傭兵のメモ帳_地獄の戦場アヴェルヌス1

DM ヤマタイカさん
PL motoさん、NAOYAさん、ジンガイさん、Demiさん

予定では2年程度、月2で進めていく予定の卓の第1回目です。
集まったキャラクターは属性から集まった理由もバラバラだけど、一緒にパーティー組んで冒険するのよ・・・すっごくファンタジー・・・!
今後が楽しみなキャラクターたちです。

ドラゴンボーンの傭兵ファイターのディレクくん(バルターズ・ゲートで用心棒とかしながら生活してた)(”くん”なんて歳じゃない)でプレイしております。殺意高いキャラは楽しいですね。
メモ帳をのぞいている感じのリプレイ風小説。
視点はディレク。


導入

 バルターズ・ゲートの良いところにしてわるいとろってのは、この徴用制度だな。
 普段は傭兵として気ままに商人から娼婦まで、用心棒の仕事を引き受けていたが、昨日お勤め先がぺちゃんこになっていたもんで。ふらふらしていたらここぞとばかりに徴用された。ちょうど仕事もなかったので構いはしないが。

チームメンバーは以下
ディア

ティーフリングの女。謎めいていた雰囲気があって言動が掴みにくい。さて、彼女の言葉は嘘か誠か。考えるのも一興ってとこかな。
リラ・フリッター・ハニーバンズ
ノームの女。すぐにきょどるが戦闘になるとなかなか厄介なドルイドだ。頭がいいらしい、話すと案外おもしろい。
フリント・バルデルク
ドワーフの男。ドワーフにしては華奢に見える。そういえば鍛冶屋で見かけたことがあったか?ドワーフにしては珍しい、ウィザードだ。
シシリア・ミンスター
お優しいヒューマンの女侍祭。見るからにこの街の生まれじゃねぇな。善人の顔をしている。一人で出歩きゃあすぐ売り飛ばされちまうだろうよ。

ディレクのメモ帳より

 最初の仕事はバジリスク門で申し渡すとのことだったので、早速集まったメンバーと共にバジリスク門へと向かう。
 そこには外へ出たという人々が殺到しているが、門番たちがそれを聞き入れる様子はない。
 それどころか、詰めかける人に向かって殴りかかる始末である。正直予想できた顛末だった。バルダーズ・ゲートでの燃える拳団の横行は子供でも知っている。

いきなり一般人を殴りかかっていくゾッジ

 リラは盛大にオロオロし、止めるかどうかを迷っている様子だった。シシリアはクレリックらしく、今にも止めようとしていたのでそれを押し留める。不満そうな顔をされたが、この街じゃこれくらいは猫を見かけるより多い光景だ。
 その間にディアが臆さず殴りかかっている男に声をかけた。 「あんたがゾッジ隊長かい?」と。 殴るのをやめた男はなんだとこちらをじろりと睨んだものの、燃える拳団の仕事としてここへきたと言えば急に態度が軟化した。
 むしろ礼儀正しさすら感じる。

 それだけ一般人を見下し、そして燃える拳団の司令官アルダー・レイヴンガードを尊敬しているらしい。

ゾッジからの指令(依頼)

 「君たちも知っていると思うが……」と語り始めたことは、噂の核心とも言える燃える拳団の事情とも呼べる出来事だった。

 ゾッジ隊長殿に曰く、敬愛すべきレイヴンガード大公爵がエルタレルに和平交渉に向かった途端に、エルタレルが消えた、とさ。
 つまりはエルタレルの陰謀を疑っているわけだな。
 しかも消失直後のヘルライダーの動きがめっぽう速いときた。難民に紛れてバルターズ・ゲートに潜入したらしい。まあ確かによくできた話ではある。偶然も否めないがね。
 そのうえ、捕まえたヘルライダーによれば、エルタレルを消したのはバルターズ・ゲートだと疑ってかかっているようで、それもまた気に食わないご様子だ。ま俺からすれば、あながち無いとはいえないかもしれんがな。こんな街だから、そんなことを考えるやつはいても不思議じゃない。
 ・・・が、これは口に出さなくていいことだな。

ディレクのメモ帳より

 なるほど、つまりはそのヘル・ライダーとやらを捕まえろって話か。
 ・・・と思ったが、そうでもないらしい。
 どちらかというと、最近急激に増えた殺人事件を追ってほしいと言う。
 治安維持も手は足りていないようだが、それ以上に連続殺人のほうで困っているらしい。

 死せる三者のカルティストどもが人を殺しまわっているから殺せ、と言うのが今回の依頼。
 どうやら少し前にこれらの拠点を潰しているらしいが、残党がいたらしい。数日の間に10人から20人ほどの犠牲者がわかっていて、アンデッド化して彷徨うのもいるらしい。・・・なるほど、アンデッド。こんな街でも確かに異常だ。
 おそらく実際の犠牲者はその何倍かはいるだろうとゾッジは予測してみせた。

