現状分析 2020/5/3 暴落はまた始まるか?
前の記事でNASDAQは9,000ぐらいまで行ってから落ち始めると言いました。金曜(2020/5/1)の動きを見ると、まー偶然の可能性はありますが、当たっていましたね。こうなるとモー調子に乗って次はどうなると考えて、あえて分析してみました。柳の下にそうドジョウがうじゃうじゃいるわけではないですが。
まず、上に示す1時間足のVIXを見てみました。前回も見ましたが、この数日間VIXはチャネルの下から上に上がりましたね。この間NASDAQ はだいぶ落ちました。さて次の動きが重要です。3月中旬からVIXは下落チャネルに入り、下がってきて、それとともにNASDAQはこれもチャネルを形成して上がってきたのですが、上のチャートの赤い丸で囲ったところが現在位置です。ここから先の動きを予想するのに全く違ったシナリオが描けます。
一つはこのチャネルが続くというシナリオです。この場合、今VIXはチャネルの上の抵抗線あるので、ここから落ちてくるというものです。そうすると、NASDAQは再度9,000にチャレンジし、そこを破って上に行く可能性が高いでしょう。
もう一つのシナリオは約6週間続いてきたVIXとNASDAQのチャネル が破られるというものです。すなわちこの6週間とは逆にVIXは上昇機運に、NASDAQは下落機運に入ることです。このシナリオは私が「暴落」シリーズでよく書きました。要は中長期のチャートは弱含みで、過去6週間はあくまでも下落の中での反発と解釈できます。
この下落のシナリオの場合、興味あることはどこまで下がるかということでしょう。この予測にはNASDAQの月足チャートが役に立つかもしれません。下にこのチャートを示します。
上のチャートでまず気が付くことはNASDAQの10年以上続いているチャネルがまだ月足では健在だということです。この強さは主にAPPL, NFLX, FBなどのいわゆるFANMG(日本ではGAFAと言われています。)が強かったことを反映しています。そして9,000という値はチャネルのちょうど中間点あたりになっています。すなわち、3月中旬からの上昇はこのチャネル内での半値返しであったとも判断できます。この長期チャネルを考慮すると上昇する場合、10,000あたりがチャネルの上の抵抗線なので目安になります。下落する場合は7,600あたりが目安になると思います。
前にも言ったと思いますが、再確認でこのチャートからNASDAQとRSIがDivergence(NASDAQは2月に高値を付けているのにRSIはそれほど上がっていない。詳しいことは前の記事を読んでください。)を起こしていて、それ以降RSIは下降気味です。
なんだ、ここのところを前にも言ってくれてたらいいじゃないかという人もいるかもしれません。ただ、私も今日いろいろなチャートを見て再確認したということなのであしからず。このブログでの分析は相当リアルタイムでやっているのです。
ファンダメンタルズでは主要国政府の財政、金融政策と景気減退とのせめぎあいです。私は下手するとGDPが20%以上の下落、失業率が15%以上に上昇するという予測を考えると、政府の政策で株価を上げることは難しいような気がします。
このような状況下で一般的な投資家はどうするかはあまり難しい問題ではないと思います。腰を落ち着けて観察すればいいのです。ここでギャンブルする必要はないのです。前にも話しましたが、戦場から離れ、弁当でも持って丘に上がり、ブルとベアが壮烈な戦いを展開するのを見て、どちらが勝つか相当はっきりしてから、勝った方に投資すればいいのです。戦況を判断する道具にはNASDAQ とVIXのチャートが便利です。昔売れた本の題名じゃあないですが、「株価の動きを10倍楽しく見る方法」です。どっちみち、近いうち、今週にでも、勝敗の行方が見えてくるかもしれません。
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