恋愛に無縁だった2人が互いに惹かれ合うお話。#1
新学期3日目
結局僕の目線は、ずっとあの子に釘付けだった
自分で確信した
これは僕の'初恋'であり、'一目惚れ'だと。
そして始まる自己紹介
全員の前で自己紹介をし、その後に4人グループで話すというものだった
グループには美青がいた
…まあ、助かるけど
そして残りの2人は中嶋さんと言う子と…
'あの子'だった。
自己紹介の日がやってきた
あの子は村山○○というらしい
…いい名前だなぁ
先生:はーい
今から、くじを順番に引いてもらいます
同じ数字同士4人でグループを作って、その4人で話してくださーい
グループか
グループワーク…ペアワーク…
私がこれまで嫌になるほど避けてきたものたち
だったけど
愛季:っっ……!!
優月:やったじゃん!
村山くんいるよ!(小声)
なんと村山くんと同じ…//
グループワークも悪くないかも…//
優月:愛季?
おーい
愛季:…はっっ!!
ごめん…ボーっとしてた
優月:村山くんと同じになれて嬉しそうじゃーん
愛季:まぁ…ね…//
優月:大丈夫!
私は応援してるからね?
2人を繋げるキューピットになるつもりだから
なんて心強いキューピットなんでしょう
可愛いし…
最強じゃん
今すぐにでも抱きしめてあげたい
…学校だからやらないけど
優月:一応もう1回名前聞いてもいい?
美青:うん!
的野美青です
○○:む、村山○○です…//
優月:私は中嶋優月でーす!
愛季:あっ…た、谷口…愛季で…す…//
美青:かわいい~!!
愛季:…へっ?
美青:愛季ちゃん仲良くしようね~!
愛季:あ、うん…!
やった…!
優月:愛季~
よかったね~
友達増えたじゃん
愛季:いひひっ
優月:…よし
この流れで○○くんっ!
愛季と仲良くしてあげてね
この子、まともに話せる男子いないから…
○○:もちろんだよ
よろしくね?谷口さん
愛季:あぁ…//
よ、よろしく…村山くん…//
優月:二人ともさ~
特に○○くん!
呼び方になんか距離を感じるなぁ~
愛季:え~
優月:お互い、下の名前の呼び捨てってことで!
愛季:ちょっと~
ハードル高いって…
○○:…よろしく、愛季//
愛季:っっ……//(呼び捨てされるのたまらんっ!)
よ、よろしく…○○?(少しぶりっ子気味)
○○:……//(破壊力ヤバすぎ…//)
優月・美青:(これ、両片思いじゃん…)
優月と美青は2人で向かい合って微笑みあった
優月:美青ちゃん!○○くん!
一緒に帰らない?
美青:帰ろ~
○○:いいよ
優月:愛季~ 置いていくよ~?
愛季:あ…ま、待って~!
優月:へ〜
2人は幼馴染なんだね
美青:そうなんだよね〜
もう○○飽きた(笑)
○○:おい
優月:よかったね
カップルじゃなさそうで(小声)
愛季:うん…//
美青:そういう2人は?
仲良さそうだけど…
優月:私たちはねー、幼馴染じゃないよ?
去年初めて会った
美青:え〜
なのにそんな仲いいの?
いいな〜
優月:もう幼馴染みたいなものよ、感覚は
ね〜愛季?
愛季:うんっ!
優月大好き〜
優月:ありがと〜
○○くんにも言ってみれば?(小声)
愛季:ちょ、ちょっと…//
すぐそうやって言うんだから…!!
優月:ふふっ
優月:あ!そうだ!
美青ちゃんと2人で話したいことがあったんだよね~
今日は先に2人で帰ってもらってもいい?
○○:い、いいよ…//
愛季:わ、わかった…//
優月:2人ともありがと!
美青ちゃんこっち来て?
美青:はーい
2人ともまた明日!
優月:単刀直入に
美青:なに?
優月:あの2人ってさ、両片思いだよね?
美青:だよね!私もそう思ってた…
優月:愛季はね?○○に一目惚れしちゃったらしくて
美青:え〜そうなの?
○○のやつ…あんな可愛い子を惚れさせるなんて
やるじゃん
優月:そのうえ?反応的に○○くんも愛季のことが好き…
美青:これは最高な展開がキターーー!!!
優月:ちょっと…盛り上がりすぎだって(笑)
美青ちゃんってちょっとオタク気質?
美青:あー、多分そうかも(笑)
優月:…で、どうする?
2人でキューピット、やってみる?
美青:やろう!絶対に!
優月:明日から頑張るぞー
美青:おー!!
優月:そうと決まれば〜?
尾行するぞーー!
美青:イェーイ!
愛季:…なんかごめんね?
優月があんなこと急に言って
○○:全然大丈夫だよ
愛季と…帰りたかったし…//
愛季:っっ…//
わ、私も…○○と帰りたかったもん…//
〇・愛:…(気まずい)
○○:あ、あのさ…!
中嶋さんってどんな子なの?
愛季:優月はね〜
ホントに優等生のイメージを具現化した感じかな〜
頭良いし
可愛いし
クラスを束ねる力があるし
なんでもできるし
ホント羨ましいよ
○○:ふーん
とりあえず凄い子なんだね
愛季:そうなんだよね〜
会話をしたことで緊張が薄れたのか、2人の話はどちらかの家に着くまで途切れることはなかった
愛季:あっ…
私、ここ曲がるから…
○○:あっそうなんだ
じ、じゃあまた明日…//
愛季:う、うん…//
また明日…// フリフリ(胸元で小さく手を振る)
○○:フリフリ(手を振り返す)
優・美:(いい感じじゃん)