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NO C&A, NO LIFE no.013 ~宮古島その13~
ホテルへ戻ると、同じ組の星空ツアー参加者が集まっていた。
ガイドさんが運転するワゴン車に乗って、星空スポットへと移動する。
着いたのは海辺の小さな駐車場だった。
茂みの中の小路を抜けて、波打ち際へ出る。
ここは星空スポットとして有名なようで、道もきれいに整備されていた。
うっかりヤドカリを踏んでしまわぬよう、気を付けながら進む。
100メートルほど進むと展望台のような場所があり、前の組の参加者が写真撮影をしていた。
待っている間にガイドのお兄さんが、
「携帯でも撮影できますよ」
と教えてくれた。
撮影モードを切り替えると星空の撮影もできるらしい。
お兄さんはiPhoneでの撮影のしかたを教えてくれた。
しかし、私のスマホはAndroid。
お兄さんもAndroidの撮影方法は把握していなかった。
とりあえずスマホを夜空に向けて撮ってみる。
が、真っ暗な画面が映し出されるばかりで何も撮れていない。
その間にSちゃんはiPhoneできれいな星空を撮影していた。
諦めて星空を眺める。
少し雲があるものの、信じられないくらいたくさんの星が夜空に煌めいていた。
この日は七夕。
お兄さんとSちゃんと夏の大三角を確認しながら、織姫と彦星の間を流れる天の川を見ていた。
1年に1度しか会えない2人。
その2人の間を天の川が隔てている。
Chage兄とASKAさんのことを想っていた。
「いつかまた2人が並ぶ日がきますように」
南の島で織姫と彦星に祈った。
願いが届くといいな。
私たちの順番が回ってきて、展望台へと登る。
撮影係のお兄さんが、
「ASKAさんはここに立って撮ったんですよ」
と教えてくれる。
ポーズを真似して写真に納まった。
データは後日送ってくれるらしい。
撮影を終えて駐車場へ戻るとき、ガイドのお兄さんが昨日キッチンカーでサンドイッチを売っていた人だということが判明した。
人手が足りないからと声をかけられると、こうして手伝っているとのこと。
サッカーコーチにキッチンカー、ツアーガイドまでいろんな仕事をする生き方もあるのだ。
マリンアクティビティでお世話になったインストラクターさんたちも、そうなのかもしれない。
大学を出て、企業に勤めて定年まで…という生き方が当たり前だと思っていたけど、いろんな生き方があるし、いろんな生き方をしていいんだと思った。
またひとつ、固定概念が崩れて自由になれた気がした。
ホテルに戻り、Sちゃんと部屋飲みをする。
昨日スーパーで買ったオリオンビールで乾杯。
YouTubeでC&Aの曲をかけながら、宮古島最後の夜を過ごした。