暴落!予測できるか、これからどうなる? 1

前の記事で一つのいい株の探し方について話しましたが、いい株を見つけるのと少なくとも同じくらい大事なことは、自分のポートフォリオが大きく下落しないことです。株の売買システムを評価するとき、或る期間にどれだけそのシステムを使ったら儲かるかというのが誰でも簡単にわかる評価法ですが、もう一つ大事なのは、落ちるとき、どのぐらい落ちたかで測るものです。例えば、ある株投資システムが過去どのようにパーフォームしたかをシミュレーションし、ある一定期間でどれだけ儲かったか、損したかは重要ですが、一日でもあるシステムを使って投資し、投資基金が大きく下がっていれば(Draw-downと英語でいいます。)そのシステムはあまりいいものではないという評価法です。これは一日でも大きく下落すると自殺までしなくとも、寝不足になり、朝起きるのが怖くなり、下手すると胃潰瘍またはうつ病、悪い時は両方を患うようになり、「株なんかやっていなければこんなところに行け、こんなものも買え、彼女にも前から欲しがっていたグチの30万円のバッグも買ってあげられ、結婚もできたのに、すべてダメ!!!」「もう株やめた、絶対にもうやらない。」となる可能性があるからです。このように暴落は怖いのです。私はこのようなことが株をやっている人たちに起こらないようこのマガジンを書いています。さて、本題に戻って、SP500で見ると、過去30年間に30%、40%短期間のうちに下落したことが3度ぐらいあります。株への投資金が大きく、比較的短期間にこんなに下落したら離婚問題に発展するかもしれません。実際のマーケットが暴落した時を今まで勉強してきた手法で分析してみましょう。

多分多くのこのマガジンの読者は過去のことはマー後でゆっくり見るから今(2020年2月27日時点)どうなっているのか、どうなるのか、私は結婚できるのか、私の人生をどうしてくれるのか、を知りたいというのが本音でしょう。この下落のドラマはまだ終わっていないので今回できるのは途中までの分析でまた後日この暴落の状況を今回の分析も考慮しながら見てみましょう。その時は私の今回の分析がどのくらい正しかったか、まったく間違っていたかがわかるでしょう。(私にとっては怖いですけどね。でも結婚できなくなる人のことを考えるとやはり分析します。)

まずSP500と今まで話してきたインディケーターを見てみましょう。

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上には過去9か月の日足SP500とその10,20,50,200日平均移動値の付いたチャート、その下にRSI(14)、RSI(45)、MACD(12.26,9),VIXを示します。ここでインディケーターの大事な分析方法を紹介しなければなりません。Divergenceで逸脱という意味ですが、テクニカルアナリシスで使われている意味は株価の動向にインディケーターが追従していない、すなわち株価とインディケーターの動きに矛盾があるときを言います。これは株価の反転期を高い確率で示します。テクニカルアナリストの中にはこれが一番重要な分析法だという人もいます。ここでチャートのPoint AとPoint Bを比較してください。Point BのほうがPoint Aより株価は高いです。ところがRSI(14)もMACDもPoint BではPoint Aより低いのです。またRSI(45)の10期間移動平均線(黒い線)は下を向いています。普通株価とVIXは逆の動きを(VIXのところで述べたように負の相関係数値がとても高い。)するのですが、Point BにおけるVIXは株価が高いにもかかわらずPoint Aより低くなければならないのに、高いのです。いくつものインディケーターがDivergenceを起こしています。2月22日ごろにはある程度この現象は見えてきています。インディケーターをじっくり見ていて、その意味合いを知っているアナリストは「インディケーターがついてきていない。非常にまずい」と思ったことでしょう。予測ができるかという質問には「できるにはできるが、毎日じっくりインディケーターとにらめっこしていろいろ考えなければならない。」というところかな。又リマインドしますが、これらも確率的であることです。しかし、株への投資で重要なことは相当危ないと思ったらそれに対処することです。株は売っても又簡単に買えるのです。ちなみに私も先週だいぶ株を売りました。

さてこれからどうなるの?の質問にはつぎの記事で書きましょう。そうもったいぶらずに結論だけを先に簡単に言いますとINTCの話と同じで長期インディケーターはまだブルです。


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