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恋愛に無縁だった2人が互いに惹かれ合うお話。#0.5 【愛季side.】
ピピピピ…
今日もこの音で起きる
愛季:起きるか…
特に何も考えることもなくいつもの準備を進めていく
愛季:…ふぅ
一呼吸ついて家の玄関を出る
すると
??:愛季~!!
おはよ~!!
愛季:おはよ ’優月’
中嶋優月ちゃん。
去年同じクラスになって仲良くなった子。
高校で全然友達ができなくクラスで孤立状態になっていた私に話しかけてくれ、そこからよく話すようになった
…とにかくとってもいい子。
私にはできないような太陽みたいに輝いている笑顔。
私が話しているときにはよく話を聞いてくれて。
私にないものが全部備わっている感じ。
…羨ましい
…ちなみに想像できるように男女どっちからもモテる
優月:クラス替え楽しみだね~
愛季:…うん
優月:クラス替えしたくないの?
愛季:そういうわけじゃないけど…
優月と同じクラスじゃなくなるのが嫌なだけ
優月:大丈夫だって
きっと同じクラスになれるから!
愛季:ホント~?
優月:私たちの仲でしょ!
私が保証する!
愛季:…ありがと
私のこんな我儘にも笑顔で対応してくれる
…好き
優月:私とばっか話すのもいいけど…
そろそろ友達なり彼氏なりつくっちゃいなよ?
愛季:…優月がいればいいもん
優月:それはそれで嬉しいけどさっ
そんな話をしていると、あっという間に学校
先生が配っているクラス名簿の紙を2人で見る
優月:お!やった〜
同じクラスだよ!愛季!
愛季:ホントだ…!
よかった…
優月:今年度もよろしくね~
愛季:うん! よろしく
なんと私と優月は今年も同じクラス。
…嬉しすぎる
今年もどうにかなりそうだ
優月:あ~いり!
教室行こ?
愛季:うんっ!
2人で肩を並べ教室へ
席を確認すると去年と同じ、谷口…中嶋の並び
た行で始まる苗字って少ないのか
まあ、とりあえず前後だったから良し
席に着くなり私は後ろ向きで座る
優月:今年も前後だったね~
愛季:ホント、良かったよ~
優月:話しやすいもんね~
愛季:うんっ
優月と一通り話し、教室を見渡してみる
去年も同じクラスだった子…見たことがある子…始めて見る子。
当たり前だけど、色々な子がいる
すると仲の良さそうな男女の2人が入ってきた
もう既に付き合ってるのだろうか
去年から付き合ってるとか?
あ、中学校から?
なんて一瞬思ったけど、
なんとなくカップルではなさそうなのは感じた
幼馴染とかかな…
呑気にそう考えてたけど
私の思考は一瞬で止まった
愛季:っっ……//
多分一目惚れしたのだろう
自分でも分かった
胸がキュッとなる
優月:愛季?
なんかあったの?
それを読み取ったかのように聞いてくる優月。
優月:愛季?なんか顔赤くない?
愛季:……//
優月:え、もしかして…
あの男の子に一目惚れしちゃった?(小声)
愛季:…うん
そうかも…
優月:愛季が一目惚れなんて…
珍しいってか、もしかして初恋だったりする?
愛季:(静かに頷く)
優月:遂に愛季も恋か〜
…それにあの子、前の女の子と話してる感じ、良い子そうじゃん
目の付け所いいんじゃない?
愛季:う、うん…//
そうやって優月と話していると、たまに彼の方から目線を感じた
私がチラチラ見てたのバレたのかな…
その日は彼のことで頭がいっぱいだった