磁気探査での失敗「袖まくってるじゃねえか!」
磁気探査とは磁気を検知するセンサーを使用して不発弾を探す仕事です。
今回の失敗は「現場写真を撮る時に袖をまくっていた」ことです。
現場では実際の工程を写真で撮影して、その後事務所のパソコンなどで報告書にまとめます。
写真は、決められた工程が安全に進められているのかを見て判断する材料になるので、写っている「風景」や「人」はとても重要です。
ある日の現場、季節の変わり目で昨日まで寒かったのにその日だけ思い出したように突然暑くなった日があった。季節の変化を舐めていた自分は突然の暑さに対する準備は当然しておらず、厚手の長袖長ズボンの作業服を着ていた。予想していない暑さに耐えられなくなったので作業の途中から袖まくりをして素肌を出していた。
工事現場では素肌を傷や汚れから守るために基本的に腕や足などは特に露出しないように決められているので半袖を着るにしてもアームカバーをつけたりアンダーウェアの長袖を薄くてピチピチのやつにしたりと工夫します。
これは当たり前のことで、みんなちゃんとやっている常識です。
自分も決まり事は知っていたが、「暑いから袖まくるのも仕方ないだろ、現場の責任者に見られなければいいや!」と決まり事を軽く見て、勝手に袖まくりをして作業をしていた。その作業の途中も現場の安全管理をしている上司がいろいろな工程の写真を撮り続けていた。
一日の作業を終えて現場から事務所に帰り、その日の片付けなどをしているとき、現場で写真を撮っていた上司から「おい!ちょっとこっちい!」と語気強めに呼び出しを食らった。自分は「またなんか小言でも言われるのかなー、めんどくさいなー」くらいにしか考えてなかった。
しかし、そのちょっとで終わるだろうという軽い気持ちはすぐに重たい話に変わっていった。
事務所の中に入り、上司から「これ見ろ!」と言われて現場写真を取り込んだパソコンのディスプレイを見た。なんと、現場写真に写っている自分は、全部袖まくりをして写っていた。安全に作業をしていることの証明にもなるはずの現場写真に。
「なにやってんだ!全部袖まくってるじゃねえか! 」と上司から言われた自分は「あーあ、またやっちまったなー」と、いつものちょっとしたミスをした時のように軽い反省をしていた。
そこに、追い打ちをかけるように上司が「くそ!今日の写真全部取り直しだよ!」と言ったのを聞き、そこで初めて自分のミスが現場のみんなを巻き込んだミスだと気が付き、自分のしでかしたことの重大さにも気が付いた。
次の日の作業で現場の上司や先輩、ほかの業者の方々みんなに謝り、前日で終わらせていた作業工程をもう一回やってもらった。完全なるダブりなので皆様方にめっちゃ怒られたが、報告書に載せられるちゃんとした写真を撮ることができた。納期のある仕事なのに貴重な時間を無駄に使わせてしまってほんとに申し訳なかった。その日は現場に居づらすぎて過去一番にちっちゃくなって過ごした。
これから磁気探査をはじめる方だけでなく、土木や建築の現場作業に関わる方には、
「現場では肌を露出しない対策をする」
「現場で決められた安全対策にはしっかり従う」
ことをおすすめします。
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