やまがたカラフルパレード2022 - 2022年10月30日(日)/山形県山形市
2022年10月30日(日)、山形県山形市で行なわれたプライドパレード『やまがたカラフルパレード』の記録
山形県内初のプライドパレードが山形市で開催され、170名が七日町大通りなど街の中心部を行進した。
【動画】
やまがたカラフルパレード2022 - 2022.10.30 山形県山形市(6分18秒)
パレード参加者は第二公園を出発し、国道112号に入ると市役所方面へと進み、七日町の交差点をそのまま直進し、県道19号を山形県郷土館「文翔館」まで、約1.5kmを40分かけて行進した。
映像に写っている通り、沿道から手や旗を振ったり声をかけてくれる人々が多くいた。山形は新たな一歩を踏み出したのではないだろうか。
【写真】
2014年4月、青森県青森市で東北地方としては初のプライドパレード『青森レインボーパレード』が開催されてから8年半、東北6県すべてでプライドパレードが行われるようになった。
東北勢の動きを見ると山形が遅れているように思ってしまうが、日本国内の状況を見てみるとプライドパレードが行われている都道府県は全体の半分程度しかないので、山形はむしろ早いと言える。東北地方が進みすぎているだけなのだ。
今回の映像、実は撮影が非常に大変だった。コースが直線の一本道で距離も短く撮影できるのは実質30分ほどしかなく、ただただ時間との戦いだった。いちいち気にする人の方が珍しいだろうけど、映像を撮る側からしたら単調になってしまうことはどうしても避けたいのだ。
参加している人々をたくさん写したり大きく切り取ることで、映像的には十分とも言えるが、私は人よりもパレードを撮りたいと思っている。もちろん、参加者をないがしろにしているわけではなく、「その人」ではなく「そこにいるその人」として切り取りたい。私はずっと街を撮影のテーマにしているので、どうしても街をメインに捉えたく思ってしまう。街を写し込んでこその街頭行動である。
今回通行した道路は定番コースなので過去に何度か撮影の経験がある。実はこのコース非常に撮るのが難しいのだ。
知っているからこそ撮影が不安すぎて、普段は下見なんて全くしないのに今回は出発前に「ここだけは絶対に撮ろう」というマストの撮影ポイントを決め、カット割もある程度考えてから撮影に臨んだ。さらに言えば、自宅でもGoogleマップを見ながらどうしようかと考えていた。
誤解してほしくないのだが、この道がつまらないというわけではなく、単に撮影の難易度が高いと私が感じているというだけのことである。とてもきれいな通りで歩いているぶんには魅力的なのだが、撮りにくい場所なのだ。映像的に頑張らないと単調になってしまうので、パレード中は絵変わりを求めひたすら走り回っていた。
当然のことではあるが、パレードが始まると2車線ある七日町大通りは1車線しか使えなくなってしまった。そんなこんなで交通量がそこそこ多かった日曜午後の中心街の車道を好き勝手に横断することは叶わず、思うような位置からの撮影はできなかった。それでも可能な限り動きをつけ、アングル等を工夫し、走りに走った撮影だった。
この記事に掲載されている写真の数が少ないのは、映像に力を入れすぎて写真を撮っている余裕がなかったからだ。完成した映像に撮影者が苦労している姿が写っているわけではないので、映像を観てもわからないかもしれない。いや、わからないようにしていると言ったほうがいいか。
ここまで、肝心のパレードの中身・内容についてあまり言及してこなかったが、パレードをはじめとする街頭行動はヴィジュアルでほとんどが語られるべきとの考えから、ビデオと写真を載せた時点でほとんど完成しているの考えだ。複雑な背景があったり、説明をしないと通じない場合を除いて記録者が語る必要はないように思っている。
私は人々が集まり共に歩く姿を記録しているが、いつか集まる必要もないくらいの多様性が当たり前の社会が実現することを願うばかりである。
以下に、私が今年撮影した東北地方の他の5県のパレード映像のリンクを張っておく。各県それぞれ興味があったら観てほしい。2022年は東北全県でプライドパレードが開催された記念すべき年だ。虹色の旗を振って歩く人々の姿を東北のどこでも見ることができるようになったのはとても感慨深い。
【おまけ-山形旅行記】
今回の山形の旅で食の出会いが2つあった。これからただ普通に美味しかった食べ物の話をする。
まずは山形のご当地パン「ベタチョコ」が美味しかった。特に期待もせずにスーパーで売られていた菓子パンを買って食べたらこれがまた美味しかった。写真も撮らずに食べたので写真はない。原則は山形県内でしか売られていないので、山形に行く機会があったら探してみてほしい。
そして、さらに感激したのは「鳥中華」(鶏肉と天かす入りの蕎麦つゆのスープに中華麺が入っているラーメン)の存在だ。
ラーメンの麺と蕎麦のつゆを合わせた麺料理で、これが優しい味で非常においしかった。なにがいいかと言うと家で簡単に真似できる点だ。山形から帰ってきてからもう家で10食以上は作って食べている。家族からも評判がよく、もう山形には感謝しかない。
作り方は簡単だ。水、めんつゆ、鶏肉、好みでニンジンやホウレンソウ等の野菜を鍋に入れ火を通し、器に茹でた中華麺を盛りつゆを注ぎ、仕上げに天かす(揚げ玉)を振りかけるだけ。鳥中華のレギュレーションから外れているような気がするが、鶏肉を豚肉にしても美味しいし、天かすをコロッケ天ぷらなどの揚げ物にしても美味しい。めんつゆ、肉、揚げ物、中華麺、この組み合わせがあったのかと驚いた。
2022年の年末は蕎麦ではなく鳥中華を食べた記憶しかない。鳥中華には餅を入れても美味しいので、年末年始どちらにも対応可能である(意味不明)。
中華麺は乾麺を茹でてもいいが、大抵はスーパーでラーメンの麺として売られているものを買ってきて使っている。今まで気にしていなかったが、鳥中華を作るようになってから美味しい天かすとそうでないものがあることに気づいた。いくつか食べ比べたが、コスモ食品(広島県福山市)の「あげ玉」が好みだった。
鳥中華は日常的な食事として消費してしまっているので写真を撮っていなかった。たまたまスーパーで見つけて買っておいた鳥中華の袋麺が家にあったので写真を今撮った。商品パッケージでお茶をにごす。
うどん、蕎麦、ソーメン、らーめん、思えば麺料理は多様性にあふれている。鳥中華というラーメンなのか蕎麦なのかよくわからない麺料理も存在している。麺の多様性、大いに結構である。山形で美味しい麺料理に出会った。