ジーンズと生きる
一年記念日
2024年11月19日、オーダーしたジーンズに足を通してから1年が経ちました。
当時色の濃かったインディゴが、うずら青みがかる今日のジーンズ。
Instagramに1年記念の投稿をしましたが、そこには載せきれなかった"諸々"を代わりにここで載せようと思います。
↑こちらがInstagramの投稿。
右に画像をスワイプすると時が戻っていって、1番最後の裾の画像は最新の擦れた裾。
ジーンズと私
そもそもですが、私はジーンズがとても大好きです。
色落ち・アタリ・縫い目のほつれ、それでも丈夫に何年も履ける、、、魅力はたくさんありますが、
ジーンズを好きになったきっかけは古着に興味を持ったこと。
元々Superflyの影響を受けヒッピーや古着・アメカジに興味は持っていました。
また当時好きだった人が古着好きだったこともあり、彼に染まりたくて仕方なかった私は、ひたすら古着屋さんを1人で回ってました。
そこで出会ったのがジーンズ。
その歴史は1873年から。作業服、ゴールドラッシュ、世界大戦、観光奨励、若者文化、ロックミュージック…
ほとんど姿を変えず150年も人間の生活と文化に当たり前のようにあった。
そして売られている・もしくは残っているジーンズにはそれぞれのアタリや色落ち、破れ、そして補修箇所があって、何ひとつ同じものはない。
その歴史的背景と唯一無二の存在感にとても衝撃を受けました。
2023年10月18日
岡山県倉敷市児島の「Betty Smith」にて、念願のオーダージーンズ作り。
ジーンズを一から育てたいのと、チビな私がずっと憧れていたフレアパンツ※を作りたいという願いが一気に叶いました。
※チビには合うサイズの服はほとんどないのが現実。尚更パンツはあったとしても丈を切る必要があったため、既製品のフレアを買ってもフレアの意味がなかった。笑
オーダー品が届くまで1ヶ月。届いた次の日に足を通しました!!いやんこれは幸せすぎる。
ボタン・ステッチ諸々こだわって作れてよかったです。
そして生地は"隠れセルビッジ※"。
赤耳はないけれど、着ている私にはわかるセルビッジ感。
※セルビッジ:旧織機を使用してゆっくり織られた生地。生地が重くても柔らかく馴染みやすい。織機の性質上生地の端に赤い線(赤耳)が付く。
一緒に、日常に溶け込む思い出
既に3回洗ってしまった。
興味本位で1回、実家で洗われ2回、焼肉を重ねたため3回。
それでも、少しの色落ちで、ちょっとツヤのついた色落ちかわいい。
「この膝裏のハチノスがいいよねぇ」「ポケットにスマホの跡付いてきたわぁ」とか色々見せたいところですが、
ここはマニアックすぎるので我慢。
何を伝えたいかというと、「一緒に作った思い出」のこと。
Instagramに上げた写真で言えば、
①〜③久しぶりに会えた大事な友達との時間
④命をもらったと本気で思ったBMSG FES
⑤妹の門出を祝うために家族で行った名古屋旅行
⑥最高の相棒と最高の愛媛旅行
⑦生き方を選ぼうと決めたNovel Coreのライブ
⑧今は戻れないけど、楽しかったクリスマスパーティ
⑨初めて足を通した朝
これにも、写真に撮らない日々もあったし、
楽しかった思い出や一緒に見れた景色もあれば、このジーンズを履いて泣いたこともある。
なーーんもない日もある。
そんな思い出をこの一年記念に振り返ると、
色落ちという"証拠"も含めて、「色々あったけどちゃんと生きてきたんだなぁ」と、じんわり思うのです。
私もこの子もまだ子ども
とはいえ、ジーパンは5年、10年、20年と履くもの。
そしてヴィンテージで1番古いジーンズは1879年のもの。
私のジーンズはまだまだ赤ちゃんです。
でも、私や私のジーンズにだって、素晴らしい価値は付くはずだと思います。
街中を歩いたりしていると、「生きる歴史を持ったジーンズ」がちらほら歩いている。
それを履くあの人は、誰を想って、何に悩んで、何に喜んで、何を見てそのジーンズと過ごしたのか。
とてもとても興味が湧くのです。
また、ヴィンテージジーンズは今や200万の価値が付くのも当たり前の世の中。
過去の人間も、今の人間と同じようにそれぞれの人生を生きていた。
そして、それだけの価値が付いた。
人間のドラマと歴史が詰まっているジーンズ。
もしも価値を付けられる客観的手段がお金だとしたら、
私もドラマチックに生きて、まだ赤ちゃんのジーンズを大切に履き続ければ、自分にもヴィンテージと同じくらい価値が付くと、そう思っています。
そして、ジーパンに興味を持って育てようとしたあなたにも、同じことは言えるはずだと。
また次の一年でこの子がどう変わるのか、
一緒に生きるのが楽しみです。