 燃える拳団の証として紀章を受け取り、そして重要な情報提供者としてパリナという女に会えと指示を受けた。

エルフの歌亭

 パリナがいるという酒場に入ると、まずは入り口にやけに堂々とした鎧が置いてある。思わずコンコンと叩いて中を確認したが、どうやら空洞のようである。
 鎧の反対側にはハーフオーガの女がいた。見覚えがある。同業(傭兵)のスクーナだ。会釈を視線で返して中を確認したが、聞いていたパリナの特徴と合う人物はいなさそうである。

 ディアが店主と話しているのを見ながら、入り口近くで立っているスクーナに金を渡して殺しの現場を見たかと聞いてみれが、これは特に覚えがないようだった。不穏な時世だからか、ここ数ヶ月はこの酒場の用心棒をしているらしい。
 フリントに頼まれパリナについての人物像も聞いたが、こちらはひとまず知っていそうだった。

 9本指のキーネの下っ端で、ケチな情報屋らしい。
 9本指のキーネ、に覚えはなかったがディアは心当たりがあったらしい。近くに来て話を聞いた彼女はなるほどと言ってさっさと二階に目を向けた。ディアが店主に聞いたところによると、パリナは今2階にいるらしい。

 二階に上がれば、喧騒が一層激しくなる。奥の机では、男ふたりが顔に大きな刺青のある女に激しく食ってかかっている。
 ゾッジから聞いた、パリナの特徴に合致した。

パリナ

 どうやら男ふたりはパリナにカモられて大金を巻き上げられていたらしい。怒り心頭の様子で武器を取り出し今にもパリナになぐりかからんとする。
 これでパリナが応戦の様子を見せたら放置してもよかったのだが、どうやらそうでもなさそうだった。分が悪いとばかりに逃げようとしている。
 これは死にかねんと間に入り、ひとりを殺せば、もうひとりは怯えたようにして死体を持って退散した。

 助かった〜と息を吐いたパリナはおもむろに傷の手当てをする。
 礼だと言って酒を奢ってくれるようだったが、命の礼が酒1杯とは、ずいぶん軽い命だことだ。指摘したが彼女は「そもそも助けてくれとは頼んでない」と殊勝な態度を崩さない。

 そこの深追いはせず、紀章を見せてゾッジの使いだと言えば表情が変わる。ただの燃える拳団の兵士ならいざ知らず、ゾッジの使いともなると逆らえないらしい。
 が、賭けで勝てたなら情報を渡すと言って金を要求してきたのでさすがにキレて見せたら、手のひらを返して話す気になったようだった。話が早くて助かるよ。

海賊到来

 パリナが「あいつらは・・・」と話そうとした時、不意に悲しげな歌が流れてきた。どうやらエルフ語の歌らしいというところまではわかったが歌詞の意味まではわからない。
 周囲の客がざわめく。「こいつは驚いた・・・」「内容が違う」などの感嘆の声もする。
 珍しいことなのだろうかと思っていたら、階下から「タリナァ!タリナはいるのかァ!」と粗野で大きな呼び声がする。元気なオトモダチが来たらしい。

 顔色の悪いパリナによれば、昔ちょっとご縁を持ったと笑って誤魔化して見せる。自業自得じゃねーか。
 が、やっぱりここでパリナに死なれて困るのは俺たちだ。仕方がないので1階に降りて様子を探ることにする。

 海賊が・・・8人ほど。多い。
 奥に目の濁った海賊もいて、あれが頭領だとわかる。

 ディアが「自分たちもカモられたんだ」と苛立った様子を見せて海賊を遠ざけようとした。
 おお、賢い。と思っていたが、海賊はその場の客に酒を奢るからパリナの居場所を教えろ!と大声を上げたので他の客が二階にいるのを教えてしまった。

 オーディエンスの扱いが上手いことで。尊敬しちゃいそう。
 こうなりゃ戦うしかあるまい。ハルバードを持って乱闘になった。

 そういえば、海賊が酒瓶を壊した瞬間、店主がバッチバチにキレてな。スクーナと鎧に海賊を狩れと指示した。
 あの鎧・・・動いたんだな・・・。

<次回へ続く>

Open Game License v 1.0a Copyright 2000, Wizards of the Coast, LLC.
System Reference Document 5.1 Copyright 2016, Wizards of the Coast, Inc.; Authors Mike Mearls, Jeremy Crawford, Chris Perkins, Rodney Thompson, Peter Lee, James Wyatt, Robert J. Schwalb, Bruce R. Cordell, Chris Sims, and Steve Townshend, based on original material by E. Gary Gygax and Dave Arneson.

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