#22 山下舜平大投手と投げ合って学んだ事
皆さんこんにちは!
いよいよ9月となり、ペナントレースは佳境に入りました。私のようにドラフト指名を目指す選手にとってもアピールしていかなければならない大切な時期となりました。ですが猛威を振るう台風10号によって1週間、丸々2カード分中止になってしまいました…。(8月26日から9月1日)
そこで今回は気持ちを切り替えるために8月の印象的だった試合の8月11日🆚オリックス戦について振り返っていこうと思います。前半戦は中継ぎをしていましたが、後半戦から先発投手へ転向しました。転向後2試合目となったこの試合のオリックスの先発投手は山下舜平大投手でした。
詳しくは上記のWikipediaを参照して下さい🙇
でもこの記事を読まれてる方ならほぼ全ての方が知ってるでしょう。ドラフト1位で入団し、最速は161㌔。決め球のカーブは【4階から落ちるようなカーブ】と言われる怪物投手です。それでいてまだ22歳と若く、将来は世界を代表する投手になっていてもおかしくありません。そんな投手と2軍の試合とはいえ投げ合える事になり、試合前はワクワクが止まりませんでした。
圧倒的な才能差
いざ試合が始まるとまず最初に感じたのは圧倒的な才能差です。私はランナーを出しながら粘り強く投げて抑えているのに対して、山下投手は簡単に三振を取り、あっという間に投球を終えます。
そのクールな姿は敵ながらあっぱれでした。
ここで簡単にこの試合の筆者と山下投手の投球内容を比べると
8月11日投球内容比較
平間 •30歳 187cm カーブが得意
•この日のMAX145㌔
•6回1失点 奪三振1 四死球2
山下投手 •22歳 190cm カーブが得意
•この日のMAX157㌔
•7回無失点 奪三振11 四死球0
このように何を取っても8個年下の山下投手に勝てませんでした。私も同じ右のオーバースローでカーブを得意にする投手です。だからこそより圧倒的なスペック差を感じました。
ただこの試合負けてしまったものも0-3と僅差のゲームであり、QS(クオリティ•スタート 先発投手が6回以上投げて、自責点3点以内に抑えた記録)を達成し、自分に与えられた仕事をする事ができました。
才能が全てではない
8個も年下の選手にそれだけの才能差を感じるのに筆者はなぜ野球を続けているのだろうと不思議に思う人もいるでしょう。これを読んでる方の中にも圧倒的な才能を見て、挫折した経験をしたことがある方もいると思います。実際何回も自分には無理だと心折れた経験があります。
それでもここまで野球を続けてこれたのは【自分の仕事をする事】と【正しい準備をする事】ができる割合が高くなってきたからです。
もちろんまだまだ失敗もしますが、山下投手投手と投げ合った日も今までの自分なら相手を気にして力み、自分を見失っていました。相手のピッチング内容に感心しながら自分は自分と割り切って、得意な打たせて取るピッチングが出来たことは大きな収穫でした。
球速より大切な事
昨今投手のレベルが上がり、学生でも150キロ以上投げる投手が増えてきました。NPBの被打率のデータを見ても基本的には球速が上がる事によって被打率は下がります。
これだけ信頼できるデータがある為、本来であれば全ての投手が球速アップするべきでしょう。しかし球速は努力したからと言って全ての投手が150キロ以上投げれるわけではありません。そしてMAX161キロを誇る山下投手も今シーズンは本来のパフォーマンスが出せていない為に2軍で調整していたのだと筆者は考えます。なので私の考えは『球速がある事に越した事はない。しかし球速が全てではない』と考えます。
球速以上にピッチャーにとって大切な事は【自分の特徴を理解する事】と【自分の役割を理解する事】です。私は今先発投手として仕事を任されていて、やるべき事は試合を作る事。そして試合を作る為には得意なカーブを使って打たせて取るのが1番相手を打ち取りやすい。球速はもちろん大事ですが、それ以上に大事な事があるわけです。
後2ヶ月を切った目標のドラフト指名において、球速は分かりやすい指標である事間違いありません。ただ私は30歳であり、もし指名をしていただけるなら即戦力で1軍で通用するレベルで無ければ指名される事はないでしょう。その目標の為にも今は山下投手と投げ合って得た物を磨き続けて行こうと思います。
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