小鬼竜邪犬?名前ダサいな
ギギギィィィィ
扉を開け、目の前に堂々と立ちはばかる敵に、威嚇した。
「グホオオオオオッ!グオオ!」
「ガルルル!ツヨソウナ!エモノ!」
「グガギィィ!」
敵は、小鬼ノ王。
それに加え、邪犬ノ王、小竜がいる。
どれも強い敵だ。
小鬼ノ王が、金棒を振ってきた。
それを鉄の体が進化した魔銀の体で、防御する。
体を【変身】であのドラゴンになり、【虹ノ吐息】を吐く。
動きが遅い小鬼ノ王には命中したが邪犬ノ王と小竜は、逃れられたようだ。
小鬼ノ王は、瀕死状態——即ち戦闘不能になっている。
今のうちにボッコボコにする。
と思ったら、驚くことをしてきた。
合体したのだ。
先ほどよりも、とても力が上がっているように見える。
勝利の雄叫びをあげ、狂ったように周りの壁を破壊し始めた。
ステータスを見れないのが残念だ。
そうだ。
自分のステータスで……
スキルをすべて獲得する。
これで、鑑定ができるようになった。
(【鑑定】!)
え?
これだけ?
LV1だとこんだけしか見れないの?
でも、スキルを見れるだけで十分にありがたい。
(「【炎魔法】!フレイム!)
巨大な炎があいつに迫り、
「グホグギャヘホー!」
焼き尽くした。
(Aランクダンジョン〈世界の鍵〉を攻略しました。討伐者に【仮ら焉ノ焔《インフェルノ》】、【極寒地獄】が与えられます。上級ポーションを7本獲得しました。炎魔法適性が中級から上級にランクアップしました。)
ダンジョンに出口の扉ができる。
コイツの能力を吸収し、ダンジョンの外へ出た。
バレないように、空気に変身して、部屋に戻る。
その時だった。
「ワ、ワイズデーモンだぁ!」
誰かが、そう叫んだ。
ワイズデーモン……
ワイズデーモンか。
向こうに、黒と赤の混じった、人型の魔物がいた。
あれがワイズデーモンか。
面白い。
俺も向かうとするか。
「ワイズデーモンの弱点属性は炎!持っている者は前に出ろ。」
指揮官のような人が、「はいっ!炎の神アグニよ、我が呼びに応じて、炎を灯せ!炎弾!」
赤いローブを被った小柄な少年が、炎の魔法を放った。
だが、その魔法は、ヤツの掌で、かき消されてしまう。
(【炎魔法】!裁ノ炎!)
轟!
凄まじい熱風が、辺りを焼き尽くした。
災害級の攻撃。
一瞬にして、ワイズデーモンは、
焼き尽くされた。
(アイツを倒して得たスキル…………【血ノ宴】。このスキルは危険そうだから、使わないようにしよう。)
「おおぉ!ワイズデーモンが、何かの攻撃で消えたぞ!誰だ!」
部屋に戻るか。
とっとこ、走るよスラ太郎♪
というわけで、戻ってきました。
このスライムの体、めっちゃ便利だな。
いろいろな能力を試してみるか。
(周りに被害が出ないように…【空間操作】を取得して。)
周りの空間を歪ませて、被害が出ないようにする。
(【終焉の炎】、【極寒地獄】!【血ノ宴】!)
轟、という
物凄い音がして、何かが爆ぜた。
本当に何かが、だ。
とりあえず………
このスキルは封印しておくとするか。