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誰だってママ(的存在)がすき

節約と、節制と、疲労回復のために、帰ってすぐ寝ようと思っていた。
のに。
飲みおじさんから、あん肝の写真が送られてくる。


私はあん肝がものすごく大好きなのだ。
そもそもは食べられなくて、北海道に行ったときにそのおいしさに目覚め、東京に戻ってきてから意気揚々と食べては撃沈の繰り返し。
信頼できるお店、新鮮なものなら美味しいということに気づく。
それでいくと、おじさんがいるお店は、本当にお料理がおいしいので、行くしかないじゃん、となる。
「来る?」に対して、「行ってもいいですか?」なんて殊勝ぶってみたけど、私の好物だと知っていて、写真を送る時点でお誘いなんです、この人は。

このお店は滅多に行かない(この5年で4回目)し、常連さんとしか行ったことないし、ワンオペママさんがきれいだけどちょっとこわいような、厳しいような雰囲気だったので、気後れしていたのだ。
でもお料理は本当においしい。
おいしいというか、センスがいいんだと思う。
ちょっとしたお通しまで割烹に来たのかな?と思うくらい。

おじさんに促されるまま3品ほどと、お通しと、サービスの小鉢で2時間くらい呑んでしまった。
たくさんあるから、といただきものの横流しで、立派な林檎も4つも持たせてくれた。うれしい。
朝食べたら蜜蜜でした。

ママさんとは、外では会ったことがある。お客さん同士として。
そのときに「〇〇(店名)のママだよ」と言われたけど、ママをしていないからお愛想しなくていいときは、少しこわかったのだ。
話を聞いていると、好き嫌いもはっきりしていて、切り口上な感じ。

私はいつもニコニコへらへらしていて、それで好かれることが多いけれど、そんなことじゃ絆されてくれない感じ。

でも昨夜は、面倒見がよくて、私が地図や図面を見るのが好きと知ったら、お店を作った時のスケッチまで見せてくれた。
男の人が"ママ"のいるお店に通う理由。
そもそもそういう存在を"ママ"と呼ぶ所以。
それが少しわかった気がした。

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