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短編小説🍸映画BARローマの休日(1)
🍷あらすじ🍷
岡山県の奉還町にある、ローマの休日という映画BARで出会った男女。
女の名前は、会う度にころころ変わった。「ゆき」と名乗ったり「今日はさゆりだ」と言い張ったり、男は翻弄されていた。
ある夜、別の男が彼女の隣りに座った。親しげに話す2人を見て、男が取った行動とは、、、?
実在する映画BARを舞台に織りなされる男女の色模様。
【第1話】
「待ってたよ。」
映画BARローマの休日の扉を開けると、彼女がこちらを見てはっきりと言った。
「来る気がしてた。」
と彼女は続けた。
「お隣どうぞ。」
マスターにうながされ、彼女の隣に座る。彼女はこちらをちらりと見てから言った。
「何飲む?」
「ノンアルコールドリンクも試してみたら?いつもビールばっかりじゃん。」
彼女は笑いながら茶化してくる。
「じゃあ、US(アス)で。」
「わかりました。」
マスターがくすっとしながら、カクテルを作り始めた。
シャカシャカシャカと小気味いい音が店内に響く。
「で、最近どうしてた?」
と彼女が切り出した。
「仕事に明け暮れてた。」
僕はTwitterの通知を見ながら、そっけなく返した。
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