川崎ヘイト街宣へのカウンター - 2020年7月12日(日)/神奈川県川崎市
2020年7月12日(日)、神奈川県川崎市川崎区(JR川崎駅東口)で行なわれたヘイトスピーチ街宣に対するカウンター(反対行動)の記録
罰則付き差別禁止条例が施行されたばかりの川崎で、さっそくヘイトスピーチ団体「日本第一党」の党員が立ち上げた「日の丸街宣倶楽部」が街宣を行った。
全国初のヘイト罰則条例「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」が2020年7月1日に全面施行され、川崎市はこの日の街宣の現場に職員を派遣し不当な差別的言動(ヘイトスピーチ)を記録した。
今回の街宣での差別的言動は「川崎市差別防止対策等審査会」にかけられ、条約違反があれば市から違反行為を行ってはならない旨を「勧告」し、再び違反があれば「命令」し、これにも従わない場合は名前や住所が公表され最大50万円の罰金が科される。
【動画】
2020.7.12川崎ヘイト街宣へのカウンター(8分49秒)
川崎市が不当な差別的言動を記録する為の職員を街宣の現場へ派遣したという表の話題とは別に、その裏ではエキセントリックな街宣参加者が何人もいた。
現場で見た瞬間はあまりにも現実味がなさすぎて呆然とし、次の瞬間ぞっとした。そういう体験をしたので、私の映像としては珍しくマイクを握っているレイシストのカットが多く含まれている。
【写真】
日本共産党の片柳すすむ・川崎市会議員、後藤まさみ・川崎市会議員らはこの日も反ヘイトスピーチを訴え、街ゆく人々への周知街宣を行っていた。これまで何度もレイシストに嫌がらせをされてきたが、共産党の人々はここに立ち続けている。
差別街宣参加者が子供に日の丸・旭日旗の小旗を振らせていた。「虐待だ」「子供を連れてくるな」というカウンターの怒った声が聞こえた。
こうして子供をヘイトに加担させるような行為は許されないし、差別扇動を行っている現場に子供を連れてくることは虐待と言えるだろう。
神奈川県警察の警備については、条例施行後も変化なく相変わらずであった。差別扇動が行われる蓋然性があるにも関わらず、その活動の舞台を丁寧に用意し、差別に反対する抗議者を全力で規制する。街宣後には駅利用者を排除してレイシストを駅改札まで送り届けた。
レイシストが休日を満喫するための道具として自分たちが使われていることを警察は自覚すべきではないだろうか。差別に対して声をあげる市民の側に神奈川県警察は半歩でも靴の先だけでもいいので足を踏み入れてほしい。
KAWASAKI AGAINST RACISM !!!
【警察装備品コラム007:半透明のカラーコーン】
この日こんな備品を見た。以前は赤と白のごくごく普通のカラーコーンだったはずだが、半透明のコーンがあった。
内部が見えることで危険物設置を未然に防ぎ、テロ等の犯罪を抑制することができる「スケルコン」という製品だった。大阪市のトーグ安全工業株式会社が製造している。
持ってみたところ2〜3kgはあり、そこそこの自重があるので倒れにくそうだった。よく見るコーンはポリエチレン製で軽く、転倒防止に黒いゴム製の重しが被せられている。一方、スケルコンは軟質PVC製で触ると凹むほど柔らかいソフトタイプのコーンで、透明のテーブルクロスを多少硬くした感じと言ったら伝わるだろうか。
現場でスケルコンを見たら思い出して欲しい。このタイプのコーンは倒れにくいので、蹴り飛ばす場合はいつもより力を入れる必要がある。
見たところ新品のようで、テカテカしていてウルトラマンのボディのような印象を持った。もしかしたら最近購入されたものかもしれない。「神二機」というテープも新しそうだ。
実は警察の装備品や備品は統一されているわけでなく、都道府県警察ごとに多少の違いがある。さらに言えば、同じ自治体という枠の中でもそれぞれ警察署や部署ごとですら違っていることがある。
警察専用の特注品ではなくこのような民生品を使用していることも多いので、警察の使用アイテムを観察してみてほしい。