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2024.02.15 大学の授業でミニミニ講義(?)したよって話

つい先日,集中講義が終わり1学年の講義がすべて終了しました~!

あとは成績発表だけなので,授業終わってからはすぐに春休みを満喫しています🥰


大学の授業で面白いことをやったよ~というお話をしたいと思います.

簡潔に言うと,講義時間のうち30分ぐらいお借りしてミニミニ講義をやってきたよ~ってこと.

集中講義初日に担当の先生のスキーの話やら研究の話やら菅谷が一時期法医学の道に進みたがっていたという話が盛り上がり,気づいたら発表することになっていました.

「一方授業だと物足りないなあ」という言葉を聞いて力になりたいなぁと思い発表したので,少しでも学生さんや先生にプラスの影響を与えられていたらうれしいです.


発表テーマについて

発表テーマに選んだのはGraphic Medicineについてのお話.

もともと私が長いこと取り組んでいる活動を簡単に言うのであれば,「見る」→「わかる」ってなんやろな?ということ.

それを要素に細分化して,色覚多様性に配慮した教材づくりやPowerPoint教材,SNSを活用した広報活動,視覚的表現と教育方法の融合について考えているというわけですね.

バラバラの活動をやっているように見えてしっかり裏では繋がっているんですよ.(これでもね)

このような背景をもとに,私だから話せる視点×講義を受けている学生さんのニーズに合うテーマを探していたら,Graphic Medicineというワードが出てきた.

そもそもGraphic Medicineとは?

南カルフォルニア大学の図書館のサイトでわかりやすく示されていたので,それをもとに簡単に言い表すのであれば「医療教育と患者ケアにおけるコミックの使用」とのこと.

https://libguides.usc.edu/graphicmedicine

ふむふむ.うーん.

あんまりイメージがつかないなあと思っていたら,アメリカの国立図書館がイベントやってた!

Graphic Medicine: Ill-Conceived and Well-Drawn!というイベント!

https://www.nlm.nih.gov/exhibi.../graphicmedicine/index.html

とっても魅力的で発表準備を忘れてついつい見入っちゃいました✨

英語も珍しく積極的に読みましたね.高校の課題ですらあんまり真剣に読まなかったの言うのに珍しいこともあるものだ.
サイトの内容についてはここで話しても仕方ないので実際に見てみると面白いと思う.
このサイトに掲載されている教育素材についても,読んでみるとなるほどなぁという気づきがあるはず.

このイベントに関しておすすめは,ハーバード大学医学部図書館のサイトに記録されているアーカイブ動画ですね.

https://countway.harvard.edu/.../graphic-medicine-countway

イベントに参加することは難しいので,このように記録に残されているのはとてもありがたいこと.
特にイチオシは,Week2のVisualizing Scholarly Communication.
単純に私がやっていたことと重なる部分が多いからなんですけどね.
ちょっとずつほかの週の企画についても見てみたいですね.

発表準備の話

そんなこんなでネタ集めを十何時間もやってようやく発表準備に入ったのですが,そこからが結構難しいなぁと感じていました.

それは「どうやったら皆が考えてくれるかな」ってことです.

ここ最近,私がしつこく言っていることのひとつが「気が済むまで考える機会を設けて」なんですけれど,裏テーマとしてこの要素が伝わっていたらいいなぁというのが私の淡い期待でもありました.

「へぇーそうなんやー」と思うことは簡単だけれど,自分の興味に関連させて考えることって意外にもきっかけがないと大変なことなのかもしれないなと,様々な活動を通して人を見て思っていたんですよね.

聞いている人的にはどうだったのか,私には知る由もないのですが(自分のトークを録画なりしておけばよかった.)いろんな分野のキーワードを強調しながら話をしたつもり.

いやまぁ,学生があんなによく話していたらそちらに気を取られて考える余地がなかったと言われたらそれまでなんだけどね......(前で教室を見ていておそらく半数の50人ぐらいはドン引きしている顔してた.面白かったから別にいいんやけど.)

