ジャズに感じて 009 歌伴
ふと思い出し、古い話で恐縮ですが、かつて大学のビッグバンドで、結構、歌伴をやりました。当時コンボでもやりましたが、歌伴は大好きです。
尾崎紀世彦は、やはりうまかった!リハの時、何故かブランデーグラスを片手にして、ステージに来ましたね。記憶が定かではありませんが、数曲をワンコーラスもせず、あまり時間を掛けずに、さーっとやって、楽屋へ戻って行ったと思います。本番では、「また逢う日まで」をラスト?で歌ったかな?観客はもちろん喜んでいました。こちらは、歌謡曲なんで、それなり。他にどんな曲をやったか、ほとんど覚えていませんが、シナトラ?とか、プレスリー?とか、やはりアメリカの曲の時だと、かなり乗ってましたかね。ああいう人だと、バックがどうであろうと、関係ないのかなって感じました。後年、新宿のJで、亡くなられたジャズシンガーの上野尊子さんが、あなた、ドラム?やったらって言われて、二曲させてもらいましたが、なるほど、すごい人って、まさに弘法筆を選ばずなんだと、再度実感しました。
「人形の家」の弘田三枝子は、貫禄でした(失礼!)。リハ無し、譜面も当日で、初見だったような?時間直前になって、いきなり舞台の袖に。スタンダードとか、お客さんが知ってる曲が多かったような?もしかしたら、ライオンズクラブのパーティだったかも?やはり、まいうーでしたね。聴かせる、見せる、華があるっていうことなんでしょう。
しばたはつみ、は凄かった!歌唱力グンバツ!とにかく、乗りが良くて、こっちが乗せられる。いやはや、なるほど!って感じ。記憶違いだと申し訳ないのですが、確か、ご主人?がギターリストだったような…。とにかく、強烈な印象で、亡くなられたのが早すぎました。日本では、ああいう本格派は、なかなか受け入れられないんでしょうか?海外で、特にアメリカでも通用する、まさに本格派そのもの。黒人のようにソウルフルで、躍動感もたまりません。もちろん、バラードも素晴らしい。まあ、一度だけでも、バックが出来て、まさに冥途の土産になるかも…。
もはや、故人となられた方々との歌伴。有難いですねー。若い頃の話を持ち出すんだから、あたしも、焼きが回りましたか。あの世に帰る時期が近づきつつあり、天国か地獄か分かりませんが(願わくば、天国だけど、自分じゃ決められない!)、罪滅ぼし?の意味も込めて、こんなんで良ければ、またやるかもしれません。ちなみに、写真は、ジーン・ハロウ、だと思います。