暴落!予測できるか、これからどうなる? 2
なんかマーケットはすごいことになっていますね。今日(2020年2月28日)もまたDOWで350ポイント以上落ちました。多くの投資家が胃潰瘍の悪化を経験し、離婚問題も深刻になっているのかと思うと胸が痛みます。「今のかみさんにも飽きてきたし、このどさくさに紛れて離婚しようかな。」などとは決して思わないでください。下に示すように悪いことばかりではないのですから。
ここでは2020年2月の暴落は、予測できたか、これからどうなるのかを長期のチャートで、テクニカルアナリスを用いて調べてみましょう。またここの分析が今回以外の暴落時にも当てはまるか見てみましょう。
今回のように派手に下落するときは日足より長期のチャートが分析に適しています。INTCの分析と同様SP500の月足のチャートを見てみましょう。
上のチャートは過去30年間のSP500 月足チャートです。その下にRSI(14),RSI(45),MACD,VIXのグラフを入れました。今回初めてグラフの右にそれぞれのグラフのごく最近の部分を拡張したものを載せました。先ずこのチャートで気づくのはこの10年きれいなチャネルを形成していることです。これはブルです。すなわち長期ではまだSP500はいまのところ上昇機運にあるのです。これが崩れるのは株価がチャネルの一番下の線を破ってきたときです。株価は2014,5年に上場来高値を付け、そのあと数か月後下落しました。この高値がキーポイントになります(Point A)。2018年1月に上場来高値を更新しています(Point B)。そこからまた下落しているので、この二つの線を結び、チャネルの上限ができます。次に下落したときの最安値を起点としてチャネル上限の線と平行な線を引きます。これでチャネルが形成されました。このようにチャネルを形成するには時間がかかるのです。あとからか見るとこのチャネルは2010年ごろからできつつあるのですが、2018年までこのチャネルの存在はわからないのです。慣れてくると比較的早期にチャネルの存在を見出せます。2018年1月(Point B)と10月(Point C)で株価はチャネルの上限に行きますが、跳ね返され、下落しています。これでこの線をタッチするのは3度目ですからもう相当多くのアナリストがこのチャネルに注目するでしょう。そしてまた2020年1月に株価はこのチャネルに挑みます。しかし、ここでも跳ね返されるだけでなく暴落が始まるのです。注目したいのは前回の日足による分析の時もそうでしたが、RSI(14)が月足でもDivergenceを起こしています。Divergenceは重要ですね。
どこまで落ちるのかという質問にある程度答えるためいくつかの線を引きましたが、今の勢いからするとチャネルの下から2番目の線まで行くような気がします。SP500で2,600ぐらいのところですね。現在の値から約300したです。DOWでは後3,000ぐらい落ちるということになります。それからどうなるかはその時の状況を又分析しなければわかりません。SP500 で後300ぐらいすぐいくかもしれません。多分その辺で底固め(Consolidation)をしながら、コロナウィールスや経済の状況を見て戻しに入るか、また下落するかするでしょうが、どちらに出るかその時のインディケーターがヒントを与えてくれるはずです。
今回の暴落劇はまだ終わっていないので、先のことはあまりわかりません。次回では今世紀最大の暴落、リーマンショックの時の分析を試みたいと思います。その分析が今回の暴落のインサイトを与えてくれるかもしれません。私自身この分析をまだやったことがないので、今まで話してきた分析ツールでどこまで分析できるのか楽しみです。
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