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現状分析 2020/6/7 強いセクター

先週もアメリカ株は強かったですね。上の棒グラフはセクター別の1週間のパーフォーマンスを示しますが、強いセクターに大きな変化があったことがわかります。今まではTechnologyとHealth Careが強かったのですが、先週はこれらのセクターはあまり上がらず、今まで弱かったEnergy, Materials, Industrials, Financialsがおおきくあがりました。

このセクター別パーフォーマンスは経済回復が起こるときの典型的なものです。アグレッシブなセクターが買われ、ディフェンシブなUtilities, Health Care, Staplesが売られるというセクターㇿテーションです。セクター別パーフォーマンスを見る限り経済回復は始まっているということです。先週金曜日に出た雇用状況のレポートが予想をはるかに超えてよかったことが引き金になっているようです。二つばかり気を付けなければならないのは雇用統計は後で訂正される可能性が高いこと、またこの一か月ばかりの株上昇は相当の部分空売りの買戻しによるものだということです。典型的なのは航空会社の株で先週大きく上がりましたが、それまでこのセクターには空売りが異常に多くされていたのです。今週もこのようなセクター別パーフォーマンスが続くかが単に空売り解消であったのかどうかのヒントになります。

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上にSP500の日足チャートを示しますが、文字通りV字型回復をしています。ピンク色の20日移動平均値が赤い200日を超えたことを前に言いましたが、今週注目されるのは黒い50日が200日を下から上に破るかです。これは多くのファンドマネジャーを含む非常に多くの投資家が中長期の「買い」のサインとして解釈しているもので、多くのコンピュータプログラムに入っているはずです。ということはこのCrossoverが起こると、多くのコンピュータが「買い」のサインを出し、ドッと買い注文が出る可能性があります。チャートからもわかるようによっぽど大きく今週下落しない限り、このサインは今週中に出るでしょう。そうするとSP500は去年の最高値3,394まで行く可能性は強いです。ここまで行きますとRSI(14) は「買われすぎ」(Over-bought)のサイン(75以上)を出すと思うので、多少の調整が入ることが予想されます。ただ移動平均値が今非常にいい状態なので、これも破り上場来高値になる可能性はあります。


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