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自然界のバグ、死の行軍「アントミル」

十分な資料を読めてないけど「アントミル」面白かったから共有するね。

アリは餌を見つけるとフェロモンを出しながら巣に戻って、そのフェロモンをたどって他のアリが餌を回収しに行くそうです。

アントミル

踏まえて、不測の事態でアリの「追跡用のフェロモンの道」が途切れてしまうことがある。アリはさまよった挙げ句に初期地点に戻ってきてしまい、リング状になった「フェロモンの無限回廊」ができる。他のアリがこの無限回廊に加わってどんどん大きくなったものが「アントミル」です。アントミルは何百匹という規模でグルグル回り続け、最終的にはどこにも行き着かず死んでしまう。デスマーチ<死の行軍>

(アリ苦手な人もいると思うのでリンクは貼らないけど、気になる人は ant mill とかで検索してみてください。アリの渦巻が見れます。)

アリはシステマティックな群体

「アントミル」アリらしい良いバグだなって思ってるところなんですよ(なんだ良いバグって?)

そもそも、アリは機能分担されたシステマティックな生き物で、女王アリ以外のメスのアリは子供の世話や餌の調達だけを担って生殖に関わらないそうです。一見生物本能に反しそうな気がするけど、女王アリと他のメスの遺伝子の相違ないからどの遺伝子が残っても同じってことらしい。

複雑性の話

働きアリ1匹が遺伝子から課されてる命令としては

・第1条:ランダムウォークしろ
・第2条:フェロモンの道があれば辿れ
・第3条:餌を見つけたら餌持ってフェロモン出して巣に戻れ

たぶん、これくらいでしょ?
でも、同じアリを100匹とか用意すると、全体で見ると餌をみんなで持ち帰るようになる。アリ自身に思考がないのにだ。

これって複雑性の話と似てて、単純なものがいっぱいあるだけで、思いも寄らない( bizarre )な現象が増えてくる。わかりやすいのは、水分子1粒には大した特徴も無いけれど 100g の水分子を集めたら温度で固まったり蒸発したり、何かを溶かしたり、光を屈折させたり色々な性質を示すようになる。

僕はこの思いがけなさが、世界がダイナミックな理由だと思ってるんだけど、それで、ときどき神様が統合テストしそこねた「アントミル」みたいなバグを見ることがあるんだな、と(比喩だぜ?)

いつでもサポートお待ちしております。凍える荒野を行く旅人の足を前へ進めるのは、いつだって心地の良い熱を持った風だから・・・