ワルシャワ医科大学医学部2年 まとめ【生理学/病態生理学】
こんにちは!
ポーランドの医学生🇵🇱りんたろ です!
2年生の試験を全て合格する事が出来て、この秋からいよいよ3年生になります。
2年生で一番重要な科目は、生理学/病態生理学と生化学の2科目です。2つとも1年を通して学びます。今回は生理学について単位取得までの記事です!
■生理学とは■
生理学とは、簡単に言うと「人体の働き」について勉強する学問です。人はたくさんの細胞、そしてその細胞の集合体が器官/臓器で構成されていて、それぞれの臓器などがどう作用するかを勉強するのが生理学です。ちなみに、生理学を勉強する上では、解剖学を知っておく必要があります。例えば、腎臓が尿を作る仕組みについてを勉強する際、まずは腎臓のパーツ(名前)についてを知っておかなければならないのです。また、生理学で臓器の正常な働きについてを知ることが出来れば、その臓器に異常があるのも同時に理解ができます。個人的には、心電図についての授業が好きでした。臓器等が何らかの原因で異常な状態になっているのを勉強するのが、病態生理学です。病態生理学では沢山ある病態/疾患の中でも特に大切だと思われるものについてを学びました。
■授業■
授業は大きく分けて「レクチャー」「セミナー」「クラス」と3つに分かれていて、レクチャー以外は基本的に出席しなければいけません。セミナーとクラスを合わせて年に4回以上欠席するとその時点で単位が取得出来ないので注意が必要でした。
レクチャーは学年全体で受ける大きな授業です。基本は教授の話を聞くだけで、授業内容は1つの病気についてを勉強します。試験では広く浅く知識を知っておく必要があるのに対してレクチャーでは限定された病気しか述べられていないので自分は2回ぐらいしか出席しませんでした。また、レクチャーは教授の研究分野についての授業だったりもするので、学生には理解するのが難しかったり、これは学会の練習か笑?と思うような内容の時もありました。
試験を受けるのにあたって大切なのはセミナーとクラスです。セミナーは20人弱、クラスは10人程の規模で授業を受けます。セミナーとクラスでやる事の内容はそこまで変わりませんが、クラスではディスカッションやちょっとした実験(心電図を図ったり、スパイロメーターを使った授業)があり、僕はクラスの授業が楽しかったです。また、セミナーとクラスでは教授達がここテストで出るかもよ?など、少しずつヒントをくれたりするので予習をしっかりしてから授業に挑みます。
生理学で使った教科書は、「Guyton and Hall/ガイトン生理学」と「Constanzo Physiology/コスタンゾ」の2つです。テストの際、病態生理以外はほとんどこのガイトンから出題されます。ガイトンはとにかく読む分量が多い!そして何言ってるか分からなくて難しい!
僕を含めて多くの人はガイトンの要約したPocket Guytonを使ってなんとか勉強していました。
■テストの構成■
僕の大学では、生理学は1年を通して3回の中間テスト(30問)、そして期末テスト(100問)があります。テストは選択式問題です。
中間も期末も60%以上で合格です。
今回の生理学、本当にキツかったです😭
何がキツイって、今年度から生理学の教授が総入れ替えされたので、学生が密かに隠し持っている過去問が使われなくなった事です。例年であれば過去問をやれば合格出来るという試験でしたが、今年からは教授達が新しく作った問題が出題されるのでしっかりと勉強しなければ試験に合格することが出来ません。
普通の生理学に加えて、病態生理学(病気の名前と特徴)も同時に覚えなければ行けないので、かなりの準備期間が必要でした。
僕は中間テストと期末テストを全て1回目でパスする事が出来ましたが、もし不合格になってしまうと、中間テストでは1回の再試と、口頭試験があります。期末テストの再試は口頭試験のみです。
生理学の教授はかなり学生に優しく、最終的に口頭試験では全ての学生を合格させてもらえたそうです。
■まとめ■
今年度から生理学の教授が全員変わって、教授達この1年間をどうしていこうか模索しながら始まった生理学でしたが、1番上の教授は常に学生達に耳を傾けてくれて、風通しが良い関係性を学生と教授達の間で築けたと感じています。テストも難しかったですが、何とか全て1回目で合格できてよかったです!
例年とは異なり過去問も使われませんでしたが、しっかり勉強した事で今後の臨床医学に入った時により理解が深まると思っています。
以上が、2年生のまとめ(生理学編)でした!