全体がどうだったかまでは把握しきれていませんが,質疑応答のときや授業終了後に話しかけてくれた学生さんの話を聞いていると少しは達成できていたんだろうなって勝手に思っています.

発表の話

そんなこんなで,前日には「変に目立ったらまた大学の人に悪口言われるよ~(´;ω;`)」と高校時代の友人に泣きつきながらどうにか完成,当日は発表予定時間が10分だったものが先生のご意向により35分発表になりました.

発表中もどこなら食いつきがいいのかオーディエンスの表情を見ながら話題を入れ替えたり,質疑応答では持っている引き出しを片っ端から開けていって打ち返していくのが久しぶりの経験でとっても楽しかったです.

質問がなかなかでないあの時間は,化学部時代の座長からしか質問が来ないあの悲しき空間を思い出して泣きそうではありましたが......(笑)
質問が来ないのは一番怖いねんって.
とってもワクワクして学びの多い機会に恵まれて今年度を終えられたことをうれしく思います.

ということで,発表を聞いてくれた学生の皆さん,「お~いいじゃん!このテーマ面白そう!」と後押ししてくれた先生,発表拒否を何とか防いでくれた友人,本当にありがとうございました.


おまけーコメントがあったものをちょっとまとめてみました.ー

Q.Graphic Medicineが日本でなかなか広まっていない理由には何が考えられる?

A.そうねぇ.世界全体と比較すると狭い分野にあるものだし,正直なくてもどうにかなってしまうから広まらないというのが大きい理由にあるのかなと思っています.
あとは,菅谷の調べ不足.Graphic Medicineではなく別の名称で何か概念があるとしたらその点についてはあまり深められていないからそこはわからんよね.
普及するほどのキャッチ―さがより生まれたら広まるのかも?
必要と感じている人に届くといいよね.


Q.日本の漫画と外国のcomic等との違いは?

A.ごめんなさい.私はわからない.もやしもんぐらいしか読んで記憶に残っているのがないから....あと海外の漫画に該当するものを読んだことがないからね.
絵本とかだとまた比較しやすかったのかなと授業終わりに考えていました.環境や価値観というものがガラッと変わるから視点の置き方やテンションが変わるのかな,何を重要と捉えるかが変わるのかなって思った.そもそも,医療制度が異なっていたらそれだけでも医療に対するイメージが違うのかもしれないね.
医療も漫画も詳しくない人が発表するにはちょっとキツイテーマだったかなぁ.
詳しい人,ぜひ考えてみて.


Q.なんでこのテーマにしたんですか?

A.いろんな人の関心を引き付けたい,考えさせたいという思いからというのが表面向き,正確にはググって出てきた中で一番面白そうで情報が少なかったから.自分で考える余白が多くていいなって.質疑応答で全くもって的外れなことをいうのも怖かったのでそこはちょっと気にしていたけれどね.
あと,そこまで難しい概念じゃないからみんなにとって抵抗感が小さくなるかなと思ったから.かといってそんな単純な話じゃないから良さそうだぁって.10分で話す(予定)にしてはちょうどいい感じたんじゃないかな?どうだったかな?
追加でいうなら別の分野に詳しい人と共同で発表を準備できたらもっと面白い発表になったと思う!それがとっても残念!


Q.この概念を教育にそのまま持ち込むのはあまりよろしくないのでは?

A.私の意図がうまく伝わらなくてごめんなさいね.教育現場に持ち込むための計画を立てようと言っているのではないよ~ってことを改めて確認していただきたいな.よかったら取り入れよう.そんなんでもないなぁと思ったら取り入れなくたっていいと思うのさ~
Graphic Medicineって正確に情報を伝えようとか,わかりやすくしようというのが目的ではないのね.もしかしたら,医学的に間違っていてもその人の目から見たこととしては間違いじゃなかったりするし,わかりやすくしようとして作られたものばかりでもないから.
となると,教育の現行のカリキュラムとの相性はどうなんだろうねって考えたくなるよな.どっちにしても,良いと認識されるようになったら教育の中で脈々と残り続けていくだろうから,一回やってみてその後の流れを見てみるのも面白いのではないかな?


