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Seen & Unseen

今朝友人がFacebookに投稿していた日米ファウンデーション(Nichi Bei Foundation) のリンクの写真が何だか気になったので読んでみたんですね。記事のタイトルは”New online exhibition highlights LGBTQ Japanese American pioneers (新オンライン展示会、LGBTQ日系アメリカ人のパイオニア達)"。サンフランシスコに住んで11年、ゲイやレズビアンの知り合いも増え、いろいろ勉強させていただきました。だからアメリカのLGBTQの歴史や著名人については多少知識はあるのだけど、日本のゲイやレズビアンの歴史はほとんど知らなかったので、へええ、面白そう、とリンクの記事をさっそく読み、他にもちょっとリサーチしてみました。

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この写真の男性は野口米次郎(Yone Noguchi)という日本の詩人、随筆家。なんと彫刻家のイサム・ノグチさんのお父様でいらっしゃるのですね。ウィキベディアによると、米次郎は1875年愛知県に生まれ、10歳の頃から英語を学び始める。慶應義塾を中退後18歳で渡米、こちらの著名な詩人達とも交流を結び、活躍の場を広げて行ったようですね。アメリカ滞在中に自分の詩集やエッセイも出版。その後イギリスに渡り、1905年に慶応大学の文学部英文科の主任教授に招聘され帰国。その後は1947年に亡くなるまで日本の文壇で活躍。

このお写真を見ても、なかなかの美男子だし、それでいてチャンスを掴んではステップアップして行く世渡り上手な方という印象を受けます。ちなみに米次郎さんはバイセクシャルで恋愛関係も華やかだったようです。女性を口説きながら、一方で親子ほども年の違う男性詩人と戯れたり。帰国後息子のイサム・ノグチと妻のレオニー(米次郎さんの英語の編集者でもありました)を呼び寄せ一緒に暮らし始めるも、他の女性との間に子どもが出来たり、と奔放な方だったんですね。(ちなみにレオニーさんはブリンマー大学で津田梅子さんの3年後輩だったそうです。あー、つながってるってワクワクする。)

時代のしがらみや縛りを超えて自由に生きて来た人達の人生を知るのってすごく楽しい。自分より100年以上も前に生まれた人が異国の地でここまで情熱迸るままに道を切り開いて行ったんだな、と感心してしまいます。すごいなあって。私子どもの頃から伝記や実話を元にした小説が好きで、結構その人の人生に入り切って読んでしまうんですね。だから読み終わった後しばらくぼんやりしちゃうんだけど。タイムマシンに乗って時間を遡っているのかも。読んでいる時に自分も歴史上の方の生きてきた時代を追体験しているのですね、きっと。

参考資料:

https://www.nichibei.org/2020/10/new-online-exhibition-highlights-lgbtq-japanese-american-pioneers/?fbclid=IwAR2PmMAZ7vt27eTAGUCyCEiIX0utDE_kZNfFYM0ga_ifbySZL0G34osLViI

https://www.seenandunseen.net/

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E5%8F%A3%E7%B1%B3%E6%AC%A1%E9%83%8E

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