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人生初アプリ作成、新入社員の発明記録その1 〜培地作成お助けアプリ〜

こんにちは!
食品の検査を担当する4月入社の新入社員です。
今回はノーコードでアプリが作れてしまうGlideを使って、小さな業務課題を解決するアプリを試作してみました。

背景

私が働く検査室では、毎日色々な培地(微生物の成長に必要な環境を人工的に作ったもの)を作ります。
たまにしか使わないものを含めると全部で50種類以上あります。
培地がストックされている棚を見て、これは在庫が少ないから作る、期限が切れたから作る、検査計画表を見て、今日の検査に必要なこの培地を作るというように、その日に何をどのくらい作るのか、専用の紙に書いていきます。

しかし!
はじめの頃はどの培地がどのくらい減ったら作らなければいけないのか?この培地の期限は?これどうやって作るの?などわからないことばかり。
参考にする紙が入ったファイルがありますが、探すのに時間がかかるのと、複数の培地を調べるときにいちいちページをめくるという動作が発生します。
これ、スマホやタブレットでパッと見て確認できたら便利じゃない!と思ったので、やってみました。
また、アプリを作っていくにあたり、試作→先輩方のご意見を頂戴する→改善→聞くというサイクルを細かく回すことで、遠回りをせずによりよいものに仕上げていけるよう工夫しました。

アプリ紹介


サクッとサクセイ

Glideを開き(要登録)、新しいプロジェクトを作成、名前をつけて、アプリとWebサイトどちらを作るか選択、使用したいデータソースを選択します。
今回はアプリを選んで、もともとあるExcelデータをGoogle Sheetsに保存しておいて、それを選択するだけなので超カンタン
見栄えや表示させたい項目などをちょこっといじって、はい、とりあえず完成しました👏

培地のストック量の目安がすぐにわかります!
期限や調製方法がワンタップで確認できます!
検索もできます!
コピペしただけにしてはすごい!

フィードバック1

早速上司にこんなの作ってみましたと報告。
作る前にとくに相談もしなかったですし、今回自分ではほぼ何もしていないに等しいので、「そんなんいらん」の覚悟もできてます。
上司
「へー、これさ、色変えられないの?イレギュラーな温度のやつとか、注意が必要なやつとか」
「在庫管理もできる?」
「あと、作り置きしてほしいやつのメモとか残せる?作ってなかったら通知してくれるとか」

「は、はい、がんばります!」(めっちゃアイデアあるやん汗)

入社3ヶ月の派遣社員さんにもご意見聞いてみました。
「もっと早く欲しかった…」

「すみません、ついこの前知ったんです…」

というわけで修正にとりかかります。

修正1

求められたこと
1. 文字の色を変える
2. 在庫管理(毎日在庫数を数えるのも大変だし、現状ストック目安がわかるようになっているので、なくていいということになりました)
3. メモ機能
4. 通知機能(難しそうなので一旦保留します)

1.文字の色を変える
確かに、元のExcelデータでは赤字になっているところも全て黒字になってしまっていたため、ぜひこの機能はつけたい!と思いました。
しかしGlideの右側の編集画面を探して、ありとあらゆるボタンを押しましたが、フォントの変更ができそうなところはありませんでした。
やっぱ無料の範囲内じゃむりなんかなーと左側も触ってみると、Rich Textというボタンを発見。リッチなテキストにできるってこと!?(そのまま)
結論、できました。

<font color="red">赤にしたい文字</font>

で色が変わりました!これ全てをGlideの画面でやるのは操作上大変なので、Google Sheetsに戻って、ひたすら赤字にしたい文字をはさむ作業を繰り返しました(ここは手作業)。
修正後の様子

目立っていいですね!

