暴落!リーマンショックの場合 1

今回の暴落(2020/2)はまだ終わっていないので、これからどうなるかをリーマンショック(2008年)の時の暴落と比較してみましょう。短期と中長期のチャート、インディケーターを使いこの暴落にに私流の分析のメスを入れてみましょう。(この表現格好いいですね、ちょっと気障だけど。Doctor Xになったつもりで、ただ私は失敗しますが。)前の分析と同様まず2007年3月から2009年10月のあいだのSP500 の日足チャートを見てみましょう。リーマンが破綻したのはチャートにも書いてありますが、2008年9月15日です。(太い赤い線でチャートに示されています。)

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いろいろと線が書かれてありますが前の記事にこれらの線の意味は書いたので、ここでは省きます。ほとんどは抵抗線、支持線ですが縦の線はキーポイントを示してこの時の株価とインディケーターがどうなっているかを見やすいようにしたものです。ここからいくつかのことに気が付くでしょう。

①Point A付近にに示すようになんと暴落が起こる10か月 前(2007/11)にRSI(14)、RSI(45)がSP500とのDivergenceをおこしているのです。前にも言ったようにDivergenceは相当信頼できる株価の転換期を予測するものです。

②そこからリーマンショックの日まで約10か月下向きのチャネルを形成しています。これも下落時に怒ることです。そして2008/9/15の数日後からチャネルを下にぶち抜き、本格的な暴落が始まっています。

③VIXは9月15日から上昇し始め、2009年3月まで40以上という非常に高い値を示しています。「怖いですねー」ということです。

④皆さんご存じのように「世界の終わり、少なくとも資本主義の終わりだー!」とまで騒がれたこの暴落は2008年11月から2009年7月と約8か月かけて底値の固めに入っています。そのようなことが言える兆候は幾つかあります。この暴落劇の最安値は2009年3月の初め(Point D)につくのですが、RSI(14)、RSI(45),MACDの値はそのまえ、2008年11月の終わり(Point C)の時の値よりたかいのです。またここでDivergenceが起こっています。VIXも最安値の時のほうがその前の安値の時より低くなっています。つまり、下落の勢いはこの辺で相当弱くなってきており、VIXで表される投資家の恐怖心も弱まっていることを示唆しています。

⑤さらに追い打ちをかけるように、Point Eで非常に重要な抵抗線を下からぶち破っています。このLine Aはなんと2008年11月から2009年6月と8か月近くかけて形成されたHead and Shoulders(H&S, 三尊)のネックラインなのです。前にも話しましたがH&Sはチャートアナリストが最も好むパターンの一つで信頼性も高いと言われています。(私の読んだシミュレーションの本では70%以上。)

2009年6月時点ではまだ世界の終わりが近く、株なんか買うなんてとんでもないと思っている人たち多い中、じっくりチャートとインディケーターを見て分析しているアナリストは薄気味悪くニヤリと笑いどんどん買いを入れていたのでしょう。(偏見とひがみをごちゃまぜにして言いますと、このような人は株をやるのはうまく、お金をたくさん儲けているでしょうが、女には持てないのではないでしょうか。)

次の記事では同じ暴落を中長期のチャートで分析します。またここから得られる教訓は何かを検討します。お楽しみに。

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