「きみを愛する気はない」と言った次期公爵様がなぜか溺愛してきます 3巻感想
ネタバレを含む記事ですのでご注意ください。
~生まれてきた日は特別なんだと きみが俺に祝い方を教えてくれなければこんな風に誰かの誕生日を心から祝いたいと願うことはなかったと思う~
今回も引き続き、きみ愛3巻の感想を書いていきます。
3巻で私が最も感動したシーンは、エルサの誕生日を今度はユリウスがお祝いするシーンです。
エルサの弟のハンネスは、エルサの誕生日が近いからエルサの好きな作家の新刊を渡してほしいとユリウスに頼みました。
そこでユリウスはエルサの誕生日を知ります。
そして誕生日当日、ユリウスがエルサにプレゼントしたものとは、
ハンネスがエルサにあげていた小説が原作のオペラ観劇だったんです!
とても素敵ですね。エルサはオペラなどは見たことがなかったためとても感動し、初めての経験をさせてもらいました。
オペラ観劇後、エルサはユリウスにお礼を言います。
ですが、本当にお礼を言いたいのはユリウスの方だったんです。
ここで、冒頭に書いた「生まれてきた日は特別なんだと きみが俺に祝い方を教えてくれなければこんな風に誰かの誕生日を心から祝いたいと願うことはなかったと思う」というセルフをユリウスが言います。
生まれてきた日は特別であることや、誕生日の祝い方さえもユリウスはエルサに出会うまで知らなかったし、知りたいとも思わなかったのかなと思いました。
1巻でエルサがユリウスの誕生日を家族として祝ってくれたからこそ、ユリウスにも誰かの誕生日を心から祝いたいという気持ちが芽生えたんですね。
とても感動するシーンでした。ユリウスの心情や人柄の変化も見て取れます。1巻からのエルサの温かい関りや温かい行動にユリウスはやっとお礼が言えたのかなと思いました。
ですが、3巻ではこのあと、ユリウスとエルサがちょっとしたすれ違いを起こしてしまいます。
また、ユリウスは王太子殿下の側近を務めているのですが、反王制派とつながっていると噂されていて、ユリウスとエルサが形だけの結婚ではないかと以前から探りを入れてきているヤルモという人物の悲しい過去も明らかになります。
エルサとのすれ違いで揺れ動くユリウスの切ない心情や、ヤルモがどうしてユリウスとエルサの関係を壊そうとするのかにも注目です。
次回は、10月15日に発売したきみ愛の最新刊4巻の感想を書きます。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
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