ご機嫌
「自分の機嫌は自分でとる」とよく聞くようになって数年が経つけれど、「自分の機嫌は自分でとる」と自分自身で宣うのはいいけれど、人に対して「自分の機嫌は自分でとりなさい」と言うのはそれはそれでNGだと思うりこぴんぬです。
先日は、お稽古終わりに、いつものお店の前を通ったら、ひよちゃんの自転車が停めてあったので、つい吸い込まれる。
お稽古後だし、2杯だけ飲んで帰ろう、と思い。
見ればマスターはものすごく忙しくしているので、暑さと稽古疲れで一刻も早く何か飲ませてくれ!と思ったけど、とりあえず待つ。
心なしかメニューとおしぼりを出してくれる手もとも粗い。
ここでよく会う小父さんも、ひよちゃんも、マスターの機嫌について、彼のいないところで苦言を呈したことがある。それはわかる。
私は殆どされたことがないけれど、これまで何度となく目にしてきた。
ワンオペなので、忙しいとてんぱったり、冷たくなったりする。
お初の人には、基本塩対応。
お酒をあまり飲まない人にもきもち冷たい。
機嫌の悪いとき、甘えなのか、常連さんにこそ冷たいときがある。
個人経営のお店なら、ある程度肯うことだけど、たまにオゥフって思う。
私に対してそういう態度をしたことはついぞなかったので、先日が初ですね。
ひよちゃんと喋りつつしばらく待っていたら、マスターが遠く、ガスコンロのあたりから「決まってるの?」と聞くので、「待ってた!レモンサワーおねがいします!」と声を張り上げる。ワーイ。
稽古後のレモンサワーは格別…!
その後は普通にひよちゃんや、近くに座っている人と話していた。自分を含めお客さん3人になったところで、お会計をするなど。
マスターもそのころにはいつも通りで、「いやー今日はバタバタしたなー」とか言っていたので、ああそうよねやっぱりよね、と。
べつにそういうときがあってもいいし、気にしないけど、シンプルにそうだったよだから何というわけではないけれど、というつもりで、
「うん、来たときこわかったもんマスター」。
続けて、「だからおとなしくいいコで待ってたでしょう」と。
いつもいつもそうだと困るし、そうしたら自然と人も離れていくかもしれないけど、誰にだってそういうタイミングってあるよね。
私もいつでも感じよくはいられないし、そういうときにどこで出すか(表すか)って言ったら、時間を長く過ごす人か、気の知れている人にだもの。