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君はBUMP OF CHICKENを発掘できるか

『プロデュースの基本』という本を読みました。

沢田研二、吉川晃司、槇原敬之などのプロデューサーをされてきた木崎賢治さんが書かれた本なんですが、これが面白かったです。

すべての内容がよかったんですが、特に響いたエピソードがありました。

それは木崎さんがBUMP OF CHICKENのプロデュースをはじめた頃です。

木崎さんは何人かの知り合いに、「またこんないいバンドが見つけられて、木崎さんラッキーだね」と言われたそうです。

このとき木崎さんはむっとされました。ラッキーの一言で片付けられるのはあまりに短絡的だと。

そこでこう言い返されたそうです。

「違うんだよ。こういうバンドに巡り会いたいと具体的に思い描いていたから、出会ったときに見逃さなかったんだよ」と。

興味のあるもの、自分が頭の中でイメージしているものは、出会ったらすぐに気づくものだと木崎さんは著書の中で記されています。

これって凄いわかるんですよね。

チャンスを掴む人と見逃す人がいますが、イメージしているかどうかなんですよね。

イメージをしている人はチャンスがきたときに、「これだ」とすぐに飛びつくことができるんです。

人生の中でチャンスが訪れる総数って、人間そんなに変わらないと思うんです。でも普段からイメージしていない人は、チャンスが来ても見過ごしているんです。

あれがチャンスだということにすら気づかず、「俺には運がない」とがっかりしてしまっている。

例えばこんな話があります

陸上コーチのビルバウワーマンという男がいました。彼はスパイクのないスポーツシューズを開発しようと頭を悩ませていました。

朝食をとりながら考えていると、妻がワッフル焼き機からワッフルを取り出していました。

これだ

その瞬間、ビルバウワーマンは閃きました。

彼は靴底をワッフルの形状にした靴を開発しました。これならばトラックを傷つけず、地面をしっかり捉えることができます。

その靴の名が、ナイキ・トレーナーです。ナイキが世界的ブランドになる起爆剤となった靴です。

ビルの以前にも、ワッフルを見ている人は星の数ほどいるわけです。おそらくその中には、靴の開発者もいるでしょう。でも誰もワッフル型の靴のアイデアは閃かなかった。

それはビルがずっと理想の靴をイメージしていたからなんです。だからワッフルを見た瞬間、それを逃さなかった。

この世界で唯一、ビルだけがワッフルがチャンスだと気付いたんです。

だからチャンスを掴むのって、どれだけイメージして、どれだけアンテナの感度をよくするかなんですよね。

普段からどれだけ意識して生活しているか。それが大事なんです。





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浜口倫太郎 作家
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