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働き方改革、生産性向上 の裏?

この前の記事から上にいろいろな絵を入れています。実験段階で、あまりうまくいってないのですが。上の画像はウェッブに載っていた厚生労働省のものです。このように政府はコロナ問題が大きくなる前は一生懸命働き方改革を薦めていました。働き方改革で効率的に働き、残業を減らし、多様な働き方を採用するなどとてもいいことが可能になるというわけです。

まずここで私なりになぜここまで働き方改革を押すのか考えたので話しましょう。その前に少し改革と強い関係のある生産性について説明します。生産性とは一定の時間内に、または一人当たりどれだけ稼いだかを測ったものです。主に新しい技術の発見・導入やインフラの改善などが、生産性改善に役立つと考えられてきました。また、小泉さんが押していた規制緩和も重要です。問題は日本の生産性は停滞していて、これが過去30年の経済停滞を招いていると思われるのです。また日本の労働生産性がOECD加盟35ヶ国の中で22位と全く恥ずべきところにあるのです。

働き方改革キャンペーンは大掛かりなもので、相当お金もかかっているでしょう。厚生労働省も今までのいろいろなチョンボを帳消しにし、国民にチョンボを忘れてもらうためにぜひこのキャンペーンを成功させなければならないので、会議を多く開いたはずです。そこで、このキャンペーンを始めようと決めた政府の高官と専門家たちの最初の会議の一部を私なりのうがった考え方で想像してみました。

政府の高官兼議長:日本の生産性が非常に低いのは恥だ。これで経済も停滞し、若い者は結婚できず、少子化に拍車をかけている。なんかこの状況を打破するいいアイデアはないですか。

 専門家1:もっとコンピュータをはじめとしたICTを発達させなければと思います。

専門家2:ICTもいいのですが、それはこの10年も20年もやってきたことであまり成果は上がっていません。私はこの辺で考え方を大きく変えないといけないと思います。このような会議もいつも同じことを言っていて新鮮味がありません。

議長:なんか革新的なアイデアでも?

専門家2:あります。コペルニクス的なやつ。生産性とは分母に人間の数や労働時間があって、分子に総生産量があります。我々は今まで生産量、つまり分子、を上げることしか考えてこなかったのです。生産量を上げるには時間も費用も掛かります。ここで考えを一転させて、分母を減らすことを考えるのです。どうせちっとも生産に寄与しない残業もバッサリ切り、残業をするような会社には罰金をかけるなり、税金を高くするのです。これはこの間過労死した若いきれいな女性会社員のこともあり、国民の同意は得られます。今や電通は国民の敵とみなされ、女性会社員の恨みを晴らすためにも電通のような会社を火祭りにあげることを国民は願っているでしょう。また、これは今までの生産量を上げる努力と違い、すぐにでも生産性に効果が出てくるのです。

議長:(まだ納得していない感じで)おもしろいね。

専門家2:またこの画期的な発想転換の素晴らしいことは残業が減り、残業代もなくなるので、働いている人は早く家に帰り、子供づくりに励むようになり、国家存亡の大問題、少子化、を解決に向かわせるのです。阿部首相も大臣も局長も絶対喜びます。税収も増えるので、厚生労働省の予算要求になんだかんだと文句をつける財務省の高官も喜びます。彼らに貸を作ることができるのです。

議長:(だんだん興奮してきて)素晴らしい。これで行こう。次の会議までに何でもいいから、これがもっとみんなにわかるようなプログラムにすることを考えてきてください。まず、このキャンペーンの名前、生産性向上なんて言っても誰もわからないから、もっとセクシーな名前を。それから内容をより具体的に、またある事ないことなんでもいいからこのキャンペーンがいかに素晴らしいか、国民全員を幸せにするか、を示すもの、そして、厚生労働省もいいことやるな、なんだちゃんとやればできるじゃんと思わせることを考えてください。いいかな?

ここで参加者全員拍手の元会議は終わる。(パチ、パチ、パチ)

マー、これは全く私の想像の産物ですが、内容的、実質的にはこれに近い会議が実際にあったかもしれませんよね。こう考えると、国会での野党の攻めも本質がわかっていないよなーと思ってしまいます。




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