【宝塚】月娘とは何ぞや
こんにちは、唐梨です。
長らくご無沙汰しておりました。
今回は、Twitterで思いのほかいいねがついた、こちらのツイートを掘り下げてみようと思います。
すなわち「月娘とは何ぞや」についてです。
それでは早速いってみましょう。
意外な反響と無意識の共通イメージ
普段の私のいいね数から比べると、かなりたくさんのいいねを頂いたので、正直みなさまからの反響の大きさにびっくりしました。あくまで当社比なんですけどね!
ここで思ったことは「○○組らしさ」について、ある漠然としたイメージをファンは共有しているのかもな、ということ。明確に辞書のように言語化して定義できるわけではないのですが、何度か観劇した人なら「そう!そう!あの感じ!」と肌感覚で分かるものがあるのかもしれません。
当然、宝塚は入団と退団を繰り返す組織ですから、トップが替われば空気も変わりますし、組替えでだって新しい文化の風が吹くこともあるでしょう。でも、それでも、地下水脈のように脈々と受け継がれている各組の気質があるように思うのです。それを無意識のうちに感覚で感じ取って、ファンの方は「○○組っぽいね」と言うのかもしれません。
月娘らしさとは?
では本題。月娘らしさとは何なのか?
私は、Twitterにも書いた通り「一人でも舞台で輝ける対等なスター性」「いい意味で男役/娘役らしさが薄れている点」「スタイリッシュな華やかさ」「自立した現代的なカッコよさ」だと思っています。
「男役の/娘役の○○」ではなく「一人の舞台人、一人の役者としての○○」という感じがするのです。
芝居の月組の異名があるのも納得です。
ここ数年の月組トップ娘役といえば蒼乃夕妃さん、愛希れいかさん、美園さくらさんですが、お三方とも舞台上ではトップスターと対等にバチバチ渡り合っているイメージです(寄り添い芸の良し悪しの話ではなく、あくまで月組の文化として、という意味で)。また、トップ娘役以外にも憧花ゆりのさん、咲希あかねさんなど、やはり一人でもパフォーマンスで魅せる姿が思い浮かぶのです。
なんというか、めっちゃ私の主観ですが、都会のOLって感じなのです。もちろん輪っかのドレスも美しく素敵に着こなすことは言わずもがななのですが、それ以上に、パンツスーツにヒールでぱりっと決めたデキる丸の内OLっぽい感じがするんですよね。華やかな衣装の力を借りずとも、普段着でも華やかさが自然と滲み出てるタイプ。
月娘さんって、ギラギラオラオラしているイメージはなくて、むしろ淑やかなしなやかさが魅力だと思っているのですが、その中にも自分の芯がしっかり入っている感じが、デキるOLを彷彿とさせるのかもしれません。男性と対等を意識するあまり食ってかかるOLではなく、あくまで女性的美しさは極めてて、物腰もとっても柔らかなんだけれど、やることやってて、自分の意見もちゃんと述べる才色兼備なOLって感じ。
また、逆説的ですが、だからこそ現実世界から離れたファンタジーの作品とも親和性が高いのかなと思います。
私が宝塚にハマったのがまさちゃぴ時代だからフィルターかかってるとは思いますが『PUCK』『CRYSTAL TAKARAZUKA』はまさに月組!って感じの名作だと思っています。いい意味で生々しさがなくて、なんにでもなれる透明感のある感じがぴったりだなぁと。
まとめ
思いつくままに書き散らかしちゃいましたが、こうして読み返すと「現代的な感じ」と「浮世離れした感じ」の、矛盾する要素が両方出てきてますね。
でも、どちらも「性差を超越した、しっとり、でも芯の強い娘役」という意味では同じなのかなと思います。
たまさくコンビがもうすぐ退団ということで、月組の世代交代も近づいているのは寂しいですが、いかなる人事であろうと、月組として次も必ず素晴らしい舞台を見せてくれるに違いないと期待して、今から楽しみにしています。