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「きみを愛する気はない」と言った次期公爵様がなぜか溺愛していきます 2巻紹介・感想

ネタバレを含む記事ですのでご注意ください。


~わたくしは雨音を聴くのも好きですよ~

今回は、きみ愛2巻のご紹介と感想です。

2巻では、ユリウスが仕事場に忘れた書類をエルサが届けてくれたお礼に、ユリウスがエルサをお出かけに誘います。

エルサは植物をよく育てているため、場所は植物園にしました。

植物園ではお互いのことをよく知る機会になり、特にユリウスがエルサの人柄に惹かれます。
エルサは貧しいがゆえに、実家でも植物を育てたり、野草をとったりしていました。そのような話やそこで得た知識を明るく話すエルサは私もとても魅力的だと思いました。

1巻からのエルサの行動や人柄に徐々に惹かれ、次第に心を開いていったユリウスは、「結婚式の夜、『これは契約結婚のようなものだ』と言ったが、俺は君のことがす」まで言ったところで邪魔が入り、伝えることができませんでした。

そして雨も降ってきてしまい、2人は少し気まずい雰囲気に。

ですが、エルサが「今日はありがとうございました。とても楽しかったです」と今日のお礼を明るく言いました。ユリウスは「雨に降られてもか?」と不思議そうに聞きます。

ここで冒頭に書いた、「わたくしは雨音を聴くのも好きですよ」というセリフをエルサが言います。

ユリウスには雨の日に関するつらい記憶があり、エルサのその言葉がユリウスの心を救いました。

ユリウスの過去
ユリウスの雨の日に関するつらい記憶とは、両親との記憶です。
ユリウスが学生の時、馬術大会で良い成績を残し、その帰り道で母親がとても喜んでくれて、「お父様もきっと喜ぶわよ」と嬉しそうに話していました。

ですが、その帰り道で父親が違う女性といるところを母親とユリウスは見てしまうのです。
そして、雨も降ってきてしまい、母親はさっきとは一変し、「今日はひどい一日ね。雨まで降ってきて、ドレスの裾が汚れてしまうじゃない。外出なんてしなければよかったわね」と言い放ちます。

まだ幼かったころのユリウスをとても傷つける言葉でした。

ですが、そのつらい記憶を、エルサが温かい言葉で塗り替えてくれたのです。
読んでいて涙ぐんでしまうシーンでした。
雨の日のつらい記憶が、とても温かい思い出に変わりました。

もし過去のつらい記憶などがあっても、人との出会いや自分自身の変化で、いくらでも温かい思い出に塗り替えられるのかもしれないと感じました。


次回は引き続き、きみ愛3巻の紹介・感想を書きます。
また、これらの記事は私が1巻の漫画の中で特に印象深くて好きなシーンをご紹介しているため、他の話ももっと知りたいと思っていただいた方はぜひ、漫画を読んでみていただきたいです。

ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。
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