恋愛に無縁だった2人が互いに惹かれ合うお話。 #2
○○と一気に距離が縮まった気がするあの日から
私と○○は普段からもよく話すようになっていた
その様子を見て優月は
「え、最近○○くんといい感じってやつ?」ってニヤニヤしながら聞いてくるし
美青ちゃんは
「○○のどこが好きになったの?」とか聞いてくる
美青ちゃんには一目惚れしたこと言ってないはずなんだけどな…
…絶対に優月が言ったやつだこれ
…さて、今日も登校しますか
愛季:えっ
優月:愛季おはよ~
遅かったじゃん
玄関のドアを開けるともうすでに3人が待っていた
美青:おはよ~
愛季:美青ちゃん!おはよ!
○○:おはよ…愛季…//
(手を小さく振る)
愛季:(か、かわいいっっ…//)
○○…おはよ…//
(こちらも手を振り返す)
優月:今日は委員会決めだ~!
みんなは入りたい委員会ある?
愛季:(○○はどこ入りたいのかな…)
優月:私はね、体育委員やってみたくて
美青:いいね!
私はね何かの実行委員やってみたいんだよね~
優月:○○くんは?
○○:う~ん
強いて言えば図書委員とかかな~
静かにできそうじゃん
美青:言うと思ったわ(笑)
優月:愛季は?
愛季:…あんまやりたいのないかも
優月:え~じゃあ、図書委員は?
静かにできるだろうし
○○くんと一緒なら安心でしょ?
○○くんも愛季がペアだと不安にならないんじゃない?
○○:まあ、うん
ペアの子は話せる子がいいよね
優月:よし!決まり!
○○くんと愛季で図書委員!
愛季:ちょっと~
私まだなんも言ってないって…
○○:図書委員やろ? 一緒に…//
愛季:(だから!かわいすぎるっっ…!!)
わ、分かった…やろっか…//
無事○○と同じ委員会に入ることができた
めっちゃ嬉しいっ!
2週間に1日、休み時間・放課後の図書室の受付をやる
それが私たちの仕事。
…もちろん○○と2人っきりで。
〈委員会活動初日〉
愛季:今日あんま人来ないね
○○:だな
まあ、その方が俺は嬉しいけど
愛季:なんで?
○○:愛季とたくさん話せるから…//
愛季:私も嬉しいよ?
○○と話すの楽しいし//
○○・愛季:……(気まずい…)
愛季:(2人になれる時間なんてたくさんないよな…
どうなってもいいや 聞いてみちゃお)
愛季:○○?
○○:ん?
愛季:○○ってさ…好きな子とか…いるの…?
○○:へっ?//
愛季:あ、いや…//
い、いるのかなぁって…//
○○:……いるよ
愛季:へ、へぇ~ そうなんだ…
なんと○○には好きな子がいるらしい
私だったら嬉しいに決まってるけど
そんなわけないしなぁ…
○○:そういう愛季は?
いるの?…好きな子。
愛季:わ、私?!
い、いるよ…//
○○:そ、そうなんだ…
私がそう答えた瞬間
彼の表情は少し暗くなった気がした
気のせいかな…
それとも…期待しちゃっていいのかな…?
あ、そろそろ仕事しないとマズイっ
愛季:ちょっと本整理してくるね
○○:僕もやるよ
一緒にやろ?
愛季:うん!ありがと~
愛季:(この本並べるところ高いな…台あるから大丈夫か!)
高いところに本を並べようとしたら
愛季:あっ…
バランスを崩して倒れそうになる
○○:っっ……!!
愛季!
愛季:いっったくな…い…
○○:大丈夫だった?
ケガしてない?
なんと○○が倒れる前に私の体を抱えてくれたのです
…しかもお姫様抱っこの形で…//
愛季:う、うん…//
大丈夫だよ…ありがとう…//
○○:っっ…!
ごめんっ!//
彼が慌てて私のことを降ろす
愛季:助けてくれてありがと…//
○○:つ、次から気を付けるんだよ…?//
そう言って彼は私の頭を控えめにポンポンしてくれた
そんなことしたらもっと好きになっちゃうじゃんっ…!!
その日の帰り道はこれまでで一番気まずい時間になった
〈愛季宅〉
【LINE】
愛季:優月~
今日さ、○○にお姫様抱っこされちゃった…//
優月:え?何が起きたの?
詳しく!!
愛季:ちょっと…
教えるから一旦落ち着いて(笑)
…一連の流れを教える…
優月:きゃーー!
めっちゃいいじゃん!
愛季:盛り上がりすぎだって…
優月:よし、分かった
明日さ、○○くんは家の用事で休むらしいのよ
愛季:え?そうなの?
優月:うん
美青ちゃんが言ってた
愛季:え~ 悲しいぃー
優月:○○くんのこと大好きじゃん(笑)
まあいいや、だからさ昼休みのお弁当食べる時間に
美青ちゃんと私が事情聴取するから!
愛季:は、はぁ
優月:覚悟しておいてよね(笑)
愛季:は、はい…
Next is #2.5【事情聴取】