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短編小説🍸映画BARローマの休日(13)
目が覚めると外は明るく、ゆきの姿はなかった。服は少しはだけていたが、ちゃんと着ている。昨夜の記憶はなんとなくしか無いが、まさか…。
慌ててスマホをチェックする。ゆきからのLINEは入っていない。まだアプリが使えないのだろう。Twitterを見てみる。
[コインランドリーでなんて。オーストラリアじゃないんだから。]
朝4時につぶやいている。夢だと思いたかったが、現実のようだ。最悪だ。これじゃまるで犯罪者だ。
「ゆきさん、ごめん。会って謝りたい。」
DMを送ったが既読はつかない。
一3週間後一
あの出来事のあと、ゆきからの連絡はなく、仕事も忙しくなったため少しずつ記憶から薄れていった。酒のせいもあったし…と自分を正当化し納得させ、映画BARへ久しぶりに出向くことにした。
PM8時。開店の時間だ。店内を覗き見ると、ショートカットの女性が1人座っている。まさか…いや、ゆきはボブだったはず。心臓がバクバク鳴っているのを感じながら、思い切って扉を開ける。
「いらっしゃいませ」
とっきーが出迎えてくれた。
(14)へつづく
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