川崎ヘイト街宣へのカウンター - 2024年12月15日(日)/神奈川県川崎市
2024年12月15日(日)、神奈川県川崎市川崎区(JR川崎駅北口東)で行なわれたヘイトスピーチ街宣に対する抗議(カウンター)の記録
[動画+写真14枚+おまけ]
川崎駅前で差別主義者団体による街宣が行われ、同時に差別を許さない人々も集まり抗議を行なった。
執拗に川崎駅前でヘイト街宣を繰り返してきた神奈川県海老名市在住のレイシスト・渡辺賢一氏は、ここ1年ほどは埼玉県でのヘイト活動も活発化させており、蕨駅前の「日本クルド文化協会」事務所をターゲットにしたヘイトデモを繰り返し行った結果、11月21日にさいたま地裁から「同事務所の半径600メートルの範囲でのデモ実施を禁じる仮処分」の決定を叩きつけられた。
この仮処分により渡辺氏は11月24日に計画していた蕨駅前でのデモ行進を断念したのだが、また別の差別主義者団体「日本保守党」(※)の河合悠祐氏・石濱哲信氏らが「日本クルド文化協会」事務所への街宣を予告、多くの抗議者に阻まれながらも蕨駅前で街宣を行い、協会事務所周辺で騒ぎを起こした。
今回、埼玉県の川口・蕨で差別を働く者達が結託し、わざわざヘイト禁止条例のある川崎に集まってヘイト街宣を行った。
(※ 川口や蕨で外国人差別をしている「日本保守党」は、「30超えたら子宮摘出」という差別発言などで知られる百田尚樹代表や金メダル噛みや障害者への差別発言などで知られる河村たかし衆議院議員らがいる「日本保守党」とはまた別の団体。)
【動画】
2024.12.15川崎ヘイト街宣へのカウンター(5分35秒)
川崎駅前のヘイト街宣へ足を運んだのは1年10ヶ月ぶりだった。街宣が行われている広場でカメラを構えるとなんだかうまく納まらない。どうやら以前の感覚で場所取りをしてしまっていたようで、久しぶり過ぎて広場中央の木が成長していて豊かな枝を広げていた。正直なところ木が邪魔だったが、それを含めての記録と思ったので邪魔な枝も画面に入れておいた。
そんな木の枝以上に私を苦しめたのは、強い日差しとビルからの照り返しだった。明暗の差が大きくコントラストがバキバキで露出をどうするか迷ってしまった。とは言いつつも、仕上がった映像を観てみるとそこそこ良い感じに仕上がってはいた。
川崎駅前ではレイシストと直接対峙して抗議するだけでなく、周辺でアナウンスをしたりチラシを配ったりすることも同時に行われていた。C.R.A.C.野間さんが遊撃していたり、街宣とは離れた位置に川崎駅前読書会の人達がいたり、反ヘイトスピーチ包囲網が多くの人々によって展開されていた様子がよくわかるはずだ。長回しもさほど多くなくサクッと観られるので視聴してみてほしい。そして参加できる場合はぜひ現場へ。
実は今回、病み上がりだったので十分なパフォーマンスが発揮できず、思ったように動くことができなかった。数日間熱で寝込んでていて、ようやく治ったタイミングで撮影を行った。しばらくろくな物を口にしていなくて体に力が入らなかった。特に俯瞰撮影時にふらついてしまい、はあはあ言ってしまった。体がダメだと頭もダメで、普段は自然と回る頭が回らず、どう撮ったらいいかまとまらなくて時間ばかりが過ぎていった。
普段からそうであるが弱っている時こそ、やれることだけやるのが長続きのコツな気がする。なるべく相手が嫌がる存在でい続けることが大事の考え。
【写真】
レイシストが活動を続ける以上、カウンターの罵声が止むことはない。私はこれからも現場に足を運び、レイシストを叱りつける市民の姿を撮り続けたい。
CAMERA AGAINST RACISM !!!
【おまけ】ウェア紹介20241215
キャップ:Notch Classic Fitted Black
アウター:Columbia Hazen Jacket(Desert Night Camouflage)
グローブ:アトム メカニックグローブ タランチュラ
ボトムス:LEVI'S 511 SLIM
ニーパッド:HWI Next Generation Knee Pad
ゲーター:不明(登山用)
シューズ:New Balance ML574 NFQ Outdoor Pack
タクティカル感を出しつつもカジュアルにしたかったので、グリーンのアウターにデニム+スニーカーにしてみた。
ジャケットはわかる人にはわかる「ナイトカモ」という米軍の旧型迷彩柄なのだが、近くで見ると点々が花や葉になっているお洒落パターンにアレンジされている。
ナイトカモ(Desert Night Camouflage)というのは、夜の砂漠で敵の暗視装置に対処するための迷彩パターンとして1970年代にアメリカ軍によって設計・開発された。細かい格子模様とランダムに入っている斑点が、その当時の(=旧世代の)暗視装置に対して何らかの効果があったらしい。
海外の資料には「break up the wearer's image(着用者の像を崩す)」とあったので、解像度が低かったりシンプルに明るさを増幅するだけの旧型暗視装置の処理バグ的なものを狙っていたのかもしれない。今でいうところの「モアレ」が近いはずだ。カメラでチェック柄の服や液晶画面を撮影すると、目がチカチカするモヤモヤとした縞模様が発生するアレである。そうだとすると格子模様が細かいことから、開発者は高倍率の光学機器つまりは狙撃手の暗視スコープに写る際のことを想定していたのだろう。
1982年に支給が開始されたナイトカモは、1990年の湾岸戦争で本格的に実戦投入されるのだが歴史はそこで終わる。暗視技術は飛躍的に進歩していて、柄で誤魔化す迷彩では役に立たなかったのだ。以後、夜間用迷彩の開発は中止される。
カモフラージュ性は欠けていて砂漠環境で逆に目立つと評されたナイトカモであったが、支給された兵士からの評判は良く今でもミリタリーファッションとして人気が高い迷彩柄のひとつだ。
デモ行進の撮影は常に動き回っているので冬でも寒さは考えなくていいのだが、場所が固定されている街宣では防寒対策が必要となってくる。今回はレッグウォーマーとしてゲーターを装着した。
寒がりなので普段からレッグウォーマーを使っていて、やはり足元を温めるのは効果的だとそんな実感がある。また裾がバタバタしないのも良くて、山に行く時以外にも使えると気付いた。ブーツはブーツなりの良さはあるが、スニーカーとゲーターの方が蒸れなくて快適なのは確かだ。
撮影の時にスタビライザを操作する指先が擦れて痛いので、左手には必ずグローブを着用している。カメラの微妙な操作は左手の親指と人差し指で行うため、どうしてもそこに負担が掛かり穴が空いてしまう。指先の補強・補修はしていても左手のグローブは消耗してしまう。そんなことで左手のみ廃棄するので、私の家には未使用の右手グローブだけが大量に眠っている。
必要な装備であるが片手しか使わないグローブは、比較的安価でデザインが気に入った物を使っている。最近見つけたのが広島のアトム株式会社(長靴が有名)の『タランチュラ』というメカニックグローブだ。二千円以下くらいで購入できて、生地が厚過ぎず使い心地が良くて派手過ぎない色使いで満足度が高い。近くで見ると手甲部のPVC製プロテクトにクモの意匠が施されているのも中二心をくすぐってくれる。
これからもウエアや装備品について研究を重ねていきたいと思う。