘れなく。
駅舎の外観。

目的地までの道は車通りが多く、歩道が狭いため、巨大な公園「Chorleywood Common」を通り抜けて歩いていくことをお勧めします。 

ゴルファーたちがのびのび練習している公園でした。
公園の中は四方が自然に囲まれています。方角に誤りがないか気を付けながら進んでいきます。

公園の端に佇むカフェが見えてきます。

カフェに面した道路があるので、車に注意しながら渡って先に進みます。

カフェの目の前の道路。

少し歩くと、右手に目的地「Chorleywood Lawn Cemetery」が現れました。

「Chorleywood Lawn Cemetery」に到着です。

墓地とはいえ、公園のように美しく整備されています。

いくつかあるベンチの中から、ミックのメモリアルベンチを探しましょう。

園内を進むと、円状に置かれたベンチがいくつかあり、その内Mickのベンチは一番左側です。
ベンチがありました。
ベンチに貼られたプレートにはMick Tuckerの文字が。

これまで既に天国へと旅立ったメンバーたちへの追悼のために、スティーヴのメモリアル・ベンチ、そしてブライアンの記念碑へと足を運びましたが、この墓地だけは唯一ミック本人が埋葬されている場所であるため、一際感慨深さを覚えました。

ドラマーとしてまさに「黄金の腕」を持つミック。彼の演奏に憧れた世のロック・ドラマーたちの分まで、私が手を合わせておきました!

Rock in peace Mick, the man with the golden arms!!



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