#4 モサモサのカット
さて、この連載も4回目だ。これまでの時間をかけて#モサモサハウスをサブリミナル的に浸透させてきたつもりなのだが、お別れの時が来たようだ。だってこんなモサモサがあったら借り手が付かないし、車も停められない!
ここは愛知県なので、車社会につき駐車場の有無は賃貸の客付けにおいて死活問題と言える。
愛知県民がどれほど車を重要視しているかと言うと、私の介護士時代に上司だった今枝という女は、友達以上恋人未満の彼が家にレクサスで迎えに来たのが結婚の決め手になったと話す。
生活保護者であれば車を所有してはいけないので、駐車場無しでも借りてくれる可能性はあるのだが
デメリット
各自治体によって家賃扶助額が決められており、その上限に合わせる必要がある
夜逃げが多い傾向にある
ゴミ出しマナーが悪く、周辺住民と諍いを起こす可能性がある
などの一方で、
メリット
住宅セーフティネットからの振込のため滞納がなく安心できる
駐車場がいらない
シェアハウスにして何人か入居させられれば、高い賃料が取れる
も存在する。生活保護者に特化した賃貸物件作りをしている人も存在する。
だが最初からそんな上級テクニックは使えないので、駐車場を確保したいと思う。
この物件を購入しようと思ったのは近隣に月極駐車場があり、モサモサを伐採すれば駐車場が作れそうと思ったからだ。
家を購入した不動産屋の担当者が、モサモサの伐採の見積もりを取ってくれていた。価格は処分費用も入れて8万円だった。しかもモサモサの1番奥にあるモサは抜根して欲しいが、抜根費用は含まれていない。
チンピラを投入する時が来たようだな!
チンピラというのは義兄の事だ。典型的な田舎のヤンキーで、「おめぇどこ中だ、あァ〜ン?」とか「チャリで来た。」とか言ってそうなタイプだ。中卒で左官の仕事をしている。普通だったらお近付きにならないタイプだが、夫の兄弟なので仕方がない。
チンピラを使うメリットとしては、
常に金欠なので、お金が貰えると分かると飛んで来るところ
外構は大体何でも出来るところ
身内価格なので安いところ
であろう。あと、チンピラが活字を読むことはあり得ないので、私がここでいくらこき下ろしてもバレないところだ。
デメリットとしては、
日本語が不自由なので、たまに出来るのか出来ないのかよく分からないところ
身内ゆえに今後の付き合いもあるため、修正を頼むのが難しいこと
と言えるだろう。
早速チンピラに3万でモサモサの伐採と、モサの抜根を依頼すると、週末に軽トラで来た。
何ということでしょう。今までモサモサで日光を遮られ、暗くどんよりしていた縁側が、陽の当たる明るい空間へと生まれ変わったではありませんか。
さてこのモサモサを、どうゴミに出すかが問題だ。紐で縛るにも、ゴミ袋に入れるにも骨が折れる作業だ。
困っていると向かいの家の息子さん(40代)が、知り合いに産業廃棄物処理の業者さんがいるとのことで、取次ぎをお願いする。
3日後くらいにゴミ収集車がやって来て、働く車はモサモサを美味しそうにモシャモシャと食べてくれた。
ゴミ収集車には計りのようなものがついており、500キロほど飲み込んだようで17,000円程の請求だった。(生木は1キロあたり30円の処分費用がかかる。)
そしてついに、家の横に車を置けるようになったのだった!
めでたしめでたし(^^)
さて、今回の出費47,000円であるが今思えば高かった!
まずチンピラは1.5万で動かせる事が後に判明した!奴の人工(にんく:職人に払う日当)は末端価格(施主が払う金額)で2.5万だが、本人に入るのは1.5万らしかった。
ゴミの処理はカインズホームでガーデンシュレッダー(ギヤ式に限る)をレンタルして、粉砕してゴミ袋に入れて出せば、3千円ほどで済んだであろう。
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