「人間の成分」ってなにかわかる?
『人間の成分』はアイドルグループvividbirdの5つ目のオリジナル曲で、2023.7.15のライブにて初披露された後、同年10.25に各種サブスクより配信が開始された。シリアスでもありポップでもある本曲は、メンバーさんそれぞれの個性由来の良さひいてはパフォーマンスの強みを感じることが出来るような大変良曲である。
本曲の良さはライブで観るとさらなり。
参考映像をもとに、各メンバーの良さがとびきり表れているパートを独断と偏見をもって具体的に紹介してみたい。
https://youtu.be/yEkopcuJChI?si=n03Fhjy6AaZ9_JZv
長谷村玲夏(ちゃん)
・「あの頃の私はもちろんあなたも全てが違う懐かしいわね」のパート、歌詞をバチっと表現している歌と表情がとても良い。上手く書けないけど、「わね」のところの名残惜しさみたいなアレがアレでとても良い。
・フロアを見渡すように歌っているのもとても良い。聴衆一人一人を「あなた」として曲の世界に引き摺り込んでいくかのようだ。
三橋真子(さん)
・ぜんぶ。マヂで。
・「幸せと感じた数年と すれ違う速度はイコールになる」の部分、上に共有したライブ動画観てて改めて思ったけど、最近歌い方変えた?これずっと聞こうと思って毎回忘れちゃうんだけど、なんとなく変わっている気がする。笑顔の割合(歌も表情も)が変わった気がする。どうなんだろう。今度ちゃんと聞こう。もし変えたすれば今の方が好きです。変えてないのだとしても好きです。
・「理由はもう今さら関係ないの もう一度だけ始めましょう?」←このパートを歌っている時のみはしさんから決して目を離してはいけない。最強なので。気持ちを込める、ってこういうことですね。好き。
楽しくなってる時にはロングトーンで歌ったりもする。カッコいい。聴いているこちらまでテンションが上がります。最強です。
・「0.2%の成分」でウインクをしたりしなかったり出来たり出来てなかったりするみはしさんはかわいかったりカッコよかったりする。また、色気たっぷりに歌ったりスンとカッコよく締めたりを挑んで挑戦して調整するみはしさんの歌い方も良い。このように、自分をかわいくもカッコよくも魅せられる、魅せようと表現ができるみはしさんがアイドルとして本当に好きです。表現をやめないでくれてありがとう。みはしさんは最高の推しです。好きです。
・他にもあります。単独パートじゃないところも全部見所です。三橋真子、歌ってる時は格段にカッコいいのに、歌ってないパートでは格別にかわいかったりするからかわいい。『人間の成分』はこのギャップ部分が特に強くて三橋真子の多くの魅力を感じ取れると言っても過言ではない。好きです。
大塚レン(ちゃん)
・「きっと身体が欲する数%を私埋めてあげましょう」のパート。多彩。カッコよく切って締めるのも良いし、堂々たるロングトーンもさらに良いし、声を伸ばしながら音で遊ぶ時の歌い方もカッコよくて良い。毎回聴きながらニヤニヤしちゃう。カッコいい。
倉田くむ(屋さん)
・倉田屋さんってどの曲でも歌もダンスもそれ以外も毎回表現を変えてくれるし、それが各方面に多彩なのでどこかのパートが見所、というよりかは全部が全部見所なのですごい。倉田は天才って感じとはちょっと違う才気が漲っていて本当に良いアイドルだと考えている。『人間の成分』はくむちゃんの落ちサビがある。くむちはお歌屋さん。
小田切悠(ちゃん)
・歌が上手いのはもちろんだけど、「未来に残った可能性」のパートを小田切ちゃん以外が歌っている姿を想像できない。『人間の成分』に「大人」な雰囲気を与えているのは間違いなくここの小田切ちゃんパートだと考えている。すごい。音源で伝わる色気ってなんだ、表現力すごすぎるだろ、場を支配できる歌、とても好きです。
・『人間の成分』の曲調も歌詞も小田切ちゃんのクールな感じと大変ぴったりだなぁと思ってたら、ほぼ真逆キャピキャピ曲の『GPG』で無双し始めるところが小田切悠って感じがする。アイドルとしての懐と器がたいへん深い。
梅崎結由(ちゃん)
・初見の時から、『人間の成分』は梅ちゃんの曲だと感じている。「ほんの少しでいい0.2%の」は梅ちゃんじゃないと出せない雰囲気がある。要です。
・僕は梅ちゃんの背景ストーリーに詳しくないので(それは他のメンバーさんについてもそうだけど、もちろんみはしさんも)軽率なことは言いたくないのですが、この曲をライブで観ていると梅ちゃんがアイドルになって良かったなぁと思い思いします。
ライブ動画も良いけれど、生のライブで観るとさらにさらなり。
vividbirdというグループの持つ本来的レベルの高さ、パフォーマンスの豊かさの基礎にある柔軟性さらには疲労するたびに洗練されていく成長性および変化性を存分に味わうことが可能で、普段のライブにも節目のライブにもセトリの要所に入り込むような代表曲の一つであるといっても過言ではない。好き。
前述したように、『人間の成分』が印象論の上でも十分に強く価値のある曲であることは疑いようがなく、vividbirdを定点観測的に(鳥だけに)評価することに適った良曲であることは間違いない。であるならば、テクストの解釈を進めればさらなる良さを分析の上に発見できるのではないだろうか。
それでは『人間の成分』をいかに評価するか。テクスト文章における冒頭(書き出し)がその作品を通底するテーマを打ち出す機能を果たすことを示すことは文献を引くまでもない。
本曲の歌い出しが「私達何で出来ているの?」と、問いかけによって始まることに注目したい。この歌い出しに象徴されるように、本曲では多くの問いが投げかけられる。つまり、「私」が「私達」あるいは「私」自身に問いかけた疑問を解決していく様をテーマの一つとして射程に入れることに無理はないだろう。特に、サビ部分において「人間の成分って何かわかる?」とあるように、本曲では「私達」あるいは「私」を成形する「人間の成分」という謎について思考することが要請されている。したがって、本論では「問い」というテーマに軸足を置きながら、『人間の成分』における「人間の成分」の解釈を行いたい。
ここで、vividbirdのメンバーの一人である三橋真子(さん)(かわいい)(天才)(かわいい)(優しい)(面白い)(人間性)(みはしさんだけかわいいよ)(好き)は、本曲について次のような見解を示している。
要はこういうことです。結論です。分析終わり。
ある主体のもとに過不足する0.2%の補遺、人間本来の欠如であり充填されることで満たされる人間性を担保する不可欠な成分。「ヒト」つまり動物的な生存を続けるためになくてはならない成分。同時に、自分を文化的な「人間」たらしめる成分。それは人によって愛であったり恋であったりそれ以外の何かであったりする。それがなんにせよ、構成要素としては0.2%の割合だとしても、それこそが人間の成分なのです。
以上、壮大な出オチでした。
最後に、僕にとっての「人間の成分」は間違いなく三橋真子さんです。
あなたにとっての「人間の成分」はなんですか?そんな命題を、生きるために必要な命題を問いかけてくれる曲が『人間の成分』なのかもしれません。