あるモンクの手記より_秘密の工房3

R6.11.10
DM ヤマタイカ様
PL NAOYA様 moto様 ジンガイ様 (順不同)
 たこ焼き屋さん様は本日おやすみ
シナリオ『秘密の工房』のネタバレを含みます

攻め口を変えてリトライする感じになったのですが、そうするとスルッと話が進んでしまって・・・。
すごいな、こんなに違いがあるんだD&D・・・という気持ちです。

砦の中

 さて、まるで城攻めしてるような気分にさせられるこの砦。
 本当に城攻めなら兵力不足だ。ジャハナとエルマーが扉に手をかけてみたが、硬くてかなてこを何度か使わないときっと開けるのは難しいという話になった。
 この城砦は明らかに戦略的に作り込まれている。ならば正面からの突破は難しいだろうということで撤退することになった。
 その際に、シルワがせっかくなので中を見てくると言った。自然の化身になって中を偵察してくると言うのだ。

 撤退だ、と大声で叫びながら後退してオークたちを引き寄せて、その隙に影でシルワは蜘蛛になって城塞へと消えていった。

どんどこ奥へ突き進んでいくスパイダー(シルワ)

 ジャハナがハラハラしながら待っている間にも、シルワはすぐ横の矢狭間の建物から出てきて、そのまま向かい側の別の建物内にまた入っていった。 堂々とオーガの足元を通っていくもんだからこれはちょっと不安になったのはほんとう。

 そして帰ってきたシルワの情報は「すごい壁だった」だった。
 すごい壁だったとは・・・?
 (壁ばっかりで特に何もなかったって意味だったみたいです)


煙のふもと

 明らかに防衛力の高い城の正面から少数で攻めるのは得策じゃあない。
 まずは情報収集も大事だということで、来るときに見かけた煙の麓へいってみることになった。
 今いるところより若干標高の低い方にあったはずだと思い向かってみる。
 出所はちょっと探しにくかったものの、すぐに見つかった。
 覗き込んでみると、どうやら煙突のように真っ直ぐに掘って削られたらしい壁がはるか下方まで続いている。底ではかすかに炎がちらついているのが見え、料理をしたような微かな匂いもしてくる。
 もしかしたらあの砦に繋がっているかも、とも思うんだけれど、炎のところはまでは目算でも80フィートは降りないといけない。ロープを固定して降りるしかない。

 ここでも、いったんシルワに蜘蛛になってもらい中を偵察してきてもらった。
 やけに長く帰ってこないもんだからそろそろ行ったほうがいい?どうする???とジャハナとエルマーと相談しはじめた頃、やっとシルワが帰ってきた。
 行ける範囲はほとんど進んだらしい。さっき正面を攻めたおかげか、中にはほとんど人影はなくて、扉などで閉めきられているところ以外はほとんど見て回れたようだ。地図を描いてくれた。
 気になったのは竜語を話すヒューマン二人組が牢屋らしきところに捕まっているのを見かけたという情報だ。
 ヒューマンなのに竜語なのも、なぜ捕まっているのかも気になるところである。

バード兄とモンク妹

 少しの間、近くの茂みで休憩をしてから全員で地下へ降りることになった。一人ずつ問題なく降下すると、中はひとまず人の気配はない。
 ヒューマンふたりが囚われている場所というのはここから近いので、ひとまず竜語がわかるエルマーが先行して見に行った。
 しばらくすると帰ってきて、特に問題なさそうな二人組だと言うのでみんなでゾロゾロと向かえば、牢屋の中の人物が「おお!」と目を輝かせた。

 ひとりはひょうきんな態度の男で、どうやらバードではないかといういでたちだった。ニコニコしているけれどどこか胡散臭さが捨てきれていない。
 もうひとりはみるからにモンクって感じの女の子だった。どの門派の人だろう、とひっそりと気にしつつなぜこんなところにいるのかと聞けば、カンドルーカー要塞のとあるお宝を求めてやってきたのだと言う。

 カンドルーカー遺跡?聞き慣れない言葉だな、と黙って後ろで様子を見守る。
 語られたのはバードに口伝で伝えられている程度のものとはいえ、面白そうなドワーフにまつわる伝説だった。オークとドワーフの古い戦いと、そのときに残された財宝の話だった。
 ・・・そういえばシルワがドワーフの像を見かけたって言ってたっけ。

 ひとまず嘘は言ってない様子なんだけど、どう〜〜にも何か隠し事があるような・・・雰囲気があるんだよね。

 ふたりはベルムとエリールと名乗った。このふたりは兄と妹らしくて、兄がベルムで妹がエリールだ。似てないなとは思ったけれど、関係性なんて疑うもんでもないしな・・・。
 ベルムが「我々を出していただけのであれば、ポーションを2本差し上げます」とポーションを高々と掲げる。
 まあ・・・悪人じゃなさそうだし、ふたりの素性についてはエルマーがなんとなく予想がついたらしい。
 ハーパーという秘密結社のふたり組の可能性があるらしい。とりあえず名乗る名前が嘘ではないのなら構わないんじゃないかなと思う。


老ヤラック

 何度か相談をして、最終的には逃すことになった。
 こっちが煮え切らない態度をとるからか、ベルムはちょっと焦ってこれも渡すから!と何やら魔法がかかったらしい衣服を差し出してくる。
 焦りようがちょっと怪しいし、妹がなにか言おうとするたびに口を塞ぐあたりも怪しいんだけど。

 出していいんじゃないかな、という話になったのでそのまま出してやる。
 外に出るための戦闘なら付き合ってくれると言うので、出口までの最短の距離をふたりと話す。
 捕まった時に見かけた道筋の話を聞きながら、計画を立てる。
 頼りない橋があるって言うので、手前を片付けたら一旦引いて別ルートから進むってことになった。
 飛び道具を持っているらしいから、残しているとあとで厄介だろうという話になった。

 エリールが扉を開いて、エルマーとジャハナが手前を片付ける。
 そのあと、だっと橋を駆け渡る影があった。エリールである。
 そういえば、すっごく戦いたいっていう戦闘志望が高そうなことを直前に言ってた気がする。
 難なく橋を渡ったエリールだが、あれに追いつかないと孤立してしまう。
 ので、おれもすぐに橋を渡って向こう側に渡る。

 向こう側にはオークが複数。
 そのうちのひとりは老ヤラックと呼ばれていた。レイアさんから聞いた名前の一人だった。
 狭い場所に身を滑り込ませるとショートソードでちょっとずつ切りつけていく。エルマーとジャハナが追いかけてきてくれて、ひとまずその場は敵を一掃することができた。

 ちなみにシルワはウルフになったのだけれど、橋を渡ろうとしては足を差し戻す動きを何度か繰り返していた。 わんこみたいで可愛いって思っちゃった・・・てかあれはわんこ・・・もふもふ・・・


 無事に出口まで辿り着いた。
 数時間前までは散々苦労させられた場所が目の前に広がる。
 城攻めってつくづく工夫が必要なんだな。これ城攻めのつもりじゃなかったけど・・・。
 ちょっと遠い気持ちになる。

 ベルムとエリールは世話になった、と元気よく出ていく。約束通りポーションと魔法のかかった衣服を渡してきてそのままさっさと立ち去った。
 おれたちはおれたちでまだ仕事がある。
 目標はオークの殲滅。・・・なんだけど、ベルムの言といい、構造やドワーフの像といい、結構気になる砦だなここ。なんてちょっとうっすら思った。

Open Game License v 1.0a Copyright 2000, Wizards of the Coast, LLC.
System Reference Document 5.1 Copyright 2016, Wizards of the Coast, Inc.; Authors Mike Mearls, Jeremy Crawford, Chris Perkins, Rodney Thompson, Peter Lee, James Wyatt, Robert J. Schwalb, Bruce R. Cordell, Chris Sims, and Steve Townshend, based on original material by E. Gary Gygax and Dave Arneson.

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