#11 賃貸戸建の確定申告
長らく連載を休止していたが、本来の大家としてのアイデンティティを取り戻したい。
なまじっか大家とカンケーない話の方が人気がある。
薄々感じてはいたが、大家としての需要がない。
なので大家の話は気楽に続ける事とする。
私が賃貸用に購入した家はキリストの誕生日に決済をしたので、一週間ぐらいだが確定申告をしなければならない。
確定申告には2種類あり、青色申告と白色申告がある。
不動産所得は戸建てだと5件以上で事業的規模と見なされ、青色申告の最大65万円の申告控除が使えるが、記帳を複式簿記でしたり、貸借対照表を添付する必要があるなど複雑になる。
私は一件だけなので白色申告だ。
白色申告は青色申告のように難しい記帳をする必要がない。自分で簡易な帳簿を付ければ良い。
簡易にも程があった。
通常の所有権の家(土地+家)だと土地は消費されないので家の価格のみを取得価額とするが、私は借地権なので250万は丸ごと取得価額となる。
減価償却における木造住宅の耐用年数は22年だが、私が購入した時点で築54年なので余裕の耐用年数オーバーだ。
その場合、4年で減価償却されることになるので、1年あたり60万円程が減価償却費となる。
地主に払う借地料は賃料として経費計上できる。
なのでノンレバ(融資を使わない)投資においては、私は借地はメリットが大きいと思う。
私が通っていた中京大学は借地で校舎を建てたらしい。そうする事で、土地の賃料を経費計上出来るからだ。
この様にして圧縮された不動産所得でマイナスが出ると、給与所得や事業所得との損益通算が出来る。
なので医者などの高所得者は「所得税の圧縮になります!」という売り込みであまり利益の出ない投資用マンションなどを買わされたりしている。
不動産の仲介手数料と登記費用は支払手数料の勘定科目に計上する。
リフォーム費用は20万円以下のものは修繕費として一括計上できる。
20万円以上で建物の価値を高めるもの(リノベーションとも言う)や耐用年数を上げるもの(外壁塗装など)は取得価額に計上し減価償却をする必要がある。
私はDIYが中心の軽微なリフォームしかしていないので、修繕費となる。
固定資産税は租税公課に計上する。
火災保険料は2年以上の保険期間の火災保険料を一括で支払った場合、「前払費用」や「長期前払費用」で処理する。
「前払費用」は、まだ提供を受けていないサービスに対して先払いする費用に用いる勘定科目。継続的に利用するサービスであり、契約の期間が残っている場合に使用できる。
なお翌々期以降の分は、「長期前払費用」で資産計上する。
築古戸建の火災保険では、施設賠償責任特約を付けておくと良い。
これで建物が原因で事故や入居者に怪我を負わせてしまった場合に保証される。
セミナー受講や本を買って投資の勉強をした場合、経費計上出来る。研修費や新聞図書費、少額のものは雑費でも良い。
税務処理の勉強にもなるので、事業的な規模になるまでは自分で確定申告を続けるつもりだ。
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