だいたいあんことチョコレート
つかれきってべこべこに凹んでいたら、カバンの底からお客さんにもらったチョコレートが出てきて泣いた。
ぼろぼろになった紗々だった。
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ところで、私は向いていない営業職だ。
そうは言っても営業にしては営業らしくないし、
仕事内容もどちらかといえば易しいし、
向いていないわりには恵まれた営業職なのだが。
とにかく自分でない意見を通すのが苦手で、
とにかくただ納品する仕事を回すのが苦手。
人にはできるだけ嫌われたくないし、
なんとなくへらへらやってるのも嫌い。
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人と人とを繋げるだとか、
全体の責任を持つだとか。
結局は売上が上がればいいとか。
一番重荷に思うのは、
人の希望を聞いて、
人のためにお願いして、
人のために怒られて、
人のために残業すること。
自社の理屈を曲げないように注意して、
人当たりのよい仮面を被って、
時に自分のカテゴリを利用すること。
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こう書くといよいよ人でなしのようだが、やることは全て自分のためがいい。
私が希望して、私が段取りをとって、私が決めたことに対して怒られて、私が納得するために残業したい。
自分の理屈を自分の言葉で話す仕事がしたい。
根本的に会社に向いていない。
私は自己中なのだ。
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煙草は吸わない身だけれど、しっかり休憩は取っていくスタイル。
チョコレートとあんこは私のため。