3. メモ機能
職場はシフト制で動いているため、翌日の担当者に口頭で引き継ぐこともしばしば。
どうしても忘れてしまうことありますよね…。
でもメモ機能があれば、「あれ作っといて」からの「忘れてました」も防げるかもということで、追加します。

Google Sheetsに新しいシートを作ります。
TABSで新しくタブを追加して、今回はTABではなく三本線のMENUボタンから見れるようにしました(ドラッグで移動可)
今までは「List」というスタイルを使っていましたが、今回は作ったらチェックができるように、「Checklist」を選択しました。
要作成リストの画面では、ユーザーが誰でもリストを追加できるようになっています。

本来はここで、期限までにチェックボックスにチェックが付いていなかったら、LINEやメールに通知がくるという風にしたかったのですが、知識不足のため一旦先送りにします。

フィードバック2

新機能を備え、より多くの意見を取り入れようと、今度は別の先輩に話を聞いてみました。
先輩
「こんなことできるんだ、すごい」

「ありがとうございます!他にほしい機能ありますか?」
先輩
「せっかくなら、このアプリで今日作るものを抽出して、それが表になったらいいかも」

「た、確かに!」

現在はこの「培地調製記録」という紙に何をどれだけ作るか、記入する流れになっています。
しかし、表に載っている培地はあまり作らず、下の空いている行にこれ以外の培地を手書きで書き、時には2枚目に突入することもあります。
必要なものだけあったらすごい見やすいやん!ということで再び修正します。

修正2

簡単に方法を説明します。
また新しいシートを用意します。
左側SCREENの追加ボタンの中にある「Button」を選択します。
ボタンを押した時に起こすアクションを、「Add Row」にして先ほど追加したシートを選択します。

再びMENUを追加し、リスト内にボタンを押して選択した培地の一覧が出るようにしました。
そして今度はアクションを「OpenLink」にして、リストを押すと指定のGoogle Sheetsのセルに飛ぶようにしました。

Google SheetsではVLOOKUPの関数(初めて使いましたが便利です)によって、リストにあげられた培地の作成量の基準とオートクレーブ条件(培地を作るための加熱条件)が出せるようにしました。
これを印刷すれば完成です(のちのちはペーパーレス化もできそう)。

これだとGoogle Sheetsを開く、オートフィルするという手間ができてしますので、もっと簡単に使えるようにしました。

変更前
変更後1
変更後2 ボタン詳細


Google Sheetsに記入された様子

フィードバック3

最後はグループの方全員にお聞きしました。
先輩1
「初めのうちに悩むのは何をどのくらい作るかだから、ストック量が一目でわかるのはいい」
「毎日の検査計画表と連動させて、その日に使うイレギュラーな培地を作り忘れない仕組みがあるといい」
「ボタンを押すと培地の反応原理が出てくる機能があるとよい」
ブランク試験の結果入力さえクリアできれば実際にオンライン上での運用もできそう
先輩2
「がんばっててえらい」(←めっちゃ嬉しいです)
「慣れない人にとって便利だと思う」
「培地調製記録を紙なしで運用するなら、現状の手書きと比べて便利か検討する必要がある」
先輩3
「棚にそれぞれの培地に対応するQRコードを貼って、コードを読み取ったら自動で本日作成リストに飛ばせたら便利かも」
「計画表の連動、手伝えるかも」(←心強いです)

修正予定

こんなにたくさんフィードバックいただけて、感謝感謝です。
それにやはり一人でやるよりみなさんに意見を聞いた方がたくさんのアイデアが出ました!

今後やってみること
・計画表との連動
・記録のオンライン上での運用方法検討
・QRコードとの連動

ちなみに、ブランク試験というのは、培地が無菌的に調製できたかを確かめる試験ですが、結果が出るのが培地を作ってから翌日以降になります。
アプリでは当日分のリスト記入しか想定していないため、ここの入力をどうするか検討が必要になりますが、まだまだ知らない世の中の便利ツールを使えばできそうな気がします!

「培地の反応原理が出てくるとよい」という点に関しては、1種類だけですがやってみました。
(ボタンを押したらの流れにできなかったのは悔しいです)


あとがき

今回人生で初めてアプリを作りましたが、Glideはコードを書く必要もなく、Google Sheetsを連携させるだけでそれっぽくでき、実際の動きを確認しながら作り進められたので、かなりオススメです。
私(入社半年)やこれから入ってくる方にとって便利なアプリが作れたのではと思います。
そして、もう少しで実際に使っていただけそうなところまでもってくることができました!
時間がある時に追加機能にも挑戦します。
何より触っていて楽しく、他にも作ってみたいアプリがいくつかあるのですが、それはまた先のお話で。

追記

先のお話、意外とすぐできました(笑)



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