得て捨てて。またそれを繰り返して。
ミニマリストって知ってますよね?
デジタル大辞泉によると、「1 ミニマリズム、ミニマルアートの芸術家。」 、「2 最小限のことしかしない人。最低限必要なものしか持たない人。」のことみたいです。
友人にもミニマリストがいますが、単にものを持たないだけというよりも、思考もすっきりしていたり、探し物に時間を費やさいので、ストレスも少ないとか。
一説によると、人は年間150時間探し費やすとか。
参考元:“年間150時間”も、ビジネスパーソンは●●●に費やしていた…――残業をしないチームの仕事術
ただ、僕が今日書きたかったのは、有形のものに関するミニマリズムではなく、無形のものに関するミニマリズムです。
「無形のものに関するミニマリズム?」
ってなってしまうかもしれませんが、要は知識のことです。
人ってどんなものにも所有欲が根本的にはあると思います。
それは知識や人との繋がりなどの無形のものにもそれは言えるなと。
今日外山滋比古氏著書の「思考の整理学」という本を今更ながら読んでいたのですが、「本当その通りですわ」という僕の頷きと、ページをめくるリズムが一種のとてもゆったりとした遅いビートを刻むかのごとく連動して、読み進めるのが心地よかったんです。
その本の中に「すてる」と書かれた部分があった。(P128~p133)
その中にあった個人的に刺さった言葉たちが「飽和状態」「収穫逓減の法則」「在庫の知識を再点検」だ。
収穫逓減(しゅうかくていげん、英: diminishing returns)は、経済学用語であり、収穫逓減の法則とも呼ばれる。固定および可変の入力(例えば工場規模と労働者数)のある生産システムで、可変入力がある点を過ぎると、入力の増加が出力の増加に結びつかなくなっていく。逆に製品をより多く生産するのにかかるコストは増大していく。これを相対費用逓増の法則[1]あるいは機会費用逓増の法則[2]、限界生産力逓減の法則[3]とも呼ぶ。表面上は完全に経済的概念だが、収穫逓減はテクノロジ的関係も暗示している。収穫逓減の法則は、企業の短期限界費用曲線が結局は増大することを示している。
*出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
*収穫逓減の法則を知識という視点に当てはめると、知識の詰め込みをある一定量まで行ってしまうと、そこから先は著しい成長は見込めず、労力だけかかり効率が悪くなるという話。(柴田個人の解釈)
「今月〇〇冊本を読んだ。」
「あの本は早速読んだよ。」
「あの本はいい本だったね。」
本の話をすると上のような言葉が飛び交う。
どんな本を買うか、読んだかは自己ブランディングに繋がるから、上記のような話したくなるのもわかるけれど、本質的に考えて大切なことは、①その本からどんな知識を得て、その知識をどう活用しようと思っているのかと、②その知識が時間を経て、何かしらの他の知識と触媒することのはずだ。
It is not what you read, but how you read it that counts. っていうことですね。
*②に関しては、頭の中にある蓄えてきた材料(知識)を独自のレシピを通して調理し、創作料理(新しいアイデア)を生み出すということ。
そこで話は戻り、知識面でのミニマリストの話に戻る。
知識を詰め込めば、何かしらの素敵な創作料理が生まれるのであろうか?
答えはNO。
ここで大事になるのが、在庫の知識の再点検だ。
要は、頭の中にある知識もしっかり整理整頓して、残すものと、捨てるもの、夏物と冬物のように、今は使わないけど、「間違いなく」必要なものを分ける必要がある。
頭の中がガラクタにまみれたゴミ屋敷では、探し出したい知識も見つからないよね。(自戒の念を込めて。)
以上、無形財産(今回は主に知識)におけるミニマリストというのも大事だなという話でした。
*便宜上ミニマリストという言葉を使用し、知識においては「捨てる」ことや「整理整頓」が大事と書きましたが、それを行うためにも良質で大量なインプットは前提として大事だと思っています。僕自身も可能な限り日英を通して読書やネットでの情報収集、論文などに目を通すようにしていますので、念のため。
*余談ですが、今後note(単発無料&有料、有料マガジン)の更新を増やして、知識のアウトプットを行っていこうと思っているので、購読してくれる人がいれば、とても喜びます。