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11/12 ぐんま食べ歩きの幸せな日、友人は財産

2022/11/12 11:02
今日は大学時代からの友人と遊びに高崎に行く。
新幹線に乗るのはいつぶりだろう。
私はなんとなく電車が好きだ。たぶん、止まっているのに移動していることとか、いろいろな人が静かに乗り合わせることとか、何もしていなくても何かしているような気になれることとか、ふと見える景色が好きなこととか、そういうことが理由だと思う。

何もしていなくても、時間は進む。何もしていないことは、別に悪いことではない。
それはわかっているのだけど、何故か私は「何もしていない」ことができない。
別に、そこでやっていることに意味がなくてもいい、というのが自分のよくわからないことで。単純に、何もせずに時間を過ごすことへ恐怖感があるらしい。

その点、ポメラちゃんも最高。

電車は良い。何もしていなくても景色は移り変わり、見える木々も、建物も変わっていく。私は何かをしなくても良くて、ただ静かに新しい空気に触れていける。

都会も田舎もそれぞれ情報の多さはあると思う。
例えば都会、歩いているだけでトレンドがわかる街。こちらの目を意識した情報の群れ。楽しいけど、少し疲れるような、誰もが他人で、誰もが消費者として存在感のある、集められたピース。
一方田舎は、ある程度慣れないでいることが重要だと思う。伸びきった雑草の、下に顔を出すねじばな。広い空、刻一刻と音を変える風。車に乗っていると見逃しがちな、小さくて膨大な情報量。

2022/11/12 11:20
大宮についた。
車内はそんなに人が多くなくて、席も1/4くらいしか埋まっておらず、比較的すいている。少し人が増えてきた感覚がある。駅前の半円柱のようなビルの前を、大きな鳥がこちらに向かって羽ばたいてきていた。

つやつやした素材が好きだ。よって、ビルが好き。
東京モノレールに良く乗るのだけど、結構狭いところを通るようになっていたりもする。ビルの間をすりぬける時には、鏡のように、自分が乗っているモノレールが映るのだ。

途中、マンションの途中階のような、比較的高いところにある駐輪場があって、それより少しだけ高い場所を通る場所がある。ぎっしりと並んだ自転車を、モノレールの中から、普段自分が知覚できる程度の高さからほんの少しだけ見下ろすとき、自分はそこに立てるはずもないのに、まるで宙に浮いているかのような錯覚を覚える。
壁には、私の乗っているモノレールの影が映りさっと横切っていく。

たぶん、人には自分+世界として実感できる知覚範囲があって、それがだいたい建物2~3階分の高さなのだろうと思う。触れたら届くとか、落ちたら痛いとか、そういうことがわかる程度の感覚範囲。

人の感覚は、自分の慣れによって作られている。
例えば私たちは身長から顔を引いた分の高さをもって世界を見ていて、そのことに違和感を覚えすらしない。当たり前だからだ。当たり前のことをいちいち処理していては脳みそがパンクしてしまう。私たちは、過去をもって今を見ている。過去が、自分の体なのかもしれない。

2022/11/12 11:41
もうすぐ高崎につく。

2022/11/12 21:04
帰路の新幹線。
あっという間の一日だった。
今日は本当にうきうきしていた。レナクッタ(ずっと欲しいと思いつつも手が出なかった着物とシルクのデットストックを使ったブランド)のベルトにモリスの靴下(昨日フェリシモから届いた、間に合って嬉しい)は下ろしたし、久しぶりに口紅も塗ったし、何よりカメラを持ってお出かけするのが本当に久しぶりで、嬉しかった。紅葉は少し褪せてはいたけどとても綺麗で、景色に地元にはない山がどんと存在している。風は日が落ちると少し寒くて、秋も深まった11月であることを感じさせる。

