災害迷宮
(スキル【炎耐性】を獲得しました!
スキル【斬撃耐性】を獲得しました!
スキル【能力吸収】を獲得しました!
スキル【水耐性】を獲得しました!
スキル【土耐性】を獲得しました!
スキル【炎耐性】、【水耐性】、【風耐性】、【土耐性】を獲得したため、スキル【四大魔法耐性】に総合進化しました!
スキル【即死耐性】を獲得しました!)
うっへえ、こんなに。
まだSPが100残っているから物理防御力に全振りする。
あの災害は、物理と認識されるからね。
早速、土砂崩れが。
フルオロ酸を放出して、完全に溶かす。
と、頭上で雷が。
雷に耐性が付いているから、いくら当たったって、へっちゃらだ。
向こうから竜巻が。
【風耐性】と【衝撃耐性】が良い具合に相俟って、全く効かない。
あれ?
俺ら、このダンジョン、余裕でクリアできんじゃね?
と、思っていた俺が馬鹿だった。
「なにやら建造物のようなところに来たぞ?探索してみるか。」
建造物のようなところを探索してみることにした。
「お、ここ壁の色が違うぞ!押したら、隠しダンジョンに通じてるとか…」
ねえよ、あるとしたらトラップ部屋だ。
ダンジョンがそんな都合よく「隠しダンジョンだよー!」なんてやると思うか?
そんな心の声も届かず、レイブは当たり前かのように壁を押した。
「ちょっ、待て!マジで押すとは聞いてねえぞ!?」
そう叫ぶも、意味がなく。
俺たちの立っていた地面に、ぽっかりと黒い穴が開き、その中に呑み込まれていった……
「サァ、今回のゲストは!【鑑定LV9】……バリュート殿と、レイブ殿!愉快で楽しいマリーズサーカスに、ようこそ!プログラムN.1黒炎ノ輪くぐり!」
何なんだ、このアホ面のデブピエロ。
「流石にそこまで言わなくてもいいでしょ!?」
勝手に落として、いや、レイブが壁を押したからなんだけど。
初対面の奴の名前を鑑定する奴なんて、不躾がすぎる。
と、体が勝手に黒炎に近づいていく。
体が近づかないように、ゲリゲリライオンの空間魔法で、空間を圧縮し、被害を最小限にする。
いや……
この場合は。
「空間魔法で広げろ!」
ボウッ!
無くなる寸前までいっていた黒炎が、一気に拡大される。
結果、黒炎をくぐることができた。
「ム?大体の者はこれだけで終わるのだが……Aランク以上の実力と考えた方が良いか。
———プログラムN.2!空中ブランコ!」
空中にブランコが現れた。
これくらいなら、フツーにできると思うが……
「ハイ、これに乗って。」
ブランコが降りてきて、体が勝手に座った。
「サァ、空中ブランコは、空中に固定してあります。この縄を引っ張り、空中ブランコを使ってください。勇気の問題です。地上100mに浮かんでいるものから、下を強制的に見させられるのですからね。」
エエ……そう言われると、なんだか怖くなってきた。
さらに恐怖を植え付けるかのように、耳元で囁かれた。
「地上100mですよ、怖くありませんか?怖いですよね。」
煽りプレイ上手だな。
なんだこのペテンピエロ。
勇気の問題…って。
こちとら心臓に毛が生えてるわけでもないんだぞ。
もうここは無視して次行くか。
「|さんせー。じゃあな、ピエロ野郎。先に進んどくからな。
お、言っとくが、お前の相手は俺じゃねえ。こいつだ。」
「聖虚典:茈戦士。」
紫色の戦士が現れた。
飢えたハイエナのように次々とピエロに襲い掛かってくる。
じゃあ、アイツらに任せて、転移しとくか。
レイブが、何かを投げてきた。
「お前はこれで帰れよ。俺は王都中央で待っとくから。金吸収。転移。」
▶全ての所持金を奪い取られた!
残り0⃣0⃣0⃣G
よく見てみると……転移アメ!
あっの「ソーダ味転移アメ、サイコー」って言わなきゃいけないあの欠陥 品!
チッ、背に腹は代えられない。
食べるとするか。
口に入れて、
「ソーダ味転移アメ、サイコー!」
景色が、ガラリと変わった。