叙述詩:王というもの
ある国に王がいた。
彼は本をこよなく愛する王だった。
妻や子の幸せも世の理さえも彼の手中にあった。
別の国の王様は領土が欲しいといい進軍してきた。
王は悲しんだ。
僕の国の人もましてや相手の国の兵さえも一人も失いたくないと。
そうすると王は自ら軍の前に出た。
私はこの世の理を司るもの。
これより先はお互い幸せにならない。
進軍することはお勧めしないよ。
相手の国の指導者は進軍せよと命じた。
彼はため息をついた。
そして空に手をかざした。
すると空が震え黒い重低音が響き渡った。
すると、相手の兵士たちの精神は粉々に引き裂かれた。
泡を吹いて倒れるもの。
錯乱するもの。
そして皆等しく障害を負うのであった。
みなとてもじゃないが正常ではいられなかった。
王は深く悲しんだ。
相手の指導者は困惑して逃げ出した。
王は空にキスすると、空から雨が降った。
それに打たれると、皆等しく大丈夫になるのであった。
王はいった。
さあ、いけ!僕の使徒!
行ってお前の国に平和を説け!
兵士は皆強い心と志とを授かった。
一人が言う
僕はあなたの使徒
世界に行って愛と平和を説こう。
王は満足された。
兵は自分の国に行って
自分の国の王の住まいの前で座った。
その王は怒った。
平和を望む民は次々に賛同しまた座るのであった。
王はそのあまりの数の多さに自分は民の意思に背いていたと反省した。
多くの民の前ではまた、王の力もまた無力
宇宙の根源は万人に宿る
すべてを司る神さえも天気がいいと洗濯物を干すのだ。
穏やかな日常に感謝しながら