Q.とってもいざなわれてしまいました!

A.ありがとねぇ.そういってもらえるとやってよかったなぁって思うよ.今回は,理科の人のみでないから理解しづらかったらどうしよう!というのが先生の悩みでもあったようなので少しでも解決に寄与出来たらいいなと思って準備をしていました.
話し方についても,私が好きな人たちのいいところを寄せ集めて変えてみたので,私の周りの人のことを良く知っている人からすると「あぁ.あの人のモノマネかよ(笑)」と思ったかもしれない.
私も別に医療について詳しいわけじゃないし,生物専門でもないけれど,小学校低学年のころに「家庭の医学」を親に隠れてこっそり読むのが好きだった自分に「よくわからんけど面白いものを面白いと感じるって素敵なんだよ.当時の私のおかげで今の自分があるから本当にありがとう.」という気持ちを添えて作ったの.その鱗片でも楽しんでもらえていたらうれしいな.


Q.上手なスライドの作り方を教えてください

A.なんでもありな質疑応答でしたね(笑)(今回はいいことよ)
単純化しちゃうなら文字と色.色だったら原色を使わないとか背景を白ではなくちょっと色を付けて眩しさを軽減するとか.(今回は私の操作ミスで,多分背景真っ白だった気がする.ごめんね.)文字なら,フォントの種類とかサイズとか量とか.
目的を忘れないことが大切で,それに合わせて変更するのがいいかな.それこそ,講義スライドを私が今回使ったスライドみたいにしたらフラッシュカード授業を100分見続けることになるし,必要な情報をそぎ落としてしまうよねって話をすると分かりやすいかな.
4日目は先生が授業スライドを変えてみた!とおっしゃっていて非常に申し訳ない気持ちになったのですが,背景を黒っぽくするのは長時間スライドを見せるなら実はいいんじゃないかなと私は思っているし,印刷して真っ黒になるというのは「文字と背景の明度が近くて白黒印刷したら必要な情報が見づらくなるんじゃね?」という判断であり,「背景暗いの良くないよ」と言っているわけじゃないんです.私の言葉不足だったね.
背景を暗くするなら,黒板に書いたときに見えやすい色や大きさがおすすめだと思えば大丈夫.
あと,スライドはおまけ!主役はあなた!そんなに気にしすぎなくてもどうにかなるもんよ.


Q.高校はSSHだったんですか?

A.いいえ.普通の高校です.えぇ,水戸一高は普通の学校......じゃないんですかね?私がここで過ごしたから普通だと思っているだけ!?(確かに他から見たら不思議なのかも......慣れって面白いですね!)


Q.なんでそんなに話せるんですか?

A.人前で話し慣れているのと,話が上手な人の話し方を見続けてきたからだと思うなぁ.でも,未だにカメラの前で話すのにはなれないんだよね.何年もカメラの前で話していたのにずっとかみかみだったもんね~
質疑応答のやり方については高校の化学部でご指導いただいたのでおかげさまで少しはできるようになりました.オンラインで学会に参加したときに「なんて返そう?」と隣にいた先生に話しかけてしまったというポンコツエピソードもありますが......質問の予想はできるようになっているはず!それなりに!


Q.どんな人生を歩んでいるんですか?

A.質問としては面白かったけど,私が聞きたいと思うぐらいにわからない.いや,わかってはいるけれど「わからない」の一言が一番伝わりやすいと思っている.ちなみに普通の学生だと思いますよ.私は.
私の生態に興味ある人はFacebookやInstagram,TwitterでRio Sugayaと検索してフォローしてみるといいと思います.


他にもいくつかありましたが,ここら辺でまとめておきましょうね.
それにしても本当に楽しかった!!!

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