友人、Sとの付き合いはもう10年にもなる。
もともと彼女のことは、私とは違う感覚を持った人だなと思っていた。女子校出身で大切に育てられた一人娘で、どこかひょうひょうとしていて明るく、人と関わりながらそれに喜びを得て生きていく人。細かいことにこだわらずに広い視野で物事を判断できる人。私の持っていないものばかり持っていて、人のことをよく見ていて、まめで、気遣いにあふれた、大好きな友達。

この年になるとどうしても、他意のない付き合いができることの貴重さを、それに触れるたびに実感する。彼女とは友達で、それ以上でもそれ以下でもない、大切な関係。一緒にいると無駄なことを考えずに言葉をすらすら紡げる気安さ。サークルつながりの人は皆そうだけど、やっぱり人生で一番濃い時間を一緒に過ごしたことは大きくて、いつでもあの頃のような――でも全く違った今を――共有できることは新鮮で懐かしい。

2022/11/12 21:28
大宮を出発。

今日は欲張りな食べ歩きスケジュールを過ごした。

  • 古民家を改装したレストラン(カフェ?)「初雪堂」、で食事。電気の傘がお花のようだったり、シンプルな三角っぽい勾配のあるものだったりでかわいい。掘りごたつ席。日の光が雰囲気最高。ローストビーフ丼(お肉がやわらかくて上品、味付けに少しだけ味噌的なコクを感じるがっつり系さっぱりで美味しい)を食べる。お芋のチーズケーキ(スイートポテトにチーズが香るような濃厚さで美味しい)も食べる。「ショウユスコ」というバルサミコ・醤油ベースのタバスコ風調味料が気になって買う。

  • りんご狩りをする。「陽光」(華やかな香り、さっぱりした甘みで美味しい)と「ぐんま名月」(黄色に少しだけ赤のかかるりんご、これも甘さと酸っぱさのバランスが良い)、「ふじ」(蜜入り、盛りには少し早かったせいか、すこしぼんやりしていたが美味しい)を食べる。りんご狩りが初めてだったので、りんごが鈴なりになっている光景にしばし唖然としてしまう。どう考えてもAmazonロゴのついたりんごを発見。

おわかり頂けただろうか

りんご狩りが初めてだったので、すべて初体験で楽しい。りんごを比べるのに眺め回っていたら、いつの間にかこすっていたのかりんごの木の何かを頭にくっつけてしまう。拭いたけどずっとなんだかペタペタしていた。おなかいっぱいりんごを食べる。
「陽光」と「ぐんま名月」を持ち帰り用に買って半分こする。

  • 川場の道の駅に行く。チーズが美味しいらしいので、ブッラータともうひとつフレッシュ系のチーズを買う。パンやさんを覗いたら、ほぼ終わっていて残念。あんこクロワッサンを朝ごはん用に買う。食べたかったのでかりんとうまんじゅうも買う。次回はパンも山賊焼きもジェラートも食べたい。テントが並んでいるはずのところが、謎の長方形のテント(?)で、TVのような画面(?)を集まって見ていて、何なのか気になる。アヒルが元気。

  • 足湯に寄る。いつぶりだろう。冷えた体にじんわりしみて、元気になる。夕焼けが綺麗。

  • 夜ごはんを検討。入れたらいいねと話していたおむすびの美味しい「えんむすび」さん(孤独のグルメに出たんだそうな)はいっぱいだったので、博多料理屋さんへ。もつ鍋と手羽先、お刺身のごまだれのやつなどをたらふく食べる。お通しの酢もつ、なんかめっちゃ美味しかった。やっぱ寒くなってくるともつ鍋ですね。甘い脂とそれがしみこんだ野菜が美味しい。雑炊で〆。幸せである。

  • 帰宅。母がスフレチーズケーキを焼いていた。まさかのフードファイト、続行です。焼きたてはふわふわの軽め、甘さ控えめ。残念ながらもう冷めているので、しっとり感と少しだけどっしり感が付与されている。美味しい。

2022/11/13 01:02
今日は本当にいい日だったなあ。

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