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私の恋愛 成長物語 ☆第6話☆出会い系アプリで出会った運命の彼

私の恋愛と、恋愛を通じた成長の物語を綴っています♪

✩第1話✩ ダメダメ恋愛からの卒業
✩第2話✩ 初めてのフランス人の彼
✩第3話✩ 失恋からの学びと覚悟
✩第4話✩ タヒチから来たフランス人
✩第5話✩ 彼との別れ いよいよの自立

 

 
 


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冬が到来した頃、

カナダからひとりフランスに戻った私は、

トゥールーズというフランス南西部の大きな街で、

フランス人の女の子の家に部屋を借り、

新生活を始めた

 
 

フランス語の学校に通ったり、

この街を拠点に旅をしたりしながら、

その傍らで、

面白半分でシェアメイトに勧められた

出会い系アプリ“Tinder”を始めていた


(東京にいた時にも使っていた、遊び目的の人も多いこのアプリ。フランスでは手を出してはいけないもののように感じていたけどついに再開することになった 😆)



Tinderで知り合った何人かの男性と

街を散歩したりお茶をしたりはしたけど、

また会いたいと思う男性は現れなかった

  

 

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ミモザの春が訪れた頃、

私はTinderで知り合ったとある男性と、

カフェに行く約束をした


 
お互いほとんど知らないまま、

初回の待ち合わせで、40分の遅刻をしてきた彼

 

フランスではよくあることとは言え、

いい気分はしなかった上に、

現れた彼の第1印象は、

「この人なんか違う」

服装や話し方、声の雰囲気から、

住む世界が違うように感じた
 



それでも私達は、お互いに笑顔で挨拶を交わし、

カフェに入り、ビールを注文した



彼はトゥールーズから離れた村に住み、

家族経営のレストランでシェフをしていること

海外が大好きで、色んな国に住んだことがあること

などを話し、

 
私は、フランスに来た経緯や、

これまでフランスで旅をしてきたことなどを話した 
 


二杯目のビールが終わる頃、

私達はカフェを出て、さよならをした
 


彼もさほど私に興味はなさそうに思ったのに、

この出会い以降、

彼は毎週のように私を誘ってきてくれた

 




✦2度目のデート✦


彼が私の家に来て、

一緒に映画を観ようということになった

彼は自分が決めた約束の時間より

1時間も遅刻をして来た上に、

友達との約束があるからと言って、

その時間にはきっかり、

映画も終わっていないのに去っていった ・・・



キスをしてきた彼に、

「生理だからできない」と忠告したからか?
 

家に来たいと言ったときから感じてはいたけど、

やっぱり体目的だったのか?

私とできないから、他の女の子に会いに行くのか?


そんな思いがよぎって、

決していい気分ではなかった


 
だけどそれでも、 

 生理だからできないと言ったことに

「全く問題ないよ」と応えてくれた彼に、

気づいたらギュッと甘えて、

抱きついている自分がいた

 
なぜ自分がよく知りもしないこの男性に

心を許しているのか、

自分でも不思議だった

  




✦3度目のデート✦


彼の誘いでレストランに行くことになった

シェフである彼に、

「何食べたい?」「ワイン飲む?」なんて聞かれて、

美味しいものが大好きで、ワインも大好きな私は、

とってもいい気分になって、


食事も始まり、

フランスの恋愛の文化について会話をしていたところ、

「僕も独立心のある女性がいい」

「だから食事だっていつも割り勘なんだ」

と言われ、

一瞬にして興醒めしそうになった

 

フランスに来て以来、

これまでの男性はほとんど支払ってくれていたし、

今回も彼からの誘いだったし、

私はご馳走してもらえるものと思い込んでいた、

ということに気づいた
 


確かに、

フランスでは独立心旺盛なカップルも多く、

割り勘の文化があることも知っていたから、

彼の言うことも予想できなくはなかった


だから、どうせ支払うならと、支払いのことは忘れ、

せっかくの食事とこの時間を楽しむことにした
 

それでもやっぱり、

この瞬間から彼との時間を楽しみ切れない自分がいた



 
レストランを出ると、

今度は僕が払うからと、彼はホテルに誘ってきた

私は可もなく不可もなくな感じで誘いに乗り、

彼と一夜を共にした




翌朝、彼の提案で、

トゥールーズで人気の日曜日のマルシェを散歩した

このときまた、コーヒー代やクロワッサン代まで

「僕が出すよ」とはならず、

どこまで細かいんだ… と不快だった

 
だけれど、それは私自身も同様に、

ちょっとのお金も払いたくないと思っているんだな

と認識した




私もお金へのブロックが強いことは嫌というほど

わかっていたから、

お金の問題は、

彼の問題じゃなくて、私の問題なんだ

そう認識していた



それでも やっぱり、

彼といても

女性として大切にされている感覚や喜びがないし、

心地良くないし、

もう彼と一緒にいても楽しくない!

マルシェを出たら帰ると言おう!

そう心に決めた



ところが、マルシェを出たところで、

感じのいい彼の友達に遭遇し、

「近くで写真展がやっていてお勧めだよ」と言われ

私は帰ると決めていたのに、

なぜか「行きたい!」と答え、

写真展へ向かうことになった
 



写真を見始めると即座に、

「僕にも写真展ができる」と彼は言い、

自分のインスタの写真を見せてきた・・・


ところが、見てみると、

本当に彼の写真はセンスが良くて、

写真展も夢ではないと思わせた

私はこの時、はじめて彼の魅力に触れ、

はじめて彼のことをかっこいいと感じたが(笑)

それでもやっぱり、

家に帰りひとりに戻ると、ホッとする自分がいた

 




✦4度目のデート✦


写真展がきっかけでインスタのフォローをし合い、

私がフランスの田舎の村が好きなことを知った彼は、

さらに一週間後の週末、

「僕の住む村や近くの村を案内するよ」

とメールをくれた


せっかくのお誘いだったけど、

やっぱり私は彼といても楽しくないし、

噛み合う感じがしないし、

なんだか疲れるし、

今度こそ断ろう!と思った矢先、


「音楽やってる友達を紹介するよ」

「いつかレストランで演奏していいよ」


この時、昔やっていたフルートを再開し

とても熱心だった私は、

彼のこの言葉に心変わりをして、

訪ねてみることにした



電車で最寄りの駅まで行き、

彼が駅まで車で迎えに来てくれた





そしてまず案内してくれたのが、

彼の住む村にある湖だった


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トゥールーズでしか会っていなかった私は、

彼がこんなにも自然豊かで美しい環境に生まれ育ち、

住んでいたなんて、

全くもって知らなかった


そして案内された 彼のご実家からは、

村一最高の眺望があった


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大きな大きなお庭には、二頭の羊に五羽の鶏

桜や洋梨、イチジクの木...

たくさんのお花たち...

 

フランスの田舎の村が大好きで、

憧れていた私にとって、

彼の生活は夢のようだった


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翌日、

彼が中学校時代を過ごしたという近くの村へ

 

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彼の子供時代のエピソードを聞きながら、

私は彼の本来の姿を知っていった



彼の人生には、

物質的な豊かさこそなかったけれど、

 自然と人に囲まれた豊かさと愛があった 

 
それは、

物質的、経済的な不自由はなくても、

人生のほとんどを東京で、

孤独に生きてきた私にとっては、

まるで別世界であり、

羨ましくも感じられた

 

 「こんなところに住みたい」

これが私の率直な感想だった


 

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早くも帰宅を翌日に控えた、

この日の晩の出来事だった

 


「明後日からフランスで外出制限が始まり、

 住んでいる街から出られなくなる」



というニュースが入った

 
 

予期せぬこの事態に、

誰もが動揺を隠せなかったが、

 私も同様に、大きな不安に駆られた




それは、

私が滞在していたトゥールーズの街は、

都会すぎて、騒音も多くて、

街や人の雰囲気も自分には合わない

もういい加減、来週には街を出ようと、

計画をしているところだったから・・・

 
 

私はどうしてもトゥールーズの街に帰りたくなくて、

不安で、怖くて、眠ることが出来なかった

私はベッドの中で物思いにふけった末、

今の自分の状況と思いを、

彼に打ち明けようと決めて、

 彼が目を覚ますのを待った

 

すると、彼もよく眠れなかったのか、

 朝方早く目を覚ました

 私は、自分の状況を話し、

 「もしできたら、ここにいさせてほしい」

と、勇気を出して伝えた
 


彼は驚き、戸惑った様子で、

「僕の家じゃないし、僕がいいとは言えない」
 
「それに、僕たちはまだ一緒に暮らすほど、

 お互いのことを知らない」

「とりあえず明日、家に送るから」

「その後で考えるから」


受け入れてもらえない寂しさもありながらも、

自分の思いを正直に伝えられたことで、私は満足し、

彼の言うことは最もだし、

自分にとってもやっぱりそのほうがよいと思い直した

 


そしてまた一眠りした後、

私は彼の送迎で、

トゥールーズの家へ戻っていった
 

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家に戻ると、

シェアメイトの新しい彼氏が、

外出制限により、

この家に越してくることになっていた

その彼とは、知り合った当初からなぜか、

「彼は私のことを好きじゃない 」と感じていて、

 彼が家に遊びに来ると、私はとても居心地が悪かった


「私のことをすきじゃない人は 私だって好きじゃない」

くらいに思って、割り切ってはいたけれど、

さすがに一緒に住むとなると、

 「いつまで続くかわからないこの生活に、

 私は耐えられるだろうか・・」

 と、不安で仕方がなかった


 
だけど、

私に起こることはいつだって最善で、

いつだって何かを学ぶために起きている

 


そのことを信じて、

とにかく今、

最大限に心地よく過ごせるための

工夫をしていこうと決めた

 

 

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彼は「後で考える」と言ってくれたものの、

私はなぜか彼の言葉を信じていなくて、

微塵の期待もなく、

(たぶんその方が自分のためだと思っていたから)

新しい生活を始めた、5日目の朝のことだった



「今日迎えに行くから、しばらく一緒に過ごしてみよう」
 



 彼からの突然のメールだった



「ここにいたい」と言ったのは私だったけど、

実際、彼と生活するとなると不安を感じて、

一瞬戸惑った



だけどやっぱり、この場所にはもういたくないし、

 彼と一緒に、あの素晴らしい環境で暮らせると思うと

 とても嬉しくて、

 私は彼に返事を送り、すぐに出発の準備を整えた


   


こうして、

知り合って間のない彼との

好き合っている訳でもない彼との同棲生活が、

偶然に偶然が重なり始まっていった


  


私がこの場所で遭遇することになる 衝撃の世界を

この時の私は予想だにしていなかった


 

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(つづく)

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