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下川町の「ヒトに会いに行く観光」を終えて

記事を書くのに少し時間が経ってしまいましたが、6月1日〜2日の一泊二日で、 Guest House wayaの主にShared Loungeに関わってくれているみんなと一緒に下川町(以降下川)に行ってきたので、そのことを記事にしました。

今回は「ヒトに会いに行く観光」というテーマで、観光協会職員園部くん(以降ベーやん)とwayaの共同でこの企画は行われました。

早朝札幌から下川町へと出発。途中休憩を挟みましたが、高速を利用してだいたい三時間弱ほどで到着しました。僕の地元稚内まで車で五時間前後かかるので、個人的には札幌からでも近いなという印象を受けています。

道が真っ直ぐで気持ちがよく、ドライブには最高です!

10時前に下川に到着して、早速ベーやんの案内のもとリバーウォークを開始しました。

ところで、皆さんは川を歩いた経験はありますか?

僕は川を歩き、進んでいくという経験を今までしたことがなかったので、それはそれは新鮮で、眼に映る全ての景色に感動しました。

歩きながら、石や葉、魚の説明などをしてくれるので、歩みを進めれば進めるほど、発見が転がり落ちていました。気分はまるで考古学者。

*wayaマネージャーの中村がまるで戦場カメラマンかのように、先に進む僕たちの後ろを付いてきては、写真を撮り続けてくれました。感謝です。

川を三十分ほど歩くと、写真スポットに到達しました。

滝に打たれたい欲求をお持ちの方には、絶好のポイントです。

滝に打たれ、心を整えた後はコーヒータイム。

自然の中でいただくコーヒーは格別で、ただただ、この和やかな時間がずっと続けばいいのにと思える有意義な時間でした。

リバーウォークの後は町内散策と下川町の取り組みについて、観光協会事務局長の高松さんからお話を伺いました。下川町では循環型森林経営が行われています。下川町は平成23年に国から環境未来都市として選定されているので、その取り組みを知っている方は多くいらっしゃるはず。1953年、町の財政規模が1億円の時に、8800万円を投じて、1221ヘクタールの国有林を取得したことは有名な話ですよね。

「伐採→植樹→育林→伐採...」の循環を60年の期間で回し、持続可能な森林経営を行なっています。それと同時に森の恵みを余すことなく使うということを心がていることもあり、一本の木が建築資源や木炭、木酢液やエッセンシャルオイル、燻煙材や木質バイオマスボイラーの燃料となります。余すことなく使い切るというのを口で言うのは簡単ですが、実践し、継続し続けている下川町に感服しました。

循環型森林経営や、木質バイオマスによるよる熱供給の説明を詳しく書くと、相当量の文字数になりかねないので、下川町の取り組みに興味がある人は、以下のURLから記事をご覧ください。

*参考記事:森と生きる町 - 北海道 下川町|SDGs|国谷裕子さんと考える:朝日新聞 


町の視察が終わると、その日は毎月一回行われている「タノシモカフェ」が開催されました。タノシモカフェとは1品持ち寄りの月1回町民交流会です。その交流会に僕たちも混ぜてもらい、19時から交流会が開催されました。

持ち寄られたものは、お店で購入したものもあれば、手作りのものもありました。その緩さもまたいいのです。


合計40名ほどいたでしょうか?町外から来た僕たちを、暖かく迎え入れてくれて、何の躊躇いもなく話しかけてくれる町民の方々に対し、すぐに親近感がわき、居心地の良さを感じました。地方特有のしがらみや、独特な上下関係のようなものもその場では一切感じられず、誰もがその空間に加わりやすい雰囲気ができていました。町外から下川町に移住したとしても、暖かく歓迎されるのだろうなと容易に想像がつきました。

その日の宿泊先はゲストハウスandgram(アナグラム)。ここを運営しているうちの1人は友人の立花さん。素敵な空間でゆっくり休むことができました。下川で宿泊するなら、ぜひandgramへ!

*独特の世界観には間違いなく心を奪われます。

朝を迎えて、andgramで用意していただいた朝食を食べながら、優雅な時間を過ごしました。

*朝の光の入りと空間の穏やかさの調和が、朝を迎えたばかりの僕らの微睡みを誘ってきます。


準備を整えて、向かった先は「家具乃診療所」。河野さんの案内のもと、一緒に近くにある森に向かうことに。森で行なったことは素材集めです。

そこにあるすべてのものが素材になる。

そう考えているだけで胸が高鳴りました。

この木はすごく不思議な木。

昔巻いていた鎖の上から、さらに木の層が成長して覆い被さり、鎖が木の内側に入ってしまったそうです。意図してできるものではなく、時間の経過が成せる技ですね。

それぞれが拾ったものを家具乃診療所に持ち帰り、拾ってきた素材でお遊び。

何色にしてもいいし、何をかけ合わせてもいい。自分なりのアートを、森で拾ってきたもので表現する。子ども心と創造性がくすぐられるような時間でした。

それぞれ作品が完成したので、家具乃診療所の近くにある「SORRY KOUBOU(ソーリー工房)」に足を運びました。

*この佇まいだけで愛らしいですよね。見かけたらぜひ立ち寄ってくださいね。

店内には素敵な商品がたくさん。カモミールオイル、カモミール石鹸、カモミールティーなどなど。カモミール以外の商品もあり、こだわりの品がここには並んでいました。どんどん好きな場所が増えていくのが嬉しいなあ。


その後は一の橋エリアの散策。循環型森林経営がどのように行われているのか、持続可能なまちづくりって何だろうか?一の橋を案内してもらいながら、そんなことを考えていました。一の橋エリアにはぜひ皆さんにも足を運んで頂きたいなと思っています。

*しいたけ栽培ハウスの中の写真。こうやってみるとしいたけって愛らしいですよね。


お腹もすいてきたので、「みなみ家」でお昼ご飯にうどんを頂きました。

*うどんに使用している小麦は下川産の「はるゆたか」と呼ばれる品種で、気候の変化に弱く、生産量も少ない為、ここでしか味わえない逸品です。


写真で伝わると思いますが、絶品でした。。

また下川に行く際は必ず行こうと心に誓いました。


最後にキタキタ森にて自然の中でティータイム。

そこに集ってくれた皆さんと挨拶を交わしながら、持ってきていただいたお茶とハーブ水を嗜みました。

どこを切り取っても絵になるような素敵な空間でした。

そのまま森の中で遊びました。

手作りブランコ。丸太椅子。子どもの頃に憧れた、そして大人になっても憧れる秘密基地がここにはありました。

さらには熊の引っ掻き傷まで!

引っ掻き傷には心踊りましたが、遭遇しないことだけは本気で願いました。


キタキタ森で優雅な時間を過ごした後は、遂にお別れの時間。

ベーやんと高松さんをはじめ、関わってくれたすべての人に心から感謝です。

最後はツアーの話を名寄新聞にて取り上げてもらうことになりました。下川支局の小峰さんが颯爽と馬に乗って取材に来た時は目が丸くなりました。笑

*参加者とベーやん、小峰さんで集合写真!


終始心も体も喜びに満ちた時間となりました。「またきたいな」と思わせてくれる素敵な人たちが下川には溢れていました。再訪を心に誓い、札幌への帰路につきました。

帰り道に見た夕日がやけに心に沁みてくるのは、きっと別れの悲しさと、再訪の喜びが同時にこみ上げてきているからだと思います。


また会う日まで。

Rio



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