モンスターバトルロワイアル
『モンスターバトルロワイアル、開催!』
「「「「「「「「「「「「うおーー!」」」」」」」」」」」」
|音声拡大魔法で拡大された声が、会場全体に響く。
その声にも負けないほどの声で、観客は、興奮しながら立ち上がって叫んだ。
『さてさてー、今回は!なんと神話級の魔物を1体従えているという、エスリさんがゲストとしてご来場いただいております!』
「俺はエスリに全財産賭けるぞ!」
「俺も!」
『それでは、Aブロック、開始です!前々回の勝者、エレク選手の参上です!』
「バオオオォォォン!」
『新人のバリュート選手も、参上だ!』
「こんにちは。」
「悪いが、最初っから本気で行かせてもらうぜ!行け、ゾウタ!踏みつぶせぇ!」
「バオオオォォォン!」
あー、そういうの効かないんだよね。小指で受け止められるよ。
「じゃあ、こっちも行かせてもらうよ。行け、リヴァイアサン。」
「オーケー。海の怒り。」
「バオオオ・・・・」
「五月蠅いよ。大海覇。」
「ゴババババ!」
『エレク選手、敗退!なんと勝者は新人のバリュート選手だった!従えている魔物も強そうでした!それではBブロック開始!』
「ゴルアアアァァ!」
「シャーーー!」
『エスリ選手のファフニールが火を吹く!一方、スネー選手のエリートスネークは、猛毒の液を吐く!』
なんだか、見るに堪えない試合だった。
ファフールだか何だか知らないけど、弱すぎる。ちょっと殴っただけで死にそうだ。
「ッガアアアア!」
ドラゴンブレスが吐かれた。
『決着がついた!エスリ選手の勝ち!Cブロック、開始!』
「ンメー!ガルルルル!シャー!」
『キメーラ選手の上位キメラ!そして新人だというのに中堅を打ち破ったバリュート選手!果たしてどちらが勝つのでしょうか!?』
『水魔法:透水破壊』
シュッ。
小さな音がして、キメラの一番大事なライオンの顔が、潰れた。
小さな音がして、キメラの一番大事なライオンの顔が、潰れた。
『リヴァイアサン能力共有、海の嫉妬。』
『キ、キメーラ選手、負けです!それでは、Dブロックは来週です!バリュート選手VSエスリ選手!』
ほう、Dブロックは来週になるのか。
今のうちに、強いヤツをテイムしておかなければ。
「逆召喚。」
寒っ!どうやら、極寒地帯に移動したようだ。
「加熱。」
身体を加熱し、寒さをやわらげる。
そのとき、何かが襲い掛かってきた。
「我の領域に立ち入る者は、処罰する。冷気の炎。」
早速やる気出来たか。ならこっちも行かせてもらう。
「鎌鼬。」
魔法を切り裂く!
「ほう、我の魔法を切り裂くか。ただの無礼者だと勘違いしていた。許せ。我の名は、アフーム・ザー。冷気の象徴にして、炎でもある。先ほどは負けたが。進化したらどうかな!超的進……」
「焔の槍よ、穿て。」
「がはっ!進化中くらい待て!」
何だかこいつ、マヌケだな。
警察が泥棒に待てといったって、止まってくれやしないのと同じだ。
「もういい。出てこい、我の右腕!リムル・シャイコース!」
「キシャシャシャ!」
「薙ぎ払え、鎌よ。」
「ギャギャッ!」
瞬殺できた。その瞬間に、アフーム・ザーをテイムする。
「な、なんだ。身体が勝手に!」
「はい、静かにしようね。まず……君は、何級?」
「神話級だ!対極の属性を使う、唯一無二の能力よ!」
テイムされたら、急に傲慢になったな。
「小さくなーれ。」
「か、身体が縮む!助けてくれ!ムグググ!」
おー、これが一番静かで良いな。
「おい、マジックボックスの中に入れ。」
「また身体が勝手にー。」
「よし、逆召喚。」
今度は金属都市に移動した。
ここには、ゴーレムなどのメタル種がいるはず。
ここの主は、神話級らしい。
ただ、この都市は百階以上あるらしく、上るのが困難らしい。
一般人にとったらだが。
「焔よ、飛べ。」
百階層までを一気に破壊し、
「翼よ、我が体に生えろ。」
飛んだ。
「ジジ…ターゲットを認識中……確認。これより、ターゲットの殺害を実行します。鋼弾。ジジ…効果範囲内にいることを確認。発射します。」
うわ、上の階から何か落ちてきた。
こいつが迷宮守護者か。
右手がドリル、左手が物をつかむのに適していそうな長い手、周りには大砲や、ガ〇ダムみたいなものなどが浮いている。
にしてもこのゴーレム、強すぎないか?
ドリル、大砲、ガン〇ム。
小学生が絵にかいた『ぼくのかんがえたさいきょうのもんすたー』みたいな感じ。
「だが、弾丸を打つ速度が遅いのが難点だな。たかだか亜光速程度じゃな。」
「ジジ…ドリルモード解除。キャノンモードスタート。」
右手がドリルから大砲に変わった。
こんなこともできるのか。
「魔弾、発射。サイズは50メートル。属性、金剛。」
ズドオオオォン!
絶対にバトルマンガでしか有り得ないような轟音が響き渡った。
そしてバリュートは、死んだ。