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年商1億円未満の会社の経理は副業人材に外注でどう？

ギョータク経理

１．はじめに

先日XでTLを眺めていると、株式会社ソラボの代表である田原さんが書かれた「年商1億円未満の会社に経理はいらない」という記事が目に入ってきました。最近「経理」の二文字に敏感な私は速攻でそのnote記事を拝読し、賛同するとともに非常に勉強をさせていただきました。
記事の内容はタイトルの通りで、年商1億円未満の会社であればまだ売上・利益を作ることに必死なフェーズであり、経理を雇うような余裕はないというもので（経理の重要性が低いというわけではなく、記事内では創業初期であっても経理業務は重要である旨が説明されています）、結論としては信頼のできる会社に外注すべし、というものでした。

繰り返しになりますが、この記事の内容については大いに賛同しました！その上で、結論の部分について私のポジション（副業経理人材のマッチングを生業とする者として）から別のオプションも提示したいと思い、今回筆を執るに至った次第です。（タイトルもそのオマージュです）

２．で、どうすべきなの？

基本的には田原さんの仰る通り、外注するのがベストかと考えています。外注先の候補として一般的には会社（BPOサービスプロバイダー）になるわけですが、副業人材への業務委託という選択肢もアリではないでしょうか？というのが私の提示したいオプションです。

理由①：コストが抑えられるから
もちろん利用するサービスにもよりますが、BPOのサービスはコストが高くなってしまいます。これはパッケージ化された包括的なサービスが提供される反面、サービスを提供するにあたっての人材の確保、労務管理、業務進捗の管理やスーパーバイズなどの労力とコストがサービスプロバイダーに掛かってしまうといった構造上の問題に起因しており、やむを得ないことかと思います。一方で、副業人材への業務委託であればそういったコストが発生しないため相対的に安い金額で外注が可能となります。

理由②：柔軟な対応が可能だから
BPOサービスの良いところでもあるのですが、標準化されたサービスが提供されることで洗練された効率的な業務フロー構築が可能な一方、柔軟性に欠く側面も出てきます。例えばスタートアップにありがちな急な方針転換や業務プロセスの変更が出てきた場合にBPO側との調整が難航することも考えられます。この点、副業人材への業務委託であれば柔軟な対応が可能なケースが多く、個別のニーズに合わせたサポートが期待できます。

理由③：専門性の活用
副業経理人材はそれぞれ個別の経験やスキルを持っています。発注元企業と同じ業界で過去に仕事をした経験がある人材や発注元企業が直面している課題を過去に解決した経験を持つ人材などが活用できれば、社内で専門性を蓄積するのに比べて大いにショートカットすることが可能となります。他にも、資金調達、IPOといった経験を持つ人材も市場には多数存在します。

ただし、当然いいことばかりではなく留意点もいくつかあります。例えば資金横領などの不正は一人に業務を依存することでどうしてもリスクが発生してしまいます。支払実行の業務は社内に残すなど、リスクを把握した上で外注する業務を選別する必要があります。
また、経理人材のスキルの見極めも大きな問題です。資格を保有しているからといって実務に詳しいとは限りません。一般的に企業経営者は経理業務に明るくないケースが多く、企業の状況を踏まえて最適な経理人材を見つけるためには、会社のことと経理業務について正しく理解した人のサポートが必要となることがあります。

BPOは相対的にコストが高くなってしまいますが、これらの留意点をクリアできる可能性が高く、最終的には個社の状況次第なのかな、と考えます。（副業人材の活用も是非検討の俎上に載せてほしい！）

３．さいごに

累計6,000件以上の融資支援を行われたという百戦錬磨の田原さんの記事「年商1億円未満の会社に経理はいらない」を改めてご紹介させていただきます。特にまだ創業から数年といったスタートアップ経営者の方などにお薦めです。

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