スライム大量発生!
「捕まえたぞっ!」
「光球。」
自分の影をなくして、影鬼に掴まれて不自由になっていた足を動かせるようになった。
要はこのゲーム、影をなくせばいいのだ。
影がなければ、当然影も踏めない。
それだけでは危険なので、結界を3枚重ねにして展開する。
「逃げられたか。殺してでも捕まえてやる。鋭利な影。矛盾する深淵。」
「それこそチートだろ。必中必殺なんて。」
結界を5枚重ねにする。
結界が、青生生魂など屁ではないほどの頑丈さを持つ結界が、壊れた。
「だけどよぉ、俺には効かないぜ?聖悪魔にもらったやつがあるもんな。他力本願なのはダメだと思うけど……不朽不滅!」
「どんな体をしている!?」
「それは解析右目使えばわかるだろ?」
影鬼の目が、青く透き通り始める。
どうやら、解析右目を使ったようだ。
「な、なんだこのステータスは!」
今の間にこそこそっと。
キューピー三秒クッキング、スタート!
まずは、魔力を注ぎましょう。
次に、弱っちくなったゴーレム君をダンジョンボスに認定。
最後に、種族を最高のやつに変える。
(ジャストゴーレムは、ダンジョンボスに認定され、ストロンゲストゴーレムになりました。能力としては、相手がストロンゲストゴーレムに攻撃すれば、相手に超高確率で【死:LV--】、【失神:LV9】、【石化:LV9】を付与します。また、ステータスの差が、大きく開いている者に、【即死:LV--】を自動的に付与します。)
ストロンゲスト……つまり、最強って意味だね。
そんなん誰が勝てるんだよ!
ただのゴーレムが最強のゴーレムに……
「テイム。」
ストロンゲストゴーレムをテイムする。
その時、まさか、声が聞こえた。
天の声などではない。
悪魔のような、ゾッとする声だった。
かわいい声なのに、ガラスを爪の先でこすったような不快感のある声だ。
(プルル。プルルルル。)
スライムエンペラーだ。
スライムキングとはステータスの桁が2桁も3桁も違う。
まさか、ここでこいつに会うとは。
「もっと上の聖帝さん。」
「プル……忌々しい。来い、我が眷属たち!」
「「「「「「「「「「「「プル!」」」」」」」」」」」」」
ホーリースライムとヘヴンスライムか。
「ほう、その連れも面白そうだな。眷属たちよ、我はこの小僧の相手をする。そのゴーレムの相手をしろ。」
「「「「「「「「「「「「プル!」」」」」」」」」」」」」
「ギ…音響兵器、起動。エクストラドリルモード解除。ツインキャノンモード、スタート。ツインオメガサンダー、発射。」
バリッ!
鋭い音がして、スライムたちの体が、吹っ飛んだ。
「まだまだ創り出せるぞ。」
「「「「「「「「「「「「プルル!」」」」」」」」」」」」」
「おいおい、マジかよ。」
なんと、ホーリーエンペラーは、スライムを無限に創り出せるようだ。
「ジジ…アルティメットサンダー、発射。×5。弱点属性、解析。弱点属性は、火属性です。ツインキャノンモード、解除。炎腕モード、スタート。」
「獄炎鳥。地獄の炎焔。嘘吐きの炎。」
炎系のスキルをできるだけ出した。
あの無限にも等しいスライム軍団とこの炎、どちらが勝つのか。