Amazonせどり(中国輸入)をした話
これは私がAmazonで中国から輸入した商品を販売した時の話だ。
きっかけは、ネットサーフィンしていたら何となく出てきた広告からだ。
マジナビのamahack(アマハック)という中国輸入販売の説明会セミナーをzoomで受講し、55万円を支払い入会した。
基本的なパソコン操作が出来れば大丈夫との事だったが、いざ始めてみると結構大変だった。
Amazonはメルカリの少なくとも30倍くらいは難しい。
まずは市場のリサーチからだ。
まずはセラースプライトというサイトを使い、Amazonで人気の検索ワードや売れている商品を調べる。
そしてまだAmazonに売っていない売れそうな商品を中国のアリババというサイトで探して、セミナーの講師に見てもらい添削を受ける。これは週に3回ほどzoomで添削会が開催されているので、好きな時に参加する。
これは始めたのが1月だったので、4月の新卒需要に向けて名刺入れのリサーチをした。
名刺入れのカテゴリで人気なのはFukuhanaさんだ。この商品を購入し、研究する。オリジナルの箱に入った状態で届き、すぐにプレゼント出来るようになっていた。
特にピンクとかシャンパンゴールドなど女性らしいカラーが人気のようだった。
なのでアリババでカラーが豊富な商品を見つけて、それをテストで輸入してみる。
輸入は株式会社スマートというアリババの商品を購入してくれる代行会社を通じて行う。
アリババは沢山の工場が同じ商品を作っており、値段や品質が違う。
品質の悪いものをAmazonで売れば、返品になったり、悪いレビューを付けられるため、良い工場を探すところからだ。
輸入された商品を確認して工場を決め、Amazon出品用のカタログを作成してもらう。カタログはアマハック内で一万円ほどで作成依頼できる。
1週間ぐらいでAmazonのカタログとして使える画像が納品された。
Amazonはまず大口登録(月5千円ぐらい)をして、AmazonのFBA倉庫を使えるようにする。
さらに、GS1 JAPAN (財)流通システム開発センターのサイトから自分が使えるJANコード(バーコード)を発行。これは3年貸与で17500円ぐらい。
Amazonはバーコードがない商品は出品出来ないので、アリババから輸入した商品に自分のJANコードを使って商品登録する。
他にもブランド登録というのがある。自分で作ったブランドをAmazonに登録する。
私は海外Amazonへの進出も見据えて(←気が早い)Your Smile is My Giftというブランドを作った。
本当は商標登録をした方がいいが、そこまでしなくともAmazonには出品できるのでやめた。
そして登録したのがコレだ。↑これはよく検索されるワードに「人気」があるので、自分で人気と書いているだけで人気はない。
普通に登録しただけで売れるほどAmazonは甘くない。広告費を出して出来るだけ上のページに表示されるようにしないといけない。
Amazonで購入する人の8割が最初の1ページで決めるからだ。
ピンクが沢山売れて、ピンクが在庫切れになるとピンクレッドが売れて、白が売れてという感じだった。
Amazonは独自のアルゴリズムに基づき、売れる商品がより上位に表示される仕組みだ。
さらに、相乗り機能がある。これは、同じ商品を持っていれば他の人も出品出来る機能だ。
ほどなくして中国のセラーが私のカタログに相乗りしてきて、安値合戦になった。
私は中国から輸入してアマゾン倉庫に送って販売しているが、中国人セラーは現地からそのまま発送出来るので2-3週間かかるが安い。私は999円で販売しているのに、799円で出してくる。
Amazonも安い方を優先表示するので、私が広告費を払って上位表示しているのに、売れるのは中国人セラーの商品だ。
広告費と売上がトントンだ。仕入れと送料を考えると500円ぐらい払ってAmazonを通じて名刺入れを配っている状態。
しかも私はギフト用のピンクの箱に入れて販売しているのに、中国人セラーはそのまま送っている。
商品の説明と違うものを売っているので、やめさせて下さいとAmazonにお願いするが、対応してもらえない。
トップページに載せようとするが、パッケージは載せられませんとの事で掲載不可。
あまり売れない商品をAmazon倉庫に置いておいても、保管料がかかるだけだ。
在庫100個ぐらいはキンブル(愛知県にあるリサイクルショップ)で一個100円ぐらいで買い取って貰った。
他にも指輪に挑戦したが、相乗りされるほど売れもしなかった。ティファニーブルーの箱(別売り)に入れてカップル向けに出品したがイマイチだった。
これも在庫50個くらいがキンブル行きとなった。
めげていても仕方がないので、今度はスマホポーチに挑戦する。
↑これはジゼルさんというレディース向けのスマホポーチで売れている人で、ポイントはがま口なところだ。
そして私はコレと形が似ていて、さらに裏側に透明の窓が付いておりスマホを入れたまま操作できる商品をアリババで見つけた。
これはなかなか良さそうだ。だが、モデルが持っている画像がない。他の売れている人はみんなモデルが持った画像をカタログに使用している。
アマハック経由でモデルに撮影依頼出来るが、面倒だしお金がかかる。
そこで、モデル体型のチュミを呼び出す。
チュミは同じ揉みほぐしの店で働く仲間だ。私よりも10歳年上の美容マニアで、メルカリでエルツティンという美容液を買い漁っている。この前は「顔のリフォームの見積もり取ったら38万だった。」と人造人間のような事を言っていた。
チュミにスマホポーチを引っ掛けて、近所の公園でロケだ!
この画像を素材にしてカタログを制作して貰った。
そして早速Amazonに登録し販売スタートだ!
これはめちゃくちゃ売れた。1999円で出したが、初日から10個ぐらい売れた。
なぜかこのねずみ色だけは両面が載った状態でトップページに登録できた。
他の色もあるのだが、ポーチが2つあるように見えるとか、異物(スマホ)が入っている等の理由で弾かれた。
このねずみ色は一見して商品の特徴が分かるので売れ行きがいい。あっという間に100個売れて在庫切れになった。
中国から輸入しないといけないので、在庫補充に2〜3週間かかる。その間は他の色をトップページに持ってくるが売れ行きが悪くなる。
売れ過ぎるのも補充が大変なので、値段を3980円まで吊り上げて、1日2、3個が売れるぐらいのペースにした。
1000個ぐらい仕入れてしまった後で、相乗りされると困るからだ。
1日2、3個ぐらいが売れるペースなので相乗りセラーに目を付けられず、半年ほどが過ぎた。
だがついに恐れていたことが起こった。相乗りセラーが現れたのだ。しかも5人ぐらい。
さらに、何人かは違う商品を送っている。
どんどん下がるレビューと価格。正規品(?)である私の商品を買い直して、他セラーの商品を返品している人がいるのか(出品者は返品商品見れないので分からないが)増える返品。
こういう事態を防ぐためには、OEMといって自分のロゴを中国の工場に頼んで印字したり、色を変えるなどを行う必要がある。
だが中国人セラーは明らかに別の商品でも送りつけるので、ロゴを変えたりしたところで排除出来るか分からない。
結局私は、持っている在庫を売り切り撤退することにした。
他にも、スマホ用のリングライトに挑戦した。
↑これはライバルセラーの出品なのだが、あまりやる気がないようだ。
これならちゃんとカタログを作り込めば勝てるだろうと思い、カタログを作成依頼し、出来上がったのがコレ↓だ!
おお!これはなかなか良いじゃないか!有村架純の下位互換のようなモデルが堪らない!これは爆売れ必至だなケケケと登録した。
実験的に自分のカタログで50個、そしてやる気のないカタログに50個相乗りしてみた。
だが不思議と、やる気のないカタログの方が売れた。有村架純の下位互換のようなモデルに落ち度はないはずなのに一体なぜ...!
Amazonはまだまだ奥が深いようだ。
結局私は累計で300万ほどを売上げたが、250万ぐらいは広告費と手数料、原価、送料でかかり、アマハックの入会に55万支払ったので、5万ぐらい損をする事になった。
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