実らぬ恋
1月某日。
この日がチャンスとばかりに、女性が去年から行きたがっていた心斎橋のオカマバーに2人で行った。
彼女は28歳で、仕事場で会って、かれこれ3年ぐらいになる。2人で、飲みに行ったり、カラオケに行ったりしている仲だ。
男性の友人と昨年、下見でオカマバーに行ってきたし、準備はバッチリだ。
そして、楽しく2人で過ごしてオカマバーを後にした。
バッチリだ！！完璧だ！今夜は誘ってみよう。そう思った矢先だった。
「今日はありがとう。彼氏できたから、もう2人では会われへんわ」
一瞬、頭の中が真っ白になった。このお正月の間に何があったのか。彼氏が出来たのに、なぜ今夜来たのか。
今まで、2人で行ったデート代は、全て出してきた。男を見せたかったのだが、その一言で、一瞬に崩れ去った。あの日、あの時、あの場所で、君に出会わなかったら、お金と時間を無駄にしなかったのに。
「ああ、うん。幸せにな」
そう言って、彼女を家まで見送った。
冬の風がとても冷たく感じた。
息子と娘にも会わせてもらえていないことを思い出した、44の冬。
仕方がないので、明日、京橋のスナックに行こう。そこのママがけっこうカワイイから、その子と付き合いたいわ。
明日、21時出勤みたいやから、あいつ（男性の友人）呼んでお店に行こう。
以上、友人の話でした。
私の1歳上の友人の話でした。
ということで、明日の夜、失恋した友人が次なるターゲットとしているスナックのママのお店に私が連れて行かれることになりました。
28歳の女性の人の話は、昨年ずっと聞かされていたのですが、友人がかなり奥手と言いますか、付き合いたいとか言えないタイプで、すぐに女性にいいように使われてしまうんです。
そういうところが、その友人の一番いいところでもありますので、私は「そのままの君でいて」と思うわけなのです😂
私は、面白そうなことが大好きなので、「ええやん！行こうぜ、明日」と返信しました。
友人はメッセージなのに、めちゃくちゃ嬉しそうな感じが伝わってきました。
失恋してるんだか、恋してるんだか、よく分かりませんね。
次回「モテない２人組のおっさんが、スナックに行く！」乞うご